NPO法人 新潟絵屋
 新潟市中央区上大川前通10番町1864
 TEL & FAX 025-222-6888
 E-mail info@niigata-eya.jp

 開廊時間 午前11時〜午後6時
 各企画とも最終日は午後5時まで



2014年9月の絵屋

2014年11月の絵屋

  新潟絵屋あんない 作家INDEX Blog  

 
長谷川徹展
10月 2 3 4 5 6 7 8 9 10
     
企画 大倉宏
 

長谷川徹「WORKS」

長谷川徹(はせがわ とおる)
■ 1948年新潟市生まれ。69年武蔵野美術大学油絵科中退。以後、新潟で創作活動に入る。78?2001年絵画研究所アート・ノバを主宰。主な個展は、77?01年アトリエ我廊、83・86年羊画廊、94・03・13年たけうち画廊、04・06年楓画廊、05年炎舎、03・10・11・12・13年新潟絵屋、13年蔵織(たけうち画廊・新潟絵屋・蔵織 3会場同時開催および画集刊行)にて個展。そのほか個展多数。92・94 年安井賞候補。96年感動創造美術展グランプリ受賞。新潟市在住。

←「WORKS」2014年 アクリル・板 84.0×59.4cm

 最近は年に一度、個展の前と最中に会う長谷川徹に、今年はまだ会わない。会う前に、奥さんの貞子さんが新作を一点持ってきてくれた。それを前にこれを書いている。
 いつもながらの長谷川の絵だが、その下塗りの白、物理的にはそう長い時間を要しなかっただろう、青い絵具の跡に、会わなかった長谷川の今が髣髴(ほうふつ)する。白の,青のストロークが同じようで違う、その微妙と言えば微妙、明瞭と言えば明瞭な違いに、長谷川の一年がしみている。
 作品は作者から独立したものだという論があり、それはそれで納得する部分があるけれど、一方で作品に生身の人間と時間を感じることはやはりある。その「人間」の時間が作品を「成立」させている、とも感じる。そんな、もっとも簡素な姿で「成り」、「立って」いる、絵がここにあるようだ。(大倉 宏)

 


 
松川孝子展
10月 12 13 14 15 16 17 18 19 20
   
企画 大倉宏
 

松川孝子「fruhling(春)」

松川孝子(まつかわ たかこ)
■ 1945年新潟市生まれ。日本女子大国文科卒。国立ウィーン応用美術大学卒。73年渡仏。75年よりウィーン在住。ヨーロッパ各地の展覧会に出品。アルベルティーナ美術館(オーストリア)、グラフィック美術館(ノルウェー)、Petit Format 美術館(ベルギー)等に作品収蔵。新潟では95・2001年大和アートサロン、04・06・12年新潟絵屋、06年砂丘館で個展開催。オーストリア芸術家協会会員。

←「fruhling(春)」2014年 ミクストメディア・和紙
 23.0×25.5cm

 松川孝子の近作の「暴発感」に、一瞬意表をつかれた。
 暴発といっても、けたたましいそれでなく、森に漂っていた霧が、周囲が晴れて来たとき、ほんの一時別のものに、たとえば何かが炸裂して生じた煙めいたものに見える、そんな感じ。その一瞬の煙の、まぼろしに、自分のなかに眠っていたあれこれが刺激され、あふれ出し、垣間見える。けれど気がつくと、煙もあれこれも消え、森の静けさだけがある。そんな静の隙間にこぼれた動のかけらを、絵に拾ったような画面の深みが、作者の年輪を感じさせる。
 煙のような、花束のような絵に朱の落款が押されている違和感も面白く、濃い灰青色の縦縞の絵にも、これまでにない揺らぎが見えて新鮮だ。オーストリア在住の画家の、新潟絵屋での2年ぶり4回目の個展。(大倉 宏)

 


 
中尾昌吾展
10月 22 23 24 25 26 27 28 29 30
   
企画 大倉宏
 

中尾昌吾「存在する」

中尾昌吾(なかお しょうご)
■ 1965年 兵庫県生まれ。2004年より日本画を描き始める。2010・12年新潟絵屋で個展。

←「存在する」2013年 墨・和紙 16.0×27.3cm

中尾昌吾の絵は2年前の個展から、格段によくなった。
 以前の絵にあった、描く側の思いの重さが見る側をいくぶん遠ざけてしまうような気配が減り、いい意味で、絵が抜けてきた。軽くなった。和紙に点を墨で差し、稠密(ちゅうみつ)に重ねた絵にも、魅力的な浮遊感がある。そのやわらかさが、余白を呼吸させてもいる。
 現代音楽や現代美術、古い絵にも興味を広げる中尾は、そういう深い、他者の表現からも刺激を受けているらしい。それがいい変化にもつながっているのかもしれないが、気になる点がないでもない。表現の方向が唐突に変わることがあるのが、その一つ。新しい刺激が影響しているらしいが、今はむしろ、自分の絵から刺激を受け、自分から自分を作り出していくことが大事ではないかと思う。その意味で、この3回目の個展、なにより中尾自身に、じっくり見てもらいたい。(大倉 宏)

 




11月の
新潟絵屋
011月02日(日)〜10日(月) 伊津野雄二展
011月12日(水)〜20日(木) 梅田恭子展
011月22日(土)〜30日(日) 七里知子展 *北書店同時期開催

