19年目に考える「画廊」をめぐる「関係」-茶話会 6/8[土]

Topics

大倉 宏(新潟絵屋運営委員代表)

 新潟絵屋は「見る人」が運営する企画展空間というコンセプトでスタートしました。描く人から絵を一旦切り離して、見る側から考えるということは「作者が表現しようとした」ことではなく「自分が感じる」ことから考えるということでした。企画展をそんな「見る体験」に始まる催しと位置づけたのです。
 企画展を重ねることを通し、やがて「作者」が近づいてきました。「企画」への意欲をかきたてる絵は、その作者が生んだもの。画廊はその絵を商う場でもあります。生産者・販売者・消費者の図式でいえば、画廊は販売者であり、作者が画廊に〈卸し〉〈売られる〉絵はお金と交換される「商品」である。でも、それは実感とはどこか違っていました。
 画廊をめぐって行われるのは、むしろ「贈与―返礼」交換なのではないかと近年考えるようになりました。企画展は見る私に「感動」を与える(贈与する)絵を生んだ作者への返礼であり、画廊を訪れ絵を買う行為は、その「贈与―返礼」関係自体へのもうひとつの主体的贈与であって、絵はそれへの返礼として、購入者に渡されるのだと。
 画廊は商行為の下にそのような異種の「交換」を隠している―と考えて、コマーシャルギャラリー(商業画廊)という呼称に、ネットオークションという現象に、なぜ自分が違和感を感じるかも分かってきました。
 19年目を迎えての遅まきながらの感想です。

新潟絵屋 展示室
新潟絵屋

関連イベント

6月16日、おかげさまで新潟絵屋は19周年を迎えます。

19周年目の茶話会 6/8[土]15:00-16:00
会場:砂丘館(新潟市中央区西大畑町5218-1)
参加料:500円

どなたでもご参加いただけます。お庭の緑を眺めながら、新潟絵屋のメンバーとお話しませんか。

砂丘館
砂丘館は新潟絵屋が自主事業を担当する新潟市所有の芸術文化施設です。

Report 作品寄贈

    Report

     5月の〈若槻菊枝蔵の「峰村リツ子の裸婦」展〉は、画家の若槻菊枝さんが所蔵されていた峰村リツ子さんの作品(油彩4点、素描8点)をご遺族が新潟絵屋へ寄贈してくださり、絵と人をつなぐ橋渡しの機会として実現した展覧会でした。

    峰村リツ子

    関連記事:若槻菊枝蔵の「峰村リツ子の裸婦」展

     さらに、このほど新潟市在住の方から、喜多村知(油彩画1点/写真下)、原美緒(長岡出身の日本画家/水彩画3点)寄贈をお受けしました。今後、これらは絵のある空間コーディネート事業「eto」*や砂丘館の常設展示で活用させていただきます。
    *「eto」は、空間をより居心地よく、豊かにする美術をみなさまの日常にお届けする新潟絵屋の作品展示サービスです。詳しくはお問い合わせください。

    喜多村知「マドリッド」
    喜多村知「マドリッド」1976 年頃 油彩/キャンバス


万年カレンダー 「日暦」

華雪の書と篆刻が毎日美しい日付の風景をつくりだす
万年カレンダー 「日暦」

 新潟の雪深い山から切り出されたブナ材「スノービーチ」スタンドに、月と日のカードをのせて使う、卓上日めくりカレンダー「日暦」。めくるごとに表情が変化する書と篆刻が、新しい一日を新鮮に彩ります。
 優れた美術(作品)を日常的な暮らしの中で気軽に楽しんでほしいと願う新潟絵屋が、新潟市内の企業と連携して開発しました。
 365日いつからでも、何年でもお使いいただける日常使いの小さな美術品を、使ってみませんか。プレゼントにもおすすめです。

税込3,960 カートに入れる

日カード(100×100mm):書31日分
月カード(148×100mm):篆刻12ヶ月分
スタンド:木台座(スノービーチ材)+アクリル背板
設置時寸法:148×100×153mm
ブックケース型ギフトボックス入
英訳付き説明書、漢数字・算用数字対照表
(直射日光は避けてお使い下さい)

