2008年8月


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  新潟絵屋あんない 作家INDEX Blog  

 

2008年8月2日〜8月10日

企画 小川弘幸

大高正嗣(おおたか まさつぐ)
■1973年青森県弘前市生まれ。旅行の途中で新潟に住み着き、仕事も転々と十余年。写真は小林茂氏と村井勇氏に手ほどきを受け、絵は独学。酒食にこだわり無

 

←「1/1ノロマ・新郎1号」 古新聞、紙粘土、大和糊
Photo : kirakuan

書家の書、詩人の詩はつまらないと言ったのが良寛だったか誰だったかよく覚えてないが、大高さんの絵は面白い。絵描きの絵から解放された自由な勢いと遊び心に溢れている。これまでもその才能を見込まれて、さまざまな人間関係の中で求められるままにいろいろな作品を作ってきた大高さんだが、個展という発表形式は久しく機会をみなかった。
会期を一ヵ月ほど前にしたある日、創作のモチベーションを高めるため撮影を試みたというスナップ写真を見せてもらった。夜半から明け方過ぎまで気の赴くまま彷徨うようにして撮られた250点におよぶカットは、さながら一編のロードムービーを見るかのよう。ふだん見慣れたはずの新潟市の町並みがグラフィティっぽく無造作に切り取られ、闇と光が織り成す画面はその隅々にまで現在が写し出されていた。原油高により操業を停止した日のイカ釣り船。夜が更けるほどに存在感を増すコンビニの佇まい。古びた工場の壁面を覆うように繁茂する蔦かずら等々、大高さんの眼差しが向う先、そこには寡黙な物語が息づいている。
骨太で繊細な魂のタッチにより描き出される新作群がどんなものになるのか、興味は尽きない。鮮度の高いアートに期待したい。(小川 弘幸)


 

2008年8月22日〜8月31日

企画 小柳恵子

堀内不二緒(ほりうち ふじお)
■1945年東京都生まれ。水墨画家・丸木位里に師事後、80年から作陶を始める。
84〜93年ニュージーランドで活動。93年に帰国後、石川県金沢市にて作陶。

■作家在廊日(予定):8/22・23・24・29・30・31

←「石像」 2007年 安田石 58cm

私がフジオと初めて会ったのは、30年前バンコックの空港でである。ゴム草履にズタ袋の彼を、私と連れ合いは、タイの坊さんと思った。そのフジオと3人でカルカッタに行き、同じ安宿に一週間泊まった。それ以来30年近く、気に掛かりながらも音信不通だった。
その彼から突然電話が来たのが2年前。インドの旅の後ニュージーランドに渡って10年間焼き物をしていたそうだ。そして、今は金沢の山奥で作陶の日々だそうである。
凛々と風のような人である。私にはおよそ焼き物の芸術性というような事は分からない。が、彼の作品は彼そのもののように温かく、押しつけがましくないのに存在感がある。
今、私が愛用しているフジオ作のティカップの使い心地の良いこと!平たい持ち手は持ちやすく、唇に当たる感触は心地良い。使われる物を作りたいと言うフジオの作品を多くの人に見て頂きたいと心から思う。(小柳恵子)

 


 


<額装のご相談を承ります>
額の新装や入替の相談がありましたら、専門家を通じて見積もりいたします。お気軽にお問合せください。(担当:井上)
<こども月間>
テルテル坊主をつくる会(6/14)、おじさんの歌とお話しの会や玩具製作の教室(6/21)など、イベントも盛り沢山だったこども月間。こども月間終了後も、家族と一緒に作品鑑賞に来てくださる方が多く嬉しいです。(M)


「遠藤ケイの懐かしい遊び絵はがき」
(限定販売8月まで)
懐かしい遊びを描いた12枚入り
ポストカードセット…\1,000


 7月下旬チケット発売開始(新潟絵屋にて)
◇第1弾 絵屋宵ライブ・・・8/16(土)午後6時開場、6時30分開演
出演:嶋本大吾、森田花壇、sui、茶柱、Kumy-[es]&BIG-FACE KOJI
音楽に一部映像作品の上映を交えたライブ。会場は一粒雫の作品を展示予定
チケット:\1,000(1ドリンク、当日 \1,100)
◇第2弾 太陽燦燦オンガク会・・・8/17(日)午後2時―4時
出演:OKION、リマックパンパ、アマカノ チケット:\1,500
沖縄音楽、フォルクローレ、アフリカンドラムスなど、音楽で広い世界を旅する


絵屋便、DMの配達を担当する絵屋運営委員・田代のはみだし連載コラム
タシロ便がゆく ―来る人、いない人編 その2―

爽やかに晴れた初夏のある日、古民家を改装してつくったギャラリーに行った。お客は私の他に老夫婦が一組。ゆっくり展示作品をみていらっしゃる。こんな日は屋内よりも光がまぶしい川べりだとか、海辺をドライヴでもした方がいいにきまっている。まあ、だからこそ紫外線にあまり当たりたくないモンは室内で窓から入ってくる光や風を静かに感じていた方が気分がいい。(つづく)
タシロ…田代早苗(俳人・新潟絵屋運営委員)

   

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