ギャラリー&ミュージアムマップ 2015年11-12月号

私たちは、画廊や美術館を巡るひとが増えるにはどんな環境が必要か、考え続けています。
2008年創刊、毎月無料配布の情報冊子です。

新潟島とその周辺のギャラリー&ミュージアムマップ | gallery & Museum Schedule 2015

11月20日(金)- 12月25日(金)

昔の印刷機でクリスマスカード作り

12月12日sat 10:00~12:00

会場:新潟市こども創造センター

松尾和夏(sketch&note)さんを講師に、電気を用いずに、活版印刷とシルクスクリーン印刷でクリスマスカードを作ります。

●対象:小学生~18才(2年生以下保護者同伴)/15人
●参加料:1,000円
●申込先:新潟市こども創造センター 025-281-3715
この講座は、新潟絵屋と新潟市こども創造センターとが連帯し、アーティストと共同で企画・運営しています。

「俳誌 白茅」と蓮池もも カレンダー2016 発売中

カレンダー2016 発売中!

2人の画家のカレンダーを作りました
絵と対話する静かな時間をおすごしください

●蓮池ももカレンダー

ひとりでいても、ふたりでいても、3人でいてもひとり。
ひとりは孤立でなく、疎外されてあることでもないと伝える蓮池ももの絵が、俳誌「白茅」の表紙絵を飾ってきました。
その中から選んだ6点をカレンダーにしました。

¥800(税込)
2ヶ月毎/6シート/210×148mm*A5

取扱店:新潟市:新潟絵屋、砂丘館売店、北書店 加茂市:白茅俳句会
通信販売も可能(別途送料@350〜)shop@niigata-eya.jp TEL 025-222-6888
1.お名前、ご住所、電話番号、希望部数をお知らせ下さい 
2.品物を送ります
3.同封のゆうちょ銀行払い込み票にてお支払いをお願い致します

「俳誌 白茅」と蓮池もも カレンダー2016「俳誌 白茅」と蓮池もも カレンダー2016

「俳誌 白茅」と蓮池もも カレンダー2016

蓮池もも
1983年新潟市生まれ。2006年fullmoon upstairsで初個展。以後、制作と個展(画廊Full Moon、新潟絵屋、砂丘館、ギャラリ―島田)、グループ展等での発表を続ける。

白茅俳句会
俳誌「白茅」は、2013年に中田剛、坂内文應、羽野里美の3人により創刊。芸術の汎分野から、新しい俳句のプレゼンスを模索し、提案をつづけています。

井田英夫カレンダー2016はこちら

井田英夫カレンダー2016 発売しました

カレンダー2016

2人の画家のカレンダーを作りました
絵と対話する静かな時間をおすごしください

●井田英夫カレンダー

「走る粗大ゴミIII号」は年季の入ったTさんの自転車を、「空き家」は画家が2015年に数ヶ月間滞在した家を描きました。井田英夫は見て描く画家。その井田の絵を、1枚ずつ、あるいは2枚を組み合わせ、時間をかけて眺めてみませんか。

¥500(税込)
半年毎/2シート/297×210mm*A4

取扱店:新潟絵屋、砂丘館売店、北書店
通信販売も可能(別途送料@350〜)shop@niigata-eya.jp TEL 025-222-6888
1.お名前、ご住所、電話番号、希望部数をお知らせ下さい 
2.品物を送ります
3.同封のゆうちょ銀行払い込み票にてお支払いをお願い致します

 井田英夫は見て描く。
 「走る粗大ゴミⅢ号」はTさんの愛乗する自転車を室内に持ち込んで描いた。
 背景は描写されていないが、室内にある感じが見てとれる。器用な画家だったら、自転車らしく屋外にあるかのように描いただろう。そうしなかった、というか、そうならなかったのは、彼が「見て描く」からだ。見ていないものを見ているように描くことができない。絵は遠近法的にちょっと歪んでいる。そして、自分がそこにいて、見ている気がしてくる。写真よりずっと、ありありと。つまり人の目は、遠近法で見るカメラの目とは違うのだ。
 空き家も井田英夫の絵によく登場する。存分に見て描くことができるからだ。美しいとか、みすぼらしいとか、そんなメッセージでも、操作可能な画像でもない、見て描いた絵がここにある。大倉 宏(美術評論家)