INFORMATION
新潟絵屋の企画について

 

2000年以来、月に3つの展覧会開催をベースに活動してきました。基盤には趣旨に賛同し、会員として支えて下さる市民の存在があります。このほど、経営基盤を強化するべく、税制上での優遇がある「認定NPO法人」への認定を目指して、一口3,000円の寄付会員制度を設けました。

「認定NPO法人」認定へのハードルのひとつ、<3,000円以上の寄付者が2年度で平均100人>をクリアするために、2013年3月まで寄付会員をあと55人を目標に募集しています。

※認定NPO…非営利で活動するNPOのなかで、より公益性が高いと「認定」するもの
※購入時の割引等、特典の利用をお求めでない場合は、寄付会員への入会およびお切り替えがおすすめです。
※前年度寄付会員でこのたび更新の場合、前年度で1、今年度で1カウントされます。
 
    
  入会金はいずれも不要。正会員は新潟絵屋の総会に参加でき議決権を有します。

入会方法
■直接絵屋でお申し込みください。郵便振込もご利用になれます。その場合は、郵便振替口座〈新潟絵屋00510-6-61917〉へ住所・氏名・電話番号・入会希望・会員の種類をご記入のうえ、会費をご入金ください。
■会員には1年間有効の会員証を発行します。この会員証の提示により1企画1作品に限り購入が1割引、絵屋で行われる有料の催しが2割引になります。また、コーヒーも無料サービスいたします。どうぞご利用ください。
■更新期間内に継続手続きをされた「継続会員」の方は、会員証の提示により作品購入時に1000円割引(1回のみ)いたします。
■これまでの会員は、引き続き個人賛助会員とさせていただきます。
■常時カンパ(運営協力費)も受け付けています。
※郵便振込でご入金の方には、次回の絵屋便と一緒に新会員証を送付させていただきますが、手続き確認時に会員証を作成しますので、直接絵屋でもお渡しできます。

    
砂丘館情報

50人のわたし 児玉晃の自画像展
老年期。年々違っていく〈私の体〉を〈絵〉で見つめ続けた、生命の記録。

休館日/月曜日(ただし10/13、11/3は開館)・9/24、10/14、11/4
展示は蔵と一階全室。
■ギャラリートーク「児玉晃と自画像の思い出」
10月26日(日)14:00〜15:30 
お話・児玉美子(児玉晃夫人)聞き手・大倉宏(砂丘館館長)/参加費500円
■画集刊行。会場で手に取ってご覧下さい。



絵の取り扱いについて役立つ情報をまとめました。
2014年9月下旬より新潟絵屋等で配布します。
協力:羊画廊・額縁工房はにわ
デザイン:hickory03travelers / 無料



■伊津野雄二作品集 光の井戸
 2,500円+税(芸術新聞社)

■梅田恭子 ポストカード集
2004年〜13年に制作した12点の銅版画・蜜蝋画を収録。
特別付録『そのかたち』文 さいとうれいこ
1,300円+税(12枚入/限定500部)

■七里知子 豆本「密やかな対話」
メゾチントで制作した作品6点を収録。紐を解き、開くと、静かな時間が流れ始めます。
1,500円税込(80×80mm/手製本/限定50部)

新潟絵屋サポーター、募集
新潟絵屋について・・・
1 .新潟絵屋の展覧会は、美術家の作品に共感し、それを紹介したいと思う「見る人」が企画しています。複数の運営メンバーで、より多様で、幅のある視点から、新潟の人々に質の高い美術に触れてもらえる場作りをめざしています。
2. 画廊は絵を売る商店であると同時に、無料の小さい美術館とも言われるように、公的な文化性を兼ね備えています。新潟絵屋は会員制度による会費や寄付金で経営の一部を支えられることで、販売の見込みに制限されすぎず、個の目からより自由に構想される企画展を実現できる場になりたいと願っています。
3. 作品販売は画廊の重要な経営基盤ですが、作品が「買われる」ことは、美術が直接個人の生活に入っていくことでもあります。その意味で作品販売も、美術を人々に広げていく活動の一面と考えています。
4. 展示室は、大正期の町屋を改装したもの。柱や欄間や土壁や格子戸もあります。日本の家と美術がもっと親密になることをも期待してのデザインです。
5. 近年、新潟絵屋以外での空間を会場に展覧会を企画開催し、個性的な場所ともの(作品)をつなげる活動も行っています。

種別は4種類。 寄付会員:  年会費03,000円
個人賛助会員:年会費05,000円 特典あり
正会員:   年会費05,000円 特典あり
法人賛助会員:年会費10,000円 特典あり

特典 ■作品1割引(各展覧会1作品)
■ご入会、ご更新にて有効期間中1回に限り作品1,000円割引
■有効期間中に更新でさらに1,000円割引
■新潟絵屋が主催する有料イベント2割引
■珈琲サービス
■絵屋オリジナルアイテム割引…たとえば「絵屋椅子」30,000円→25,000円
※作品1割引・1,000円オフ(併用可)のご利用は、展覧会作品の購入時に有効

   

2014年9月の絵屋

2014年11月の絵屋

  新潟絵屋あんない 作家INDEX Blog