2012年2月
 

2012年1月の絵屋

2012年3月の絵屋

  新潟絵屋あんない 作家INDEX Blog  

 
菅原洋陶芸展「筥・はこ・HAKO」

2012年2月2日〜12日

企画 伊藤純一
 

菅原洋(すがわら よう)
■ 1945年生まれ。70年代飲食店舗設計の第一線で幾度となく中国、韓国、台湾等アジア各地に滞在、数多くの陶芸作品を見て廻る。その後独学で陶芸を学ぶ。体調不良から仕事をリタイア、新潟へ移住を決意し2000年弥彦村で莢陶窯を開く。03〜10ギャラリー陌(岩室)、03〜06フリースペース弥生(弥彦)、05、08、11ギャラリー砂翁(東京)で二人展、09、11ギャラリーうさち(弥彦)で個展。弥彦村在住。

←「大地の鼓動」花入れ 灰釉信楽
 15.5×15.0×h13.5cm
 「紀のかたち」三段方形 灰釉香炉
 9.0角×h15.5cm

■会期中の午後作家在廊
■2月4日(土)午後5時より菅原さんによる作品解説ギャラリートークを行います。ウェルカムドリンク付き。

 菅原さんが作陶を始めるきっかけは、仕事で訪れていたソウル市松坡洞の骨董店での陶芸家鄭(てい)古堂氏との出会いだったという。幾度となく訪ねた鄭氏の工房で陶芸の魅力にひきつけられ、遂には独学で陶芸を学ぶ事となる。国内にも菅原さんに影響を与えた陶芸家がいるー山田常山氏(1924〜2005)と鈴木藏(おさむ)氏(1934〜)だ。山田氏は急須作りに生涯を捧げ、鈴木氏はガス窯での志野焼に挑み続ける、共に人間国宝である。職人として作陶に取り組む二人に物作りの原点を見出し、用途ある作品で、さらに使いやすさにこだわる姿勢は、大学で人間工学を学んだことから通じている、と菅原さんは言う。
 今回絵屋では筥(はこ)物を中心に発表する。いわゆる蓋のある用途を持つ筥物は唯一の用途ではなく使う人の想像力により幾多の使い方がある。こういった多様な用途と灰釉で仕上げられた装飾・デザインとのマッチングは菅原さんならではのものがあり、使う人の想像力を駆り立てる。
 かつて数多くの美しい飲食空間を手掛けてきた実績が用と美のマッチングに表れ、空間と筥物の世界には通じるものがあると感じさせる。絵屋で菅原さんの用と美が作り出す「筥」からどんな世界が広がるか、是非会場にて接し感じていただきたい。(伊藤純一)

 


 
内藤雅子写真展「akehama」

2012年2月19日〜29日

準企画
 

内藤雅子(ないとう まさこ)
■ 1977年新潟県西蒲原郡(現・新潟市)生まれ。学生時代に写真に興味を持つ。2001年から本格的に写真を始める。スタジオアシスタント等を経て、04年から出版社専属カメラマンとして活動。09、10、11年グループ展「春山登山」に参加。個展は08年「like」(新潟絵屋)、11年「sign」(LIFE/東堀)。写真教室を不定期に開催するほか、「sign」展会期中には日曜日だけの写真館「Sunday写真館」(LIFE・3階)を開催し90組のポートレイトを撮影した。

←「akehama」

■2月25日(土)午後6時30分より 内藤雅子さんを囲むレセプションパーティを 開催(申込不要/直接会場へ)

 去年の秋頃、縁あって、愛媛へ行ってきた。初めて会った人も笑顔で挨拶を交わすと、もう他人ではない。い。ご先祖様の頃から続くお祭りには、老若男女が自ら進んで参加し、心から楽しむ、そうすることが当たり前。ご先祖様の頃にできた山の斜面にある石垣には、今、この土地を支える「みかん」がおいしそうな色をしていた。
 この場所にあるのは、便利なスーパーや、オシャレな洋服屋さんではないけれど、でも、ここで生きている人にとったら、目に映るすべては、愛おしく、これからも残していきたい、大切にしていきたいものなんだと思った。
 きっと、本当の贅沢は、こういうことなのかも。
 あるがままを受け入れる。ないものを数えるのではなく、あるものを大切につないでいく。
 私が新潟で生まれて、ここにいるのは、もしかしたら、こういう感覚が、私も気付かない、すごくすごく奥のほうにあるからなのかもしれない。
 ちょっと離れた四国で、この雪国のことを考えてみたりした。(内藤雅子)

 


 

2月04日(土)17:00 菅原洋展ギャラリートーク ウェルカムドリンク付き。
2月11日(祝・土)
18:30〜20:30
こんぴら通り・吉川酒店×新潟絵屋プレゼンツ
日本酒の会「早春の候・〆張鶴編」
会場:新潟絵屋 菅原洋陶芸展の展示室/参加費:3,000円(菅原洋作・ぐい呑み付き)
限定12名(要申込:新潟絵屋 025-222-6888まで)
2月15日(水)
10:00〜11:30
絵を見る話の会 参加費:500円
●案内人:大倉宏(新潟絵屋代表・美術評論家)
 ゲスト:ゆう(ギターと紙芝居)
毎回一枚の絵を見ながら、その絵のなかを、あっちを、むこうを、反対側を、
話しながらゆっくり歩いてみたいと思います。
2月16日(木)10:00 読書会「絵本サロン」バージニア・リー・バートン
2月25日(土)18:30〜 内藤雅子さんを囲むレセプションパーティを開催(申込不要/直接会場へ)



まちの本屋さんで展示を企画しています。
「末松正樹展 ペルピニャン時代の素描」
 
2012年2月6日(月)〜3月10日(土)

●ギャラリートークとサイン会 2月19日(日)14:00〜
 香山マリエ(末松正樹 長女・『天井桟敷の父へ』著者)・聞き手:大倉宏

北書店 (新潟市中央区医学町通2番町10-1-101)

タシロ便がゆく

絵屋便、DMの配達を担当する絵屋運営委員・田代の12ヶ月
タシロ便がゆく ―草猫が詠む編 その14
本業は何かと問はれ寒雀 草猫

「結局タシロってさ、本業は何なの?」。ふいに浴びせられた友人のこの問い。答えに詰まってしまった。新潟絵屋のスタッフ? 学習塾の先生? 主婦? どれもしっくりこない。やはり俳人。いや、ハイジンか。
タシロ…田代早苗(俳人・新潟絵屋運営委員)

   

2012年1月の絵屋

2012年3月の絵屋

  新潟絵屋あんない 作家INDEX Blog