NPO法人 新潟絵屋
 新潟市中央区上大川前通10番町1864
 TEL & FAX 025-222-6888
 E-mail info@niigata-eya.jp

 開廊時間 午前11時〜午後6時
 各企画とも最終日は午後5時まで



2015年6月の絵屋

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しんぞう展
7月 2 3 4 5 6 7 8 9 10
企画 大倉 宏
 
しんぞう作品

「神の犬」 2014年 墨/和紙 16.0×20.0cm

しんぞう

■1974年横浜市生まれ。武蔵野美術大学油絵科卒業。個展は、2007・08・09・11・12年新宿眼科画廊(東京)、09・10・11・12・13・14年DAMギャラリー(韓国)、12年砂丘館「あなたの心の裏の河」(新潟市)、13・14年新潟絵屋など。そのほか09年「大地の芸術祭」に出品。芸術道場GP(グランプリ)銀賞、第29回損保ジャパン美術財団選抜奨励展入選、第44回神奈川美術展入選など受賞。装画に「臨床の詩学」(春日武彦・著/医学書院)がある。新潟市在住。

http://www.sinzow.com/

■作家在廊予定日:

 
 今回出品の墨絵連作「神の犬」のいわく言いがたい魅力はなんだろう。
 犬の表情もそうだが、墨の広がり、線もいい。近作アクリル画の名付けようのない色がごっちゃり混ざった溶岩にも引かれる。画家が絵の前で語るエピソードにも驚かされるけれど。
 しんぞうの絵はしばしば制御しがたい感情やとりとめのない思考から始まるらしい。親に愛されない悲しみに一年川原で泣き続けたことのある画家は、今も感情の奔流を生きているようだ。一見汚く見える色は、その表出のようでもあるが、それだけでは第三者の目は揺らせまい。
 表出が表現に、汚いが美しいに変わる一線があり、そこに立つ犬が越境者を威嚇する。その番犬が「神の犬」なのかも。(大倉 宏)

 
眞島美代子展
7月 12 13 14 15 16 17 18 19 20
企画 小見秀男
 
眞島美代子作品

「trace」 2015年 陶 10.0×15.0×h55.0cm

眞島美代子(ましま みよこ)

■長岡市生まれ。2006年長岡市内に「みよしの窯」開窯、陶芸教室を始める。2008年第40回日展入選(09・10・11・12・13・14年同)、第46回現代工芸新潟会展県知事賞、09年第64回新潟県展奨励賞、11年第50回日本現代工芸50回記念展現代工芸賞受賞。11・13年新潟絵屋にて個展。その他グループ展多数。現在、日本現代工芸美術家協会本会員。


■作家在廊予定日:

 絵屋では二年ぶり、三度目の個展となる。一回目は眞島さんが手がけてきた焼き物のカタログ的な展示。二回目には家や塔をモチーフにした多用途のインテリアクラフトを提案した。今回はどうだろうと長岡を訪ねた。
 未焼成ながらたっぷりとしたボール状の器形や、部分でも単独でオブジェになり、積み上げれば塔にもなる箱型の立方体が用意されていた。構えたところのない大らかな造形で多用途性もありそうだ。
 クライアントの意向におもねらず、自由で素直な自分が表現された作品で展覧会をやりたいという眞島さんの気持ちを伝える。
 制作上のコンセプト「委ねる使用法」も装われている。
工夫しながら使い続け、身辺に置いて欲しい作品だ
(小見秀男)

 
フジタ ヨウコ展
7月 22 23 24 25 26 27 28 29 30
企画 大倉 宏
 
フジタ ヨウコ作品

「雨のあと」 2015年 陶 40.0×100.0×h71.0cm

フジタ ヨウコ(藤田陽子)

■1995年女子美術短期大学卒業。96年同専攻科修了。同年坂爪勝幸氏に師事。2000年新潟現代美術リレー展、08年越後の花鳥画展(農舞台/十日町市)、11年女子美術大学アートミュージアム「予期せざる出発」出品。個展は、03・04年ギャルリー炎舎(新潟市)、05〜10年(毎年)11・13年新潟絵屋、09年ギャラリーいなば(東京)、10年ギャラリーさやけ(新潟市)、12・14年ギャラリ—彩(新発田市)など。09年長三賞、13年日本陶芸展入選。村上市在住。

■作家在廊予定日:

 フジタヨウコの「雲」が、帰ってきた。それも確実にパワーアップして。と、村上の仕事場の隅に置かれた大きな「雲と雨と雷」を見て興奮した。何の「パワー」がアップしたのか、と自分に問い、リアリティーだと自分に答えた。
 現実から実感を消去すると「超現実=永遠の静寂」があらわれると書いたのは古賀春江だが、フジタの雲は、陶器であり雲であるという「超現実」側から滑り出した。雲上の家や木はその符牒だった。仮想現実の氾濫する現代に、それでもありふれていない、と感じさせたのは、雲の、雨のふしぎなリアリティーだった。
 雲が雨の大柱を抱く「雨のあと」はありえない度を増加させつつ、雲や雨のリアリティーをそれ以上に高めてきた。餅のような、お好み焼きのような、泥のような、溶岩のような、重層的な視覚的触感満載の雲。巨木の幹と化した雨もまさに夏の、晩秋の雨だ。超現実に消されたはずの実感が、雷のごとく挿入され「瞬時の動」があらわれてきた。(大倉 宏)


