2013年1月


2012年12月の絵屋

2013年2月の絵屋

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新潟絵屋オークション2013

2013年1月12日〜20日

企画 大倉 宏・井上美雪
 

■ 出品作品リスト 2012年12月12日現在受付分
(リスト以外にも受付の可能性があります。五十音順)
相田諒二(写真) 青谷保男(日本画) 上野誠(木版画) 勝又潔(水彩画) 栗田宏(鉛筆) 内藤雅子(写真) 藤曲和(日本画) 古山浩一(ペン・色鉛筆) K.Yoshii(油彩)ほか

←上野誠 制作年・タイトル不明 木版画 21.6×14.0cm

 今年で6回目となるオークション展。
 絵は「見る人」ともにあって絵なのだという考えから、新しい「見る人」と絵に出会ってもらう試みとして始めたのだが、続けてくると、いろいろなことを考えさせられる。
 絵の価格もそのひとつ。絵屋オークションでは出品者に「下限価格」を決めていただく。その際、購入時の10分の1〜4分の1を目安として勧めている。新作の価格には少なからず「作家への支援」の意味が入っていることが多い。作家から離れて、絵は自分の「絵生」を生きだす。最初のパートナーから離れ、次のパートナーに出会う、そこのところで、どれだけの真価を発揮できるか、あるいは見る側がどれほどの価値(魅力)を見いだせるか。それが、オークションでの価格の意味なのだと思う。
 見る側の判断を、より自由にするための「下限価格」と考えたい。「よい絵をより安く」ではなく、その絵にふさわしい(と自分が感じる)価格での入札を期待したい。入札価格は「見る人」の、絵に対する気持ち、メッセージなのだ。(大倉 宏)
■「二枚札方式」で入札を行います。
●「二枚札方式」で入札を行います。
●「入札カード」にお名前、ご住所、お電話番号と「上限価格」と「下限価格」を記入して入札します。下限価格(最低この価格で購入するという価格)は、表示されている最低価格と同じか、それより高い金額を記入します。上限価格(この金額までは支払うという価格)は、下限価格と同じかそれより高い金額を記入します。
●ほかに入札者のない場合は「下限価格」で落札します。
●上限価格と下限価格の間にほかの入札者の上限価格が入った場合は、自分の上限価格で頒布されます。上限価格が同額の場合は下限価格の高い入札者が落札します。上限価格、下限価格ともに同額の場合は抽選となります。

●※複数の入札者の上限価格、下限価格が同じ場合は抽選で落札者を決定
■落札のとき
落札のお知らせはオークションの最終日(1月20日)から3日以内に落札された方へお電話致します。その際、お渡し方法を確認させていただきます。落札されなかった方へは連絡が行きませんので、どうかご了承ください。なお、結果をお知りになりたい場合はお問い合わせください。ただし、落札者、落札価格についてはお教えできません。
■作品のお渡しについて
直接/1月22日〜30日までにお受け取りにいらしてください。お支払いもそのときにお願い致します。
送付/お振込等でご入金を確認後、発送します。送料は着払いとなります。ご了承下さい。

 


 
イリーナ・ザトゥロフスカヤ展 不思議な 素描と詩

2013年1月22日〜30日

企画 大倉 宏
 

 「Geta」2012年 水彩、紙 19.4×25.7cm

イリーナ・ザトゥロフスカヤ(Irina Zatulovskaya)
■ 1954年モスクワ生まれ。画家の家庭に生まれ、5歳から詩作と絵を描き始める。1971ー1976年ポリーグラフィックインスティテュートで絵画とグラフィックを学ぶ。1979年モスクワアーティストユニオンに加盟。最初の個展は1989年のロンドン、以後世界各地で開催。古い木片、クロゼット、ワードローブのドア、ブリキ、岩などに絵を描く作品で知られる。2002年モスクワ美術家同盟会員となる。2008年シベリアに長期間滞在、作品制作を行い、モスクワで“フォース シベリア”を発表。村の人々の暮らし、本、肖像画などからヒントを得て、生活の主観と客観を描く。フレスコ、絵画、陶器、書籍デザイン、詩作、刺繍等広範囲に活躍。挿絵を担当した劇作家アントン・P・チェーホフの絵本(チェーホフ・コレクション)は、現在、日本で未知谷より出版されている。水と土の芸術祭2012出品作家。

■ 砂丘館で同時期開催
特別展示「イリーナ・ザトゥロフスカヤ 春の金 秋の銀」
(1月18日〜30日)
水と土の芸術祭2012で制作された「Basyo.com〜バシコーム(裸足で)」を砂丘館に再展示。
 キャンバスなどの「絵のための」支持体にでなく、廃材や生活の道具、自然物などに描くのが、イリーナ・ザトゥロフスカヤは好きだ。水と土の芸術祭では、家の一部だった黒ずんだ木片に油絵具で描かれた絵が、民家の長押に並んだ。額とか展示用照明とか、「絵のための」しつらいもなかった。砂浜に描いた絵は、波が消していった。
 「のための」ものを、迎えてしまう瞬間、素朴は素朴の深さを失う。イリーナはそのことに意志的であり、知的な強さを持っている画家だ。17文字のシンプルに生涯を託した芭蕉と道を行く絵を、新潟では描いた。五か浜の集落の人々も、池の鯉も、木の下で煙草を吸う人も、旅の芭蕉が見たように描いた。
 生活と詩が、詩を呼吸する絵が、「のための」ものに隔てられないこと。日常と日常ならざるものが同体である旅の状態にいつもあろうとすること。
 新潟絵屋のために描かれた小品の多くは、古い和書のページに描かれた。漢字ー意味を持つ形が、そのような旅人の目のなかで、意味から放たれ、素朴の空を舞い、夢であり、うつつであるものを呼び寄せる。(大倉 宏)

 



峰村リツ子 裸婦カレンダー2013
¥1,000
裸婦ばかり表紙を入れて13点の油絵で構成しています。

峰村リツ子…1907-1995 沼垂出身の画家。
2013年6月には新潟絵屋「峰村リツ子展」を開催予定です。


松本健宏 干支人形

京都の染色作家・松本健宏さんの人形シリーズは、毎年新春の干支人形のほか、藁化身、ぬいぐるみ・ウコンマンなど独創性が高く密かに人気だ。新潟では絵屋でしか見られない!どんな干支人形が届くのか、乞うご期待!

くちなわの神 へび仏 てぬぐい

俳句の会「みんな違ってみんなヘン」

2013年の予定
01月31日(木) 10:30〜12:00
会場:新潟絵屋 展示室
各回500円
(単回での参加可能/経験問わず/要予約)
05月31日(金)
07月31日(水)
10月31日(木)
毎回テーマを変え、お茶を飲みながら俳句の解説と実作をしていきます。
折々の季節に、自分の言葉を探してみましょう。
1回目のお話は「俳句トランプ説」です。
案内人・田代草猫
(たしろ そうびょう)
2000年より俳句同人誌「童子」にて句作。2005年日本伝統俳句協会入会。

タシロ便がゆく

絵屋便、DMの配達を担当する絵屋運営委員・田代の12ヶ月
タシロ便がゆく ―草猫が詠む編 その25
溶岩のごとき雲より冬夕焼 草猫

新潟の雪雲はぶ厚くて鉛色の、まるで溶岩。その黒々とした雲の裂け目から夕陽が見える。マグマの赤。夏の夕焼のように、さらりとした光に見えないのはなぜだろう。どろりとした冬の夕焼。横山操が、佐藤哲三がそれぞれの表現で描いた、あの色。
タシロ…田代早苗(俳人・新潟絵屋運営委員)

   

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