石川九楊 展 一

一 2/16[水]―27[日]
二 3/16[水]―29[火]
砂丘館同時期開催 

niigata eya exhibition 625

 石川九楊の著書に書は絵より音楽に近い、とあるのを読み得心したのは、三年前に見た石川の2000年代の書のふしぎな印象を解き明かす言葉を記憶が探していたからだっただろう。小暗い展示室にいきなりあらわれたそれは、すごい迫力で迫ってきたが、絵ではないと叫ぶ声が同時に響いていた。長大重厚な音楽がもし一瞬で聞こえる(見える)なら、まさにこうだろうという感じ。瞬時に知覚されたものが、瞬の内側へと己をそそぎ、無限の変化にみちた時間の洪水を奔出させていく。近づけた目を、さらに寄せると、坦々、咄咄、朗々と語る声が、言葉が、耳(目)のなかで響きはじめるのだった。
 それらを新潟で紹介できることになった。新潟絵屋ではそれらの部分を細密レプリカ印刷で再現した最近作「版書・DETAILS」を展示する。「ほどかれた一瞬」がより強く、明確に感じられるだろう。砂丘館に並ぶオリジナル作品と合わせて見、さらに書かれた言葉を(テキストの助けを借りてでも)読むことで、石川九楊という革命家の現在を知り、感じ、揺れてほしい。(企画者:大倉 宏)

石川九楊(いしかわ きゅうよう)
書家・評論家。京都精華大学教授・同文字文明研究所所長を経て現在、同大学名誉教授。1945年福井県生まれ。京都大学法学部卒業後、会社勤務を経て一九七八年に書家として独立。以来、作品制作と執筆活動に専念、いずれの分野でも最前線の世界大の表現と論考を続け、、現在まで書作品1000点、著作100冊以上を世に送り出した。主な展覧会に「書だ!石川九楊展」(上野の森美術館 2017年)「石川九楊展」(古川美術館・為三郎記念館 二2019年)「ドローイングの可能性」(東京都現代美術館 2020年)「石川九楊の世界 書という文学への旅」(福井県ふるさと文学館 2020-21年)など。

石川九楊展

PHOTO: 版書・DETAILS「群声」2020年 細密レプリカ印刷 544×39.2cm

石川九楊展
PHOTO: 版書・DETAILS「疾走」2020年 細密レプリカ印刷 544×39.2cm

石川九楊展
PHOTO: 版書・DETAILS「崩落」2020年 細密レプリカ印刷 54.4×39.2cm

石川九楊展

PHOTO: DETAILS「界面」2020年 細密レプリカ印刷 54.4×39.2cm


砂丘館同時期開催

書の意味を、歴史を、苦を、愉を、現在を、問い続けるひと
「石川九楊展」

石川九楊展

2/16[水]―3/27[日]
会場:砂丘館(旧日本銀行新潟支店長役宅)
新潟市中央区西大畑町5218-1
tel.fax. 025-222-2676

開館時間 
9:00―19:00(1・2月)
9:00―21:00(3月)
休館日  
月曜日(3/21開館)2/24、3/22
入館無料

主催:認定特定非営利活動法人新潟絵屋
共催:新潟絵屋・新潟ビルサービス特定共同企業体(砂丘館指定管理者)
協賛:八海醸造 株式会社、名古屋画廊、雪国あられ株式会社、NSGグループ、株式会社イシカワ、株式会社新潟ビルサービス、丸屋本店、株式会社藤田金属、新潟・市民映画館 シネ・ウインド、郷土の文化に親しむ会
協力:NSG美術館
助成:朝日新聞文化財団、花王芸術・科学財団

PHOTO:「敗戦古稀 其二」2016年 94.0×60.0cm 墨、紙



Photo Toru Takahashi

石川九楊講演会「良寛の書を語る」

3/17[木] 14:00-15:30(開場13:00-)
会場:新潟市民プラザ
新潟市中央区西堀通6-866 NEXT21・6階
参加料1,500円/定員100名/申込受付2月9日〜

お申し込み方法
砂丘館で直接、または電話・ファックス・メール・通販サイトeyashopにて受付中
tel. fax. 025-222-2676
mail: yoyaku@bz04.plala.or.jp
*ファックス、メールの場合はお名前、人数、連絡先(電話番号)を併記してください。

事前支払いについて
砂丘館の窓口と新潟絵屋の通販サイトeyashopにて、参加申し込みとお支払いを同時に行うことができます。通販サイトでは、コンビニ払い、クレジットカード、PayPal決済等が利用できます。(砂丘館は現金のみ)

ご参加の方へ
当日は、検温を実施させていただきます。
参加の際はマスクの常時着用をお願いいたします。
当日は、会場で書籍をお求めいただいた方を対象にサイン会を行います。

主催:認定特定非営利活動法人新潟絵屋
共催:新潟絵屋・新潟ビルサービス 特定共同企業体(砂丘館指定管理者)

*当初、定員を100名としていましたが、申し込み多数のため200名に変更しました。
なお、会場の新潟市民プラザの本来の定員は440名です。その半数となりますので、密にはならない環境での開催です。安心してご参加ください。(2/19)


石川九楊氏著作の書籍

「石川九楊展」会期中は、砂丘館売店、新潟絵屋実店舗、新潟絵屋通販サイトeyashopで石川九楊氏著作の書籍をお取り扱いいたします。「石川九楊展」会期中、石川九楊氏の著書と書葉書をお取り扱いしています。

  • 『石川九楊著作集』全十二巻
    (ミネルヴァ書房)税込・各9,900円
  • 『書だ!石川九楊展』
    (展覧会図録)税込3,000円
  • 『石川九楊自伝図録』
    (左右社)税込3,520円
  • 『河東碧梧桐ー表現の永続革命』
    (文藝春秋)税込2,750円
  • 『思想をよむ、人をよむ、時代をよむ。』
    (ミネルヴァ書房)税込2,750円
  • 『俳句の臨界碧梧桐109句選』
    (左右社)税込3,850円
  • 書葉書(8枚入)
    税込1,000円

石川九楊氏 サイン会のお知らせ
新潟絵屋と砂丘館売店でお買い求めいただいた本にサインをいたします。領収書をご提示ください。
2/16[水]・17[木]14:00-15:00
3/18[金]14:00-15:00
会場:砂丘館(旧日本銀行新潟支店長役宅)


新潟絵屋 2022年3月開催

▶ 石川九楊展 二 3/16[水]―29[火]
「版書・DETAILS」10点に加え、石川がその俳句と書を高く評価する河東碧梧桐の句を書いた新作(オリジナル作品)を展示します。(企画者:大倉宏)

「面白う聞けば蜩夕日かな」(句:河東碧梧桐・書:石川九楊)