2013年5月


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いまきみち・西村繁男展

2013年5月2日〜10日

企画 大倉 宏
 
いまきみち「いきるちから」 西村繁男「ちょんまげにちょうちょ」
「いきるちから」2013年 刺繍 「ちょんまげにちょうちょ」2013年 水彩・紙

いまきみち(今木 道)
■ 絵本作家。1944年神戸市生まれ。主な絵本に73年『あがりめ さがりめ』『しっぽのきらいなネコ』『ヒコリふねにのる』(福音館書店)など。版画(石版、銅版)の作品も多く、グループ展を多数開催。 2001・02・06・08年新潟絵屋で個展、グループ展。

西村繁男(にしむら しげお)
■ 絵本作家。1947年高知県生まれ。自ら観察絵本と名付けた独特の作風をもつ。主な絵本に『おふろやさん』『やこうれっしゃ』『絵で読む広島の原爆』(福音館書店)など。06・08年新潟絵屋でグループ展。

 いまきみちの絵本『さようなら こんにちは』が好きで、幼い子とくり返し読んだ。シンプルゆえに、些細な出来事、変化に、揺すられる。前衛美術にも通じる表現の冒険を感じた。
 絵屋の開廊の翌年、いまきさんに個展を、その後パートナーの西村繁男さんとの2人展、2人の子にしむらあつこさんとの3人展などをお願いし、今回は久しぶりの2人展。いまきさんは刺繍と絵皿を、西村さんは焼き物の絵付けに挑戦中。刺繍のステッチには初期絵本以来の、変わらぬ好奇心、冒険の心が動いている。西村さんの焼き物は初見だが、『おばけでんしゃ』などの絵本の素朴と破天荒が、そこにも見られるだろう。
 神奈川県藤野の自然で畑を作りながら暮らす、2人の生活の明るさを久々に呼吸したい。(大倉 宏)

■作家在廊日:5月2日(木)夜は北書店にてイベント開催。

いまきみち・西村繁男 トークと絵本のスライドショー
『ヒコリみなみのしまにいく』(いまきみち)、『おばけでんしや』(西村繁男)を上映します。
2013年5月2日(木)19:00〜
会場:北書店(新潟市中央区医学町通2番町10-1 ダイアパレス医学町1F TEL.025-201-7466)
参加料:500円(直接会場へ)小学生以下無料 主催:北書店・新潟絵屋
いまきみち・西村繁男 絵本原画展
2013年5月2日(木)〜10日(金)平日10:00〜20:00/祝日12:00〜20:00(5/5休み)
会場:北書店(新潟市中央区医学町通2番町10-1 ダイアパレス医学町1F TEL.025-201-7466)

 


 
料治幸子 ドローイング展

2013年5月12日〜20日

企画 大倉 宏
 

料治幸子「踊るひと」

料治幸子(りょうじ さちこ)
■ 大阪府生まれ。彫刻家・故 小坂圭二氏に師事。1999年ヒガ画廊、2001年スペースユイ、02年啓祐堂ギャラリー、04年art book chair、05年promo-arte gallery、07・09年galerie412、08年 ギャラリー金魚(東京)、11年gallery trax(山梨)で個展。東京都在住。

←「踊るひと」各 2013年 墨・紙
  29.7×18.7cm

 動くダンサーを前に描いた、料治幸子のドローイングを1年前に見て、そこにダンサーがいて、いま、まさに動いているという感覚に衝かれた。
 猫は、モノが動くと、全身が目になりじっとする。動きがとまると、身構え飛びかかる。描く行為が、通常は、この飛びかかる方だとすれば、料治のドローイングは、静止体の猫で、画家がダンサーをでなく、ダンサーが画家を捉えている。
 不思議なドローイングの個展を希望して1年。料治さんは膨大な新作を抱えて新潟にやって来た。見ていると、本当にいろいろなダンサーと動きが見える。動く身体を前にぜんぶが目となり、静止体のなかで弾む画家の心。ダンス/ダンサーを見る快楽という、宝石のゆらめき。(大倉 宏)

 


 
稲田亜紀子日本画展

2013年5月22日〜30日

企画 小見秀男
 

稲田亜紀子「森の舟」

稲田亜紀子(いなだ あきこ)
■ 1971年長岡市(旧栃尾市)生まれ。女子美術大学大学院美術研究科美術専攻日本画研究領域修了。日展会友。99・2000年創画展、01、03〜12年日展入選。06年第38回日展特選。05年「新潟の日本画作家9人展」、08年「日本画・洋画 にいがたの女流作家10人展」(弥彦村総合コミュニティセンター)出品。06年「第2回新潟の作家100人展」、09年「記憶のかたち展」(新潟県立万代島美術館)出品。12年「兆ーきざしー稲田亜紀子日本画展」弥彦村弥彦の丘美術館。

←「森の舟」2013年 麻紙・岩絵の具
  19.0×24.0cm

■作家在廊日:5/25(土)、26(日)

 稲田さんの絵画は柔らかく落着いていて親しみやすいのに、言葉での説明をすり抜けるようなとらえ所のなさがある。確かに存在するものを描きながら、現実感が希薄であり、人物や風景を借りながらも何か別のものを描いていると感じさせる。それは私たちに自然の移ろいから生まれる四季折々の感情、無意識のうちに体内に刻み込んだ遠い記憶なのだろうか。調和して人も自然も空間も、すべて溶け込むように混然一体となったイメージは、意識と無意識、現実と非現実の境を行き来しているような感覚に私を誘う。たゆたう情感とでも言おうか、これが稲田絵画の無二の魅力なのだが、言葉にするのは難しい。
 とりとめないが、子供のとき観た映画「ノンちゃん雲に乗る」。あらすじは忘れたが、当時、タイトルに喚起された情感は、今は稲田さんの世界に通じる筈だと勝手に思っている。(小見秀男)

 


  
トピックス

■会員交流会 ■通常総会のご案内
5月25日(土)15:00〜16:00
新潟絵屋を運営するメンバーと会員の方の交流の場です。お気軽にご参加下さい。
(参加費500円 / 茶菓子付き / 要予約)
5月25日(土)14:00〜15:00
前年度(2012.4.2〜13.3.31)決算報告や新年度事業計画、予算などを審議し、役員を選出します。
正会員の方は議決権があります。
どちらも砂丘館座敷を会場に開催します。

タシロ便がゆく

絵屋便、DMの配達を担当する絵屋運営委員・田代の12ヶ月
タシロ便がゆく ―草猫が詠む編 その29
誰よりも先に夏服着て寒し 草猫

自転車で移動する事が多いので、天気予報はしっかり確認。でもどんなに確認したところで予報は予報。当日、あれっ?!なんてことはしょっ中。「どうしてそんな涼しげなカッコウで?」と言われましても、ごめん。前日、気温が真夏並みに上昇という予報だったんで・・・。
タシロ…田代早苗(俳人・新潟絵屋運営委員) 
俳句の会「みんな違って、みんなヘン」
5月31日(金)10:30〜12:00 会場:新潟絵屋展示室/各回500円
毎回テーマを変え、お茶を飲みながら俳句の解説と実作をしていきます。折々の季節に、自分の言葉を探してみましょう。
5月のテーマは「家の中の亡命者」です。
案内人:田代草猫(たしろ そうびょう)2000年より俳句同人誌「童子」にて句作。05年日本伝統俳句協会入会。
今後の予定:7月31日(水)「音は何色」・10月31日(木)「キッパリ」(単回での参加可能/経験問わず/要予約)

   

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