2001年12月

2001年11月の絵屋

2002年1月の絵屋

  新潟絵屋あんない 作家INDEX Blog  


      


2001年12月2日〜10日

「牡丹」 2000年 日本画 6号

 

山本真也(やまもと しんや)
■1946年山形県に生まれる。71年東京芸術大学大学院日本画科修了。69年より日本美術院展(院展)出品。74年高松塚古墳壁画模写従事。個展、グループ展のほか現在日本美術院特待。新潟大学教育人間科学部芸術環境講座教授(日本画担当)。
 

 

 

 

どんなに色彩がきれいで、デザインが瀟洒な家でも、土台がしっかりしていなければすぐに倒れてしまう。絵も同じである。確実なデッサンで構築されなければ観者の心に留まることはできない。
東京芸大で絵画の基礎をたたき込まれた山本真也さんの絵は、そのような意味において安心して観賞することができる。得意なモチーフの花は確かな構成の上に、温和でユーモアにあふれた彼の性格が表出されていて実に楽しい空間を象っている。
絵屋での発表は、ボタン、菊など四季の花を中心に、風景やデッサンなどを加えた小品で、会場自体をアトリエのような構成にして、肩の凝らない普段着の空間を構築したいとのこと。
身近にある環境を題材に、落ち着きのある色彩感と豊かな感性で表現された作品群は季節感あふれる歳時記を展開するだろう。    (小磯 稔)
  



 


2001年12月12日〜20日


「お花畑でリンディ・ホップを踊る
4匹のウサギたち」
2001年 墨、和紙 10×29cm
墨「2匹の豚と鳥人と悪魔とワニと小鳥と
5個のたまごのアクロバット」
2001年 墨、和紙 15.5×22cm

Antje E. Gummels
(アンティエ・エ・グメルス)
■1962年旧西ドイツ、レーゲンスブルク生まれ。78年イタリア、サンレモ市旧市街芸術家村へ移住し各国アーティストと交流。絵画、音楽、舞台美術など幅広い活動を行う。89年来日、巻町に住む。92年麻布美術工芸館、92・94年創庫美術館、93・95・96・97年ギャラリー彩、96年北方文化博物館、98年ストライプハウス美術館、2000年ギャラリー喫茶はえゆ、2001年トミオカホワイト美術館ミニギャラリーで個展。絵本の仕事に『ラプンツェル』『くまときょじんとおおきなケーキ』(以上学習研究社)『こわがりうさぎホッペル』(チャイルド社)などがある。

春、絵屋を訪れたアンティエさんは、ここで個展が開きたいと思い、夏から秋にかけてほぼ毎日、墨絵を描き続けた。そこから百点ほどを選んで、冬の絵屋の壁をうめる。題してThe Big Parade(大行進)。
人のような、虫のような、獣のような生き物たちはユーモラスで、陽気で、獰猛そうで、また妙にクールな目をしている。人の心を常食にしているからだろう。チューブのような穴の中を行列する姿で、以前はよく描かれていた。今回の連作もにぎやかそうで、そこはかとなく静かな、孤独の気配を感じる。
心を持つということは、だれにも触れえない場所、自分の洞窟に落ちて在るということ。この絶望的に隔てられたそれぞれの穴を、しかし私たちは歩く。歩くことで、孤独なままパレードに、大きなパレードに加わる。
そんなイメージが、不思議なリアリティで私の心をとらえて、揺する。(大倉 宏)




2001年12月22日〜27日・2002年1月5日〜10日
 

布施渥 「千客萬来」1999年
墨、和紙 35×58cm

 

小林春規 「酒樽(吉田神社)」
木版画 21.5×27cm
 

小林春規(こばやし はるき):版画家、表具師。1953年水原町生まれ。幼児より木版画をはじめ、表具の仕事は京都で修業。90年より笹神村在住。2000年10月絵屋で個展開催。

笹川周子(ささがわ しゅうこ):版画家。1974年新潟市生まれ。新発田市在住。2001年絵屋で個展開催。

菅原愛美(すがわら あいみ):さし絵描き。1974年埼玉県生まれ。1995年新潟デザイン専門学校卒。さし絵、グラフィックデザイン業務に従事。南蒲原郡栄町在住。

西野一男(にしの かずお):版画家、画家。1939年埼玉県入間市生まれ。高橋絵画研究所で油彩を学ぶ。現代画廊、画廊宮坂などで個展。日本版画院同人。2000年8月、2001年10月絵屋で個展開催。

西村繁男(にしむら しげお):絵本作家。1947年高知県生まれ。主な絵本に『やこうれっしゃ』『おふろやさん』『絵で見る日本の歴史』(以上福音館書店)『にちよういち』(童心社)など。神奈川県在住。

深井和子(ふかい かずこ):カリグラファー。「ふ〜ちゃん」シリーズ、『こころまんまる』などを出版。2001年5月絵屋で個展開催。上越市在住。

福知伸夫(ふくち のぶお):版画家、絵本作家。1968年東京生まれ。絵本の仕事に『ひとつひまわり』『ずるがしこいジャッカル』(福音館書店)など。東京都在住。

布施 渥(ふせ あつし):招き猫絵師。1944年東京生まれ。「ブルーミング中西」いつねこグッズデザイン(全国発売)、全国の招き猫イベントに出展、実演を行う。新潟市在住。
 


 


   

2001年11月の絵屋

2002年1月の絵屋

  新潟絵屋あんない 作家INDEX Blog