IDA Hideo 2015
写真:井田英夫 2015.11 広島県呉市にて

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村井勇展「ニイガタサキュウ」

11月12日thu―20日fri

no.478

 村井勇が今回撮影した砂丘は、西新潟の海岸道と海の間の浜だそうで、その道を私は、ほぼ毎日車で通る。冬は実におそろしい道で、強烈な海風に吹き飛ばされた砂が、蛇のように横切り、路面をぼこぼこにする。飛砂よけのフェンスをまるごと飲み込んだ峰が、数日で出現する。地形が劇的に変貌する。強い風の日のあと、砂丘に刻まれる風紋は、多種多様でふしぎな姿をしている。
 この浜の砂丘に、村井はよく夜明けごろに行って撮影するらしい。幻想的な砂丘は、私の知る浜のようであり、知らない場所のようでもある。波や風の声高な叫びとは違う、砂の声がにじむ写真に引き寄せられ、歌になりそうな一歩手前で、口を噤む声の余韻に耳をすます。夢の道をたどってきた浜のようだ。(村井 勇)(企画 大倉 宏)

村井 勇(むらい いさむ)
1961年東京都生まれ。88年より製作開始された記録映画『阿賀に生きる』で撮影スタッフを務める。93年、記録映画『地域をつむぐ―佐久総合病院付属小海町診療所から』に撮影助手として参加。映画撮影終了後、単独で南佐久のお年寄りの姿を撮り続け、97年に新潟市万代リターナにて初個展「ぼちぼちいこか」開催。その後、98年長野、99年神戸、京都で巡回展を開催。新潟絵屋では2000・04・10・12年個展開催。02年創刊よりフリーペーパー「assh」(発行・新潟日報社)の表紙写真を担当する。

PHOTO: 2015年 カラー インクジェットプリント

厚地富美子 ガラス絵展

11月2日mon―10日tue

no.477

 厚地さんの本領は木版画だが、絵屋での4年ぶり2回目の個展は近年、手がけておられるガラス絵でお願いした。
 ガラス絵でもモチーフは木版画同様、身近な親しみのこもった人形や壺や鳥の置物たちだ。これらが、厚地さん流にデフォルメされてガラスの板に描かれる。紙への刷りではなく、直接ガラスに彩色した分、色彩の明度も彩度も高まり、色面はより鮮やかさを増している。色彩の配置、対比の妙もその印象を強める。厚地さんの色彩効果満点のカラーフィールドはガラス絵でも健在である。それにしても、画面に漂うこのたっぷりとした大らかな情感はどうだろう。「描きたいものを描きたいように描く」と厚地さんはいう。無心の絵心からはとらわれのない自由で伸びやかな愛すべきガラス絵たちが生まれた。
 そういえば、厚地さんは出雲の人だ。大国主命の末裔と言えなくもない。その絵には大黒様の笑顔が良く似合う。(企画 小見秀男)

厚地富美子(あつじ ふみこ)
1936年島根県松江市生まれ。47年より新潟市に住む。75年新潟市中央公民館の年賀状講座に参加し、木版画を始め、鈴木力氏の指導を受ける。新潟市市展市長賞、新潟県展県展賞(2003年)、奨励賞(86・96・00年)を受賞。08年たけうち画廊(新潟市)、10年ギャラリー十三代目長兵衛(柏崎市)、11年新潟絵屋で個展開催。グループ展「遊」出品。

PHOTO: 「ことり」2015年 アクリル/ガラス 25.4×20.3cm

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