2012年1月
 

2011年12月の絵屋

2012年2月の絵屋

  新潟絵屋あんない 作家INDEX Blog  

 
新潟絵屋オークション2012

2012年1月12日〜20日

企画 
新潟絵屋オークション実行委員会
 
司修オリジナル石版画集「洪水はわが魂に及び」

■ 出品作品リスト 2011年12月15日現在受付分
(リスト以外にも受付の可能性があります。五十音順)
いまきみち(版画)/内山格(油彩)/折橋真理子(油彩)/河内成幸(版画)/黒崎彰(版画)/ジャン・ティンゲリー(個展ポスター)/迫一成(シルクスクリーン)/司修オリジナル石版画集(版画)/辻弥生子(版画)
ほか 作者不詳の日本画、油彩、シルクスクリーン

←司修オリジナル石版画集「洪水はわが魂に及び」
 (1975年/発行 シロタ画廊/版画10点収録)より

 オークション展はいつもの絵屋と違って、そこが面白いと言われたことがある。
 いつもはほとんどが個展。グループ展でも企画者が全体の構成を考える。つまり、そうはばらばらにならない。オークション展はその点、いろいろな方が次の持ち手を求める絵を持ち寄るので、出発点がまず非常にばらばらである。
 展示する方からしても、そのばらばらが実は面白い。ばらばらな中にも引かれ合う絵と遠ざかりたがる絵があり、かと思うと、意外な絵が組み合わされて、思いがけない空気を生み出したりする。その空気と、絵屋のいろんな壁との相性を考えたりして掛けていく。家中の絵を掛け変えるときの感じに、愉しさに、とても似ている。
 ということで5回目のオークション展。自宅に絵を飾りたいと思っている方はもちろん、絵を求める気持ちがまだない方も、そんな新春の絵屋家(えやけ)の壁をちょいと覗いてみるつもりで、どうぞ気軽にお立ち寄り下さい。(大倉宏)
■「二枚札方式」で入札を行います。
●「二枚札方式」で入札を行います。
●「入札カード」にお名前、ご住所、お電話番号と「上限価格」と「下限価格」を記入して入札します。下限価格(最低この価格で購入するという価格)は、表示されている最低価格と同じか、それより高い金額を記入します。上限価格(この金額までは支払うという価格)は、下限価格と同じかそれより高い金額を記入します。
●ほかに入札者のない場合は「下限価格」で落札します。
●上限価格と下限価格の間にほかの入札者の上限価格が入った場合は、自分の上限価格で頒布されます。上限価格が同額の場合は下限価格の高い入札者が落札します。上限価格、下限価格ともに同額の場合は抽選となります。

●※複数の入札者の上限価格、下限価格が同じ場合は抽選で落札者を決定
■落札のとき
落札のお知らせはオークションの最終日(1月20日)から3日以内に落札された方へお電話致します。その際、お渡し方法を確認させていただきます。落札されなかった方へは連絡が行きませんので、どうかご了承ください。なお、結果をお知りになりたい場合はお問い合わせください。ただし、落札者、落札価格についてはお教えできません。
■作品のお渡しについて
直接/22日以降の開廊日の開廊時間中に代金引き換えにてお渡しできます。
   なお、直接の場合は1月30日までに、必ずお受け取りください。
送付/ご入金を確認後、送付します。送料は落札者の負担となります。

 


 
渡邊博展

2012年1月22日〜30日

企画 大倉宏
 

渡邊博「昇華の法則」

渡邊博(わたなべ ひろし)
■ 1938年新潟市生まれ。熊谷喜代治にデッサンを学び、後笹岡了一に師事。日展、光風会に出品し66年光風会会員となるが、68年退会。以後は紀伊国屋画廊、美術ジャーナル画廊、現代画廊、ギャラリーXepia、ギャラリー汲美、(株)東京現像所、K'sギャラリー(いずれも東京)、ギャラリーDEN(ドイツ・ベルリン)などで個展により発表。新潟での個展は91年新潟伊勢丹、02、05、08年新潟絵屋に続いて5度目。

←「昇華の法則」2011年 137×137cm 水彩

 休日の朝、誰もいない家で湯船に体を沈めた。風が木々を揺らし、からすが鳴いている。くもりらしい。揺れるあたたかい水に包まれていたら、渡邊博の絵に入り込んだような気がした。
 孤独な、かすかな、そこはかとない浮遊感。輝きや爽快感というよりは、よどみや翳りという言葉に近い場所。そんな裏庭に似た空間の体温が、目というより体に、ゆるやかに伝わってくる絵だ。目をつぶって、揺らぎに身をそわせてみると、思いがけないほど強く、深い感情のつぶやきが、はるか遠くの、すぐそこに聞こえる。
 20数年前に見た「目をつぶる人形」の絵の不思議なイメージが忘れられない。その瞑目の淵をあれからずっと、渡邊の絵は落ちてきたのだ。やわらかい底に雲が山塊につきあたるように、つきあたり、弾んでほどけ始めたような最近の絵の自由感が私の体の、心の暗がりにしみる。(大倉宏)

 



タシロ便がゆく

絵屋便、DMの配達を担当する絵屋運営委員・田代の12ヶ月
タシロ便がゆく ―草猫が詠む編 その13
がうがうと音して初日昇りけり 草猫

小さい頃、朝日が昇る時にはゴウゴウ音がするのだと思っていた。いや、実際その音を聞いていた。今考えれば、あれは近所の倉庫かガレージのシャッターの音だったんだろう。でも、真っ赤に燃える太陽はゴウゴウ音を立てているんじゃないか、と大人になった今でも思う。

タシロ…田代早苗(俳人・新潟絵屋運営委員)

   

2011年12月の絵屋

2012年2月の絵屋

  新潟絵屋あんない 作家INDEX Blog