渡邉和也展

6月22日mon―30日tue

vol.465

 今から3年以前の渡邉和也は鍛金の技法で完成度の高い作品を制作する若き工芸家だった。だが、次第に渡邉は、合理的で、寄り道せず、一直線に目的に向かい作業しているように見える「工芸」の現場から距離を置くようになる。完成したイメージを前提に技を刻する。
予定調和の「工芸」のルールに身の丈が合わなくなったように感じられたからだ。不合理でも、寄り道しても内発の欲求に従い、自由に金属を素材に裸の自分を表現したい。渡邉は金属造形作家に転身し、銅板を組んだ立体を造るようになった。イメージに捕らわれず、ただ銅板を叩くアクションから生まれたという造形は言葉少なく控えめで、シンプル、ミニマルな立体という印象。この単純、簡素さが作品のセンスとウエットさをより際立たせている。
 存在感ある渡邉の立体群が絵屋の空間をどのように異化してくれるのか、楽しみだ。(企画 小見秀男)

PROFILE
渡邉和也(わたなべ かずや) 1978年新潟県三条市生まれ。2001年長岡造形大学工芸デザインコース卒業。02年第41回日本現代工芸美術展、03年第35回日展出品(ともに2010年まで)。04年第43回日本現代工芸美術展新人賞、第59回新潟県展新潟日報美術振興賞 、06年第61回新潟県展奨励賞、08年第47回日本現代工芸美術展現代工芸賞受賞。2010年より個展を中心に活動。

PHOTO: 無題 2015年 銅(熔接・鍛造) 10.0×10.0×h8.5cm

■作家在廊予定日:6/22.27.28
■6/26(金)は21時まで開廊

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