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2005年7月21日 新潟日報 掲載

あーとぴっくす
 

「これぞ理想!」16人が制作

パパのマンマ ―男のメシ碗は何処にある?―
(2005年7月23日〜31日 ギャラリー炎舎)


小川俊充(ギャラリー炎舎)
植松永次氏の作品から

出品作家 
 
伊藤雄志・植松永次・内田鋼一・大泉 讃・
加藤 委・角 好司・金 憲鎬・笹山芳人・
滝口和男・寺島裕二・中島勝乃利・平川鐵雄・
真木弘姫・真木未波・森岡成好・森岡由利子

 「こんげがんでマンマ食んねろう?」「飾っておくモンだろう!」ある企画展に入店してきたオヤジさんがイキナリ放ったコトバ。思わぬ角度から投げかけられて少々たじろぎもしたが、まあ平均的ニッポン人のウツワに対する目線の配りがこのあたりに集約されているのだろう。こういう仕事をしている身にとって意外な盲点かもしれない。
 で、男のメシ碗は何処にある? だって1? イマドキそんなモンあるワケないって。ココロとカラダにヤサシイメシしかないのッ! 男のメシは何処へ行った! まあまあ、ではカタチから入ることにしましょう。これぞ男の理想のメシ碗てヤツを今回16人のツワ者たちに作ってもらいました。どうですこの勇姿。して男にはゼッタイメシ碗というカタチ(=表象)が必要。エッ女には不要? いやまさか手づかみで食うワケにいかないからウツワは要りますが、まあ何でもいいのです。誤解しないでいただきたい。デタラメでいいと言うのではなく、男が必要だ思っている部分は不要。だって女の存在そのものがメシだから。ハナシを酒器に置き換えればワカリヤスイ。女の人でぐい呑コレクターっています?
 男のメシ碗。国家だ政治だ戦争だも男にとってメシ碗みたいなモノだと思うのですが? まあコムツカシイことは後回しにして今夜は上等なメシ碗に最上級の銀シャリをよそい、由緒正しき男のメシを御堪能あれ。