大関博史 展 「銀色の肖像」 ~Mirror Reflections~

11月22日wed―30日thu

vol.543 作家在廊日:会期中新潟滞在予定

 「モザイクの制作は、石やガラス、タイルなどの素材を一つ一つ様々な形に割るところからはじまる。それらを組み合わせ、並べ方を工夫しながらテクスチャーを生みだし、その表情の変化を利用しながらテーマやモチーフを描いていく技法です。
 大関さんは、割り出された一つ一つを 「粒々(ツブツブ)」と呼んでいる。粒々は、生命を生み出す細胞、宇宙を構成する物質の一つ一つと同等の意味があるらしいのです。一粒のミクロからはじまり、マクロへと向う、そんなイメージが思い浮かんだ。
 今回の作品は、タイトルにあるように鏡が多く使われていて、鏡とガラスの粒々が織り成すテクスチャーがキラキラと美しい。
 そして、粒と粒をつなぐ接着素材は、アクリル絵具を改良して作られた大関さんのオリジナルで、独特な発色が作品を引き立てている。カラフルなグラデーションが効果的だ。
 また、SHOPスペースでは、季節のものとしてクリスマスをイメージした小品の出展も予定しています。
(企画 伊藤 信行)

大関博史

大関博史 (おおぜき ひろし)
東京都生まれ。造形作家。公共建築の環境美術にモザイク、ステンドグラス等の制作で数多く携わる。2001年よりステンドグラスとモザイクの工房・教室「グラスワーク未来」主宰。1994年「第6回あかりのオブジェ展」(岐阜)、同年「第一回国際モザイク展」(鎌倉芸術館)、97年「第一回モザイク展 MOSAICO・ESPOSIZIONE」(東京芸術劇場)、2000年「未来工房ステンドグラス&モザイク展」(立川髙島屋)出品。新潟絵屋では、02年「あかり展」、03・07年「二人展」以来で、今回が初めての個展。東京都在住。

PHOTO(上): 「Heart Break Radio」82.3×67.2×4cm
PHOTO(下): 「銀色の肖像/花火とO氏の沈黙」2017年 ダイクロガラス・鏡・半田・ステンレス・アクリル絵具 82.3×67.2×4.0cm