2006年11月 | |
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2006年11月22日〜11月30日 | 企画 大倉宏 | ||||||||||
スサンネ・イブラ(Susanne Ibler) ←NO TITLE 2005年 アクリル、紙
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スサンネ・イブラさんの黒に引かれる。
最初に見たのが、黒い陶芸作品の写真だったからだろうか。後に接した版画やドローイング――赤や青い色調の絵にもやはり黒を感じる。闇でも、墨の色でもない、鉱物質な実体に似て、湧き上がるイメージに抵抗し、透過するとき強い屈折を加えるもの。そのような黒の痕跡が、今回他の2会場で紹介される陶器や版画、絵屋で展示のミニアチュールの作品群に共通してある。 多様なものが、その黒を通過する。直接的なものが一旦挫かれ、亀裂を生じ、ねじ曲がり、豊かに広がる。裏返しの透過光が、私の中のくぼみ――黒にあたって硬い、いい音をたてる。 イブラさんは、巻在住の画家アンティエ・グメルスさんの幼なじみ。アーティストとしてタイプは異なるが、ふたりは親友だという。人の孤独の中の不可視の場所に注ぐ、同じように強い視線が、互いを結びつけるのかも知れない。(大倉 宏) ●
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絵屋スタッフ増殖中(9月から2人の仲間が増えました)。 |
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