2012年7月


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高橋ノリユキ写真展「小さな琴音たち」

2012年7月2日〜10日

準企画
 
高橋ノリユキ「女神」

高橋ノリユキ(たかはし のりゆき)
■ 1969年新潟(旧豊栄)市生まれ。95年からアマチュアとして活動し近年は身近な被写体を意識し撮影を続けている。ライフワークは何気ないものに視点を置くこと。日本風景写真協会会員。

←「女神」カラー 7.4×11.6cm

 写真を撮る時の感覚は、被写体の姿そのままの魅力に惹かれて撮る場合と、何気ないものが何か違う感覚(価値観)に見えてしまった瞬間とがある、私は後者のほうが好きだ。カメラのファインダー越しに自分だけが気付いた「そんな風に」見える感覚、対象物が違う価値観で存在する事に気付いた喜びは写真冥利に尽きる瞬間でもある。写真は「無」からは生まれないけど、そうゆう何気ないモノに新たな価値観を見いだせるのは、「無」から何かを生み出す事と同じことかもしれないと思う。小さな雫が雫でなくなる時、小さなマクロの世界から私が見つけた宇宙観が伝われば幸いです。

 


 
中矢澄子写真展「花戯れ」hanazare

2012年7月12日〜20日

企画 越野 泉
 
中矢澄子「花戯れ」

中矢澄子(なかや すみこ)
■ 鳥取県生まれ。1989年 独学で写真を撮り始める。96年雪のさまざまな表情に魅せら れ、雪をキャンバスに、花を絵の具に見立てて「花戯れ」シリーズを撮り始める。写真と文を、97年 イタリアの花祭り(主婦と生活社『私のカントリー』)掲載、2001〜04年「田舎暮らし便り」(恒文社『新潟発』)連載、03年「花戯れ」(誠文堂新光社『フローリスト』)特集掲載。「花戯れ」6点絵葉書採用、発行(信越郵政局)。04年「花戯れ」(新潟日報社季刊誌『情報文化』創刊〜4号)表紙掲載。11年 日本写真家協会(JPS)展優秀賞受賞。 12年 写真集『家族』(冬青社)出版。写真展は03年東京・新発田市、09年新発田市で個展開催。他グループ展多数。
http://www.sumiko-nakaya.com

←「花戯れ」カラー 19.3×29.5cm

 「花戯れ」は、中矢さんが16年前から撮り続けている雪と花のシリーズで、彼女ならではのロマンと遊び心が写し出された美しく楽しい写真の数々である。フローラルアーティストでもある中矢さんは、山里の滝谷集落(新発田市)にアトリエを構えた頃から活動の幅がどんどん広がった。14年前からは滝谷の蔓や枝などであかりを作り始め、あかり作家としても活躍している。
 写真は23年前から撮り始めて地道に活動してきたが、今年は滝谷集落の写真集を出版するなど、写真作家としても確かな歩みを進めている。
 滝谷の自然と住民の優しさに育まれ、持ち前のセンスとバイタリティで興味の趣くままに人生を楽しむ魅力的な彼女。そんな中矢さんの写真ルーツとも言える「花戯れ」シリーズ、ぜひご覧下さい。(越野 泉)

 


 
華雪・中島佳秀 二人展

2012年7月22日〜30日

企画 大倉宏
 
華雪「顔」 中島佳秀 無題

「顔」2012年 112.0×58.0cm
        協力:hiromi yoshii roppongi

華雪(かせつ)
■ 1975年京都府生まれ。書家。92年より個展を中心に活動。著書に『書の棲処』(赤々舎)、『石の遊び』(平凡社)など。そのほか『コレクション 戦争×文学』(集英社)、『石原慎太郎の文学』(文藝春秋)をはじめ書籍の題字も手がける。東京都在住。
http://www.kasetsu.info/index.html

無題 2012年 ミクストメディア、紙 29.7×42.0cm

中島佳秀(なかじま よしひで)
■ 1975年京都市生まれ。サウンドアーティスト、アーティスト、グラフィックデザイナー。サウンドアーティストとして、ライブパフォーマンス、インスタレーション、テープ作品の発表を行なう。2008年より個展を中心に平面作品の発表も行う。東京都在住。
http://www.yshdnkjm.com/

 パートナーとして長く暮らし、別れ、今は兄妹のように親しい二人から、提案をいただいた二人展。絵屋でそれぞれの個展を見続けてきた私も、不思議な鼓動を感じる。
 「わび茶」の誕生時分の言葉に<精緻なものから粗相なものへ>というのがあった。きっちりした中国陶器より、一見粗雑な高麗(朝鮮)茶碗が好きというような意味だったか。二人の書と絵の近作に、人を不思議に引きつけるその<粗相>を感じる。華雪のインスタレーション(会場構成)や篆刻、中島佳秀のデザインワークなどがまとうそれぞれの<精緻>の向こうに、どこか、もっと野太いものが、むくむくわき出してくる気配。
 粗相は本来「麁相」と書き、人の一生を意味するらしい。二人の間の、二人を巻き込んだ人生のさまざまが、風雲の奥の、地の底の力を、呼び覚ましつつあるのかもしれない。(大倉 宏)

 



5月31日 俳句の会 6月1日 絵を見る話の会

5月19日、NPO法人新潟絵屋第8回通常総会を開催。昨年度の事業および収支報告や今年度(H24.4.1-H25.3.31)の計画、理事について審議し承認されました。新年度は展覧会開催のほか、新潟島とその周辺ギャラリーミュージアムマップの発行、砂丘館の自主事業運営も継続していきます。新年度理事:大倉宏(理事長)、伊藤純一、伊藤信行、井上美雪(副理事長)、上田浩子、小川弘幸、小船井秀一、小見秀男、田代早苗、旗野秀人、村井勇 


タシロ便がゆく

絵屋便、DMの配達を担当する絵屋運営委員・田代の12ヶ月
タシロ便がゆく ―草猫が詠む編 その19
ビンボーは嫌だ嫌だと蚤跳べり 草猫

お金って出ていく時にはこれでもか、というほど出ていく。現金はどんどん減っていくのに飼い猫にたかるノミは大発生。不満とうっぷんを蚤捕りにぶつけると、つぶされては大変と、ノミは跳んで逃げる。ああノミよ、アンタも貧乏は嫌いなんだね。
タシロ…田代早苗(俳人・新潟絵屋運営委員)

俳句の会「紙とエンピツと」 案内人/田代草猫
7/31、10/31 各回10:30〜12:00(参加料500円/申込受付中)

   

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