こどものとも(年中向き 2010年9月号)
「ぐぎがさん、ふへほさん、おつきみですよ 」
岸田衿子作 /にしむらあつこ絵
ガギガギして四角いぐぎがさんと、ふわふわのまぁるいふへほさん。何もかも反対だけれど、ふたりはとても仲良し。今日も一緒に出かけます。すると、どこの家でも、まんまるなお団子や、ススキやオミナエシなどきれいな秋の花をかざっています。そう、今夜はまんまるなお月さまが出てくる、お月見の日。大人気の『ぐぎがさんとふへほさん』第2作です。
サイズ:26×19cm 28 ページ
初版年月日:2010年9月1日
福音館書店
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かわいい2人
にしむら あつこ
ハードカバーになっている、『ぐぎがさんとふへほさん』を、みなさんご存知ですか? その原稿を初めて頂いたのは、今から8年前のことです。岸田衿子さんと絵本が作れる!!と聞いてすぐに引き受けました。しかし、ぐぎがさんとふへほさん、一体どんな姿をした人たちなんだろう? とても変わったお話が舞い込んできたなーと思っていました。でも、ここは絵描きの腕の見せ所。難しく考えず、最初に感じたインスピレーションを頼りに、机に向かって数週間、かわいい2人が誕生しました。
ラフスケッチができて、衿子さんにお会いするため、群馬の森へ編集の方と出かけました。衿子さんのおつれあいのロバさんの美味しいお昼ごはんをご馳走になり、ぐぎがさんとふへほさん、実は仲のよい衿子さんとロバさん、お2人のはなしなのでは!!と妙に納得したのです。帰ってからもその印象が強く残り、自然と絵本を仕上げていくことができました。
そして、8年の月日が経ち、「おつきみですよ」の原稿を頂いたのです。久々のぐぎがさんとふへほさんに、ドキドキしながら筆をとると、すぐに蘇ってきました。今度は、タヌキやウサギの子どもも登場して、随分と賑やかになりました。制作中、ちょうど中秋の名月にみたお月様は透き通る輝きで神秘的でした。
ぐぎが語とふへほ語で、思いっきり歌を歌う!! 歌は自由に歌うと心がほぐれて楽しいですね。うちの息子(5歳)も、時に間違った歌詞を嬉しそうに一生懸命歌っています。そんな息子の友だちにぐぎがさんの本をプレゼントすると、みんな喜んでくれます。衿子さんのお話は、子どもの心をしっかりつかんでいると、母親の立場としても感じています。
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