渡邉和也展

6月22日thu―30日fri

vol.529 作家在廊予定日:6/23(夕方〜*夜間営業日)、25(終日)、30(終日*夜間営業日)

 渡邉和也さんのアトリエ鍛工舎では、鎚起銅器が日々制作されている。道具は、つくるものにより使い分けられ、たくさんある金槌や鉄棒は、似たようでもひとつずつ形状が異なり、多くは所定の場所に収まり出番を待っている。仕事の中断でそれとなく置かれることとなった道具の佇まいに、ふと目が留まった。それに似た無造作の美を、渡邉さんの作品に見る。
 前回の個展では、緑青を帯びた銅の造形に、道に落ちているはぐれものの部品のような、ガラクタ的魅力を感じた。技巧を駆使し、丁寧にぎこちなくかっこいい。作品は床に並べただけの簡素な展示が似合った。それから2年。変化はたのしみだが、変わらないものにも期待がある。銅はやわらかく手強い、だからすきだと渡邉さんは話していた。(企画 井上美雪)

◆夜間営業
2017年6月23日(金)と 30(金)
会期中の金曜日は★20:00までオープン★
お仕事帰りにぜひどうぞ。

*会期中は 「鎚起銅器」関連書籍をショップでご紹介します。

渡邉和也展2017

渡邉和也 (わたなべ かずや)
1978年新潟県三条市生まれ。2001年長岡造形大学工芸デザインコース卒業後、追起銅器の老舗・玉川堂にて修行。05年アトリエ鍛工舎設立。04年第43回日本現代工芸美術展新人賞、第59回新潟県展新潟日報美術振興賞、06年第61回新潟県展奨励賞、08年第47回日本現代工芸美術展現代工芸賞受賞。09・13年燕市産業史料館、11・12・13年ギャルリー炎舎、15年新潟絵屋にて個展。燕市在住。

▶みるものとよいところ 会場のようす

PHOTO: 無題 2017年 銅 直径30.0cm