黄金の山の日記から アンティエ・グメルス展

ギャラリ―みつけ 12月22日fri―2018.1月22日sun

新潟絵屋 10月22日sun―30日mon

vol.540

 6年前、長年暮らした新潟から、生まれ故郷の南ドイツに戻ったアンティエ・グメルスは、森の中で暮らしはじめた。ドイツの田舎では、今もいろいろ不思議なことが起こるらしい。あるいはアンティエ・グメルスが住むところにそれが起こるのかもしれない。ともかく、その不思議な出来事のあれこれを、長くご無沙汰した新潟の私たちに知らせたいと、墨絵の絵日記のような絵をこの夏、描きだし、現在も進行中である。
 野うさぎ、ニワトリ、象(!)、シカ、フクロウ、妖精たちの勇躍する世界は、まさしくメルヘンだけれど、どれも実際にあったことで「証拠」もあるとのこと。墨絵だけでの展示は2001年の新潟絵屋での初個展以来になる。妖精画家の健在を、なにより喜びたい。
 絵屋から巡回するギャラリーみつけ*の会場では、同時に制作された抽象の近作もあわせて展示する予定。
(企画 大倉 宏)

Antje-Gummels2017

「これは、ヘンリーです。
庭に住んでいらっしゃる、巨大野ウサギです。
私と同じように、タンポポの葉っぱが、大好物です。
いっしょに仲良く分けています。
タンポポは十分、ありますから。」

アンティエ 黄金の山の日記から

「今年の春、急に庭にあらわれて、私の一番珍しいチューリップを、遠慮なく食べてしまった豪華な金色のキジです。
私も、ネズミさんも、ナメクジさんも、岩ガエル王子様も、言葉がでなくなるほど、びっくりしている間に、金色のキジは「ありがとう」とも言わずに、去っていってしまいました。
それにしても、私たちは、キジが遊びにいらっしゃって下さって、光栄だし、感謝もしております。」

Antje Gummels(アンティエ・グメルス)
 
1962年旧西ドイツ・レーゲンスブルグ生まれ。78年イタリア・サンレモへ移住。87年に来日し新潟県巻町(現新潟市西蒲区)に住む。92年麻布工芸美術館(東京)、92・94年創庫美術館(新潟)、96年北方文化博物館(新潟)、98年ストライプハウス美術館(東京)、2001・05・07・09・11・14年新潟絵屋、07年砂丘館(新潟)、05年アートフロントギャラリー(東京)、画廊Full Moon(新潟)、07年ギャラリーARKA(ウラジオストック)、07・09・17年ギャラリー128(ニューヨーク)、08年中之沢美術館(前橋)、ギャラリーアートコンポジション(東京)、10年游文舎(柏崎)、11年ギャラリーゆうむ(新潟)で個展。09年大地の芸術祭、11~16年観○光ART EXPO(京都、鎌倉)、会津漆の芸術祭に出品。現在ドイツ在住。

関連情報

アンティエ・グメルス展「黄金の山の日記から/Dance of the Elements」

2017年12.22[金] ~2018年1.21[日]

会場: ギャラリーみつけ1F 展示室1・2
見附市昭和町2-4-1 TEL.0258-84-7755 ▶ホームページ
10:00〜22:00(最終入館21:30)
休館日:月曜日(ただし1/8開館)、12/28〜1/4休、1/9休

■イベント 1.13[土] 14:00〜15:00 
「アンティエ・グメルスの絵を語る」(話し手:大倉宏/無料/会場:ギャラリ―みつけ)
アンティエ・グメルス Dance of the Elements
抽象の新作「Dance of the Elements」シリーズは、ギャラリ―みつけのみでの展示となります。

▶みるものとよいところ 会場のようす その1

▶みるものとよいところ 会場のようす その2