8月の
新潟絵屋
02日(日)〜10日(月)みやがわともこ写真展「蒼魂」
022日(土)〜30日(日)西村陽一郎写真展「光の詩」
・8/22 18:30〜ギャラリートーク(新潟絵屋にて)
・8/23 午前 日光写真ワークショップ(新潟市美術館実習室にて)
0Event 8/19(水)10時〜 俳句の会 案内人・田代草猫
7月の
砂丘館
7/17(金)〜9/6(日)榎本栄子彫刻展
*そのほか
7/7〜12「砂丘館の10年・スライド上映」
7/10〜12「10周年記念イベント(堀川久子公演ほか)」
6/20〜10月まで月1回「写真実践鑑賞講座」
休館日:月曜日(7/20は開館)、7/21振替休


企画展や特別展示が開かれていないときの砂丘館も作品を展示しています。 新潟絵屋でお馴染みの作家たちの絵などに出会えることも。 元々旧日本銀行新潟支店長の役宅だったこのお屋敷は、新潟絵屋が指定管理者として運営に携わる新潟市の文化施設です。 館内を彩る花や、季節のしつらい、庭の四季も見どころ。7/1、開館10周年を迎えます。
0詳細は砂丘館ホームページへ
Information
新潟絵屋の企画について

Photo Clip

5/15 「堀川久子踊ル」(小林久子展)

堀川久子踊ル約20人が参加。公演に立ち合った小林久子さんは「砂漠で思いがけないものに出会ったような新鮮さ」と話していました。

*写真・風間忠雄

5/30 秋葉小夏2015

秋葉小夏2015秋葉湖周辺で開催された秋葉小夏2015に、ツバメコーヒーさんの企画で、画家・広田郁世さん(富山)と新潟絵屋の大倉宏が招かれ、絵を描く人、絵を見立てる人 、それぞれの立場で絵の話をしました。当日は、ミュージシャン・青木健さんが、広田さんの絵からイメージが湧き曲を作ったと聞いてびっくり。トーク後のライブで思いがけず聴くことができました。

6/6 「榎本千賀子写真展」ギャラリートーク

「榎本千賀子写真展」ギャラリートーク都市と都市シリーズの新潟篇を展示。昨年、関東の住宅地を被写体にしたモノクロ作品を発表し、今回は新潟のそれをカラーで。方法の変化について、作者が見つめているものについて、後半はもの派や牛腸茂雄をめぐる話へと展開。会期中は県外からも多数、写真家、画廊主などが訪ねてくださいました。


砂丘館情報

7/17(金)〜9/6(日)榎本栄子彫刻展

*そのほか
7/7〜12「砂丘館の10年・スライド上映」
7/10〜12「10周年記念イベント(堀川久子公演ほか)」
6/20〜10月まで月1回「写真実践鑑賞講座」
休館日:月曜日(7/20は開館)、7/21振替休


砂丘館は展覧会・コンサート・講演会・教室などに貸し室利用ができます。お屋敷を使ってみませんか。
ギャラリー(蔵)での展覧会をピックアップ。


新潟絵屋サポーター、募集
新潟絵屋について・・・
1 .新潟絵屋の展覧会は、美術家の作品に共感し、それを紹介したいと思う「見る人」が企画しています。複数の運営メンバーで、より多様で、幅のある視点から、新潟の人々に質の高い美術に触れてもらえる場作りをめざしています。
2. 画廊は絵を売る商店であると同時に、無料の小さい美術館とも言われるように、公的な文化性を兼ね備えています。新潟絵屋は会員制度による会費や寄付金で経営の一部を支えられることで、販売の見込みに制限されすぎず、個の目からより自由に構想される企画展を実現できる場になりたいと願っています。
3. 作品販売は画廊の重要な経営基盤ですが、作品が「買われる」ことは、美術が直接個人の生活に入っていくことでもあります。その意味で作品販売も、美術を人々に広げていく活動の一面と考えています。
4. 展示室は、大正期の町屋を改装したもの。柱や欄間や土壁や格子戸もあります。日本の家と美術がもっと親密になることをも期待してのデザインです。
5. 近年、新潟絵屋以外での空間を会場に展覧会を企画開催し、個性的な場所ともの(作品)をつなげる活動も行っています。

種別は4種類。 寄付会員:  年会費03,000円
個人賛助会員:年会費05,000円 特典あり
正会員:   年会費05,000円 特典あり
法人賛助会員:年会費10,000円 特典あり

特典 ■作品1割引(各展覧会1作品)
■ご入会、ご更新にて有効期間中1回に限り作品1,000円割引
■有効期間中に更新でさらに1,000円割引
■新潟絵屋が主催する有料イベント2割引
■珈琲サービス
■絵屋オリジナルアイテム割引…たとえば「絵屋椅子」30,000円→25,000円
※作品1割引・1,000円オフ(併用可)のご利用は、展覧会作品の購入時に有効

   

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