ひかる鳥を作ろう!

6/27sat 10:00~12:00
会場:新潟市こども創造センター
美術家の小木曽瑞枝さんを講師に、光る素材と木材で、夜空に光るリフレクターを作ります。
対象:5~18歳(2年生以下保護者同伴)定員:15名/参加料:800円
申込先:新潟市こども創造センター tel. 025-281-3715
協力:新潟絵屋

ギャラリー&ミュージアムマップ 2015年7-8月号

私たちは、画廊や美術館を巡るひとが増えるにはどんな環境が必要か、考え続けています。
2008年創刊、毎月無料配布の情報冊子です。

新潟島とその周辺のギャラリー&ミュージアムマップ | gallery & Museum Schedule 2015

7月20日(月)- 8月25日(火)

ギャラリー&ミュージアムマップ2015年7月-8月

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ギャラリー&ミュージアムマップ2015年7月-8月

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渡邉和也展

6月22日mon―30日tue

vol.465

 今から3年以前の渡邉和也は鍛金の技法で完成度の高い作品を制作する若き工芸家だった。だが、次第に渡邉は、合理的で、寄り道せず、一直線に目的に向かい作業しているように見える「工芸」の現場から距離を置くようになる。完成したイメージを前提に技を刻する。
予定調和の「工芸」のルールに身の丈が合わなくなったように感じられたからだ。不合理でも、寄り道しても内発の欲求に従い、自由に金属を素材に裸の自分を表現したい。渡邉は金属造形作家に転身し、銅板を組んだ立体を造るようになった。イメージに捕らわれず、ただ銅板を叩くアクションから生まれたという造形は言葉少なく控えめで、シンプル、ミニマルな立体という印象。この単純、簡素さが作品のセンスとウエットさをより際立たせている。
 存在感ある渡邉の立体群が絵屋の空間をどのように異化してくれるのか、楽しみだ。(企画 小見秀男)

PROFILE
渡邉和也(わたなべ かずや) 1978年新潟県三条市生まれ。2001年長岡造形大学工芸デザインコース卒業。02年第41回日本現代工芸美術展、03年第35回日展出品(ともに2010年まで)。04年第43回日本現代工芸美術展新人賞、第59回新潟県展新潟日報美術振興賞 、06年第61回新潟県展奨励賞、08年第47回日本現代工芸美術展現代工芸賞受賞。2010年より個展を中心に活動。

PHOTO: 無題 2015年 銅(熔接・鍛造) 10.0×10.0×h8.5cm

■作家在廊予定日:6/22.27.28
■6/26(金)は21時まで開廊

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栗田宏展

6月12日fri―20日sat 新潟絵屋開廊15周年記念

vol.464

 2000年6月16日新潟絵屋は佐藤清三郎遺作展でオープンし、8月に栗田宏展を開いた。
 企画者の私は、当時発表の場を失っていた栗田の仕事を、継続的に「見る人」の目につなげていきたい思いを強く持っていた。展示で、新たな理解者がそれでも誕生し、波紋は広がった。2004年オープンの画廊Full Moonは毎年のように栗田の絵、陶器を展示し、2005年に開館した砂丘館でも個展、2人展等を開催した。
 新潟絵屋は「見る人」の立場に立つ所だ。けれど、当然ながら展示は企画者が紹介したいと思う「作者」なしに成立しない。15年間に絵屋が出会ってきた作者中の最古参であり、この新潟で描き続けて来た栗田宏の過去作から新作までを並べて、記念展としたい。図版の絵は、亡き洲之内徹が芸術新潮で紹介した「心臓」に先立つ一点。線が生き、はずみ、「心臓」や後の「密」へとつながる赤が萌える画面に、良寛の書と、その人に傾倒する30数年後の栗田宏が透けて見える。(企画 大倉 宏)

PROFILE
栗田宏(くりた ひろし)1952年白根市(現新潟市南区)生まれ。白根市役所に勤務し、在職中より絵を描き始める。その後、退職し絵に専念。「生成」「気」「密」などのテーマで制作を続ける。84・85年現代画廊(東京)、2000・02・04・14年新潟絵屋、04・05・07・08・09・10年画廊Full Moon、07年砂丘館、11年阿彌陀瀬(五泉市)にて個展。11年「栗田 点 華雪」、13年「平野充・栗田宏」開催。89年「新潟の絵画100年展」(新潟市美術館)、新潟の絵画100年展」(新潟市美術館)、00年「見えない境界 変貌するアジアの美術 光州ビエンナーレ2000(アジアセクション)日本巡回新潟展」(新潟県民ギャラリー)出品など。

PHOTO:「心臓閑」1981年頃 インク・水彩/紙 19.0×13.5cm

■作家在廊予定日:6/12.14.17.19.20

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「榎本千賀子写真展」ギャラリートーク

photoclip 6月6日 sat

榎本千賀子写真展」にて

「榎本千賀子写真展」ギャラリートーク都市と都市シリーズの新潟篇を展示。昨年、関東の住宅地を被写体にしたモノクロ作品を発表し、今回は新潟のそれをカラーで。方法の変化について、作者が見つめているものについて、後半はもの派や牛腸茂雄をめぐる話へと展開。会期中は県外からも多数、写真家、画廊主などが訪ねてくださいました。

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都市と都市:新潟 榎本千賀子写真展

6月2日tue―10日thu

vol.463

 前回の榎本千賀子の写真展に、新興住宅地を批判的に見たがる自分を揺さぶられた。それは彼女の生い育った環境だった。新、と言ってもそれなりの時を経た住宅地にはそれなりの旧がある。その微細な新旧を、環境を構成するトーンとして等価に見て、感応する写真家の目が新鮮だった。
 今回は一昨年から住み始めた新潟シリーズ。長く白黒で来た写真が、カラーに変わったのも興味深いけれど、新潟に住む者の目でみると、その色がまぎれもない新潟だ。それがまた、言葉で説明しにくい微妙なところで、土の色なのか、コンクリートや合板の風化の塩梅なのか、光なのか、草なのか、それらのブレンド具合なのか。
 微細の集合で成立する微妙な固有性を、全国一律と括ってしまいたくなる郊外住宅地で育った目が、平凡に近似する非凡な視角で、カメラというへらで切り取る。その魅力も、微妙で、形容詞が見当たらない。(企画 大倉 宏)

PROFILE
榎本千賀子(えのもと ちかこ) 1981年埼玉県生まれ。一橋大学言語社会研究科修士課程修了。個展は05年「DAEDALUS」(Musee F/東京)、07年「Absolute Reasons」(表参道画廊/東京)、10年「Reflections」(OGU MAG/東京)、11年「bypass」(Toki Art Space/東京)、13年「INVENTION」Gallery 10:06/大阪)、14年新潟絵屋「The City and The City ―TOKYO」など。15年11月グループ展「リフレクション」(Place M/東京)に出品予定。現在、新潟大学人文学部助教。新潟市在住。
https://sites.google.com/site/chikakoenomoto

PHOTO: 2014年 インクジェットプリント 24.0×30.0cm

■作家在廊予定日:6/5(18:00〜).6/6.7 
■6/5(金)は21時まで開廊
■6/6(土)19:00〜トークイベント(聞き手:大倉宏/500円/申込不要)

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