書・篆刻:華雪
スタンド設計:NOB CRAFT Homemade Furniture
スタンド台製作:KOUGI
カード印刷:株式会社博進堂



2018年秋、新パッケージでの販売を開始しました。しっかりとしたつくりの新パッケージはブックケース型で、ギフトにもおすすめのシックな仕上がりです。英訳付きの説明書のほか、漢数字と算用数字の対照表を新たに加えました。新パッケージの日暦は、新潟絵屋のほか、銀座・伊東屋様でお求めいただくことができます。また、博進堂Yahoo!ショップの通信販売もご利用いただけます。

日暦

※詳しい使い方はこちらをご覧下さい。
日暦 使い方
日暦
お取り扱い店
新潟絵屋
砂丘館
新潟市中央区西大畑町5218-1
TEL.025-222-2676
営業時間 9:00〜21:00(12月〜2月は19:00まで)/月曜定休(祝日の場合翌日)
新潟市美術館ミュージアムショップ ルルル
新潟市中央区西大畑町5191-9
営業時間 9:30〜17:00/月曜・展示替え期間休
旧齋藤家別邸
新潟市中央区西大畑町576
TEL.025-210-8350
営業時間 9:30〜18:00(10月〜3月は17:00まで)/月曜定休(祝日の場合翌日)
TOLEDO
新潟市中央区万代3丁目5-36 TEL.025-255-5502
営業時間 10:30〜18:00/火水曜定休
北書店
新潟市中央区下大川前通4ノ町2230 エスカイア大川前プラザ
営業時間 11:00〜20:00 ※土曜日曜祝日は12:00〜20:00/月曜定休
ネットストア 博進堂Yahoo!店

営業時間・定休日はホームページ等でお問い合わせくださいませ


●記念日を表示させたギフト包装も承っております。
詳しくは新潟絵屋へお問い合わせください。info@niigata-eya.jpまたは dododo@niigata-eya.jp

※旧バージョン(2017年版/税込3,500円)には、英訳付きの説明書漢数字と算用数字の対照表を付録しておりません。
こちらからダウンロードしてお役立てくださいませ。
→漢数字対照表
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村上市 Toi陶房(瀬波温泉)
柏崎市 游文舎、gallery tanne(谷根)
長岡市 県立近代美術館、長岡造形大、栃尾美術館
見附市 ギャラリーみつけ
燕市 燕市産業史料館、ツバメコーヒー  
三条市 D+5 ART、三条ものづくり学校
栃尾市 栃尾市美術館
弥彦村 弥彦の丘美術館

TOLEDO 特別展示

5/30[木]まで

NEWS

 八木なぎささんのリトグラフ版画と山下誠一さんの和紙にプリントした写真を、インテリアショップTOLEDO(トレド)さんの店内に展示させていただいております。画廊で出会う作品とは違って、背景みたいに溶け込んでいますが、共感する作品を手元に置いて暮らす、絵のある日常の一例を体感していただけます。

オーダーカーテンと家具・インテリアの店 TOLEDO
新潟市中央区万代3-5-6 tel.025-255-5502
10:30~19:00(水曜日定休、5/2~5休)

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八木なぎさ展
山下誠一展

TOLEDO 特別展示

暮らしに生きる書 熊木英仁展

5/12[日]―15[水]

OPEN EYA

 営所通の忘時庵さんは、美味しく、店内を飾る書がすてきだと思っていました。書は店主の作品だと後から知りました。このたび忘時庵の熊木さんの、4日間限定の個展を開催します。
 金文、甲骨文字に取り組んでいる近作の書「幻想」「陶然」「聴雨」「雪月花」などを出品。原初の文字の面白さとパワー、墨色の美しさを味わっていただけます。

熊木英仁
1965年新潟市生まれ。
大東文化大学中国語学科卒業、日本書道教育学会書学院卒業、北京師範大学留学。幼少の頃より書に触れ、現在にいたるまで一貫して学習を継続中。
2015年1月より忘時庵を開業。日本酒の普及と暮らしに根付いた書道の在り方について追求している。

PHOTO(上): 作品:「幻想」 2018年 33.5×51.3cm


関連イベント

熊木英仁展 オープニングパーティー

5/11(土)17:00〜20:30

絵屋が小さな忘時庵に。
どなたでもご参加いただけます(ご予約不要)。
熊木英仁 暮らしに生きる書