書 沢村澄子 —うたう—

4/17[水]―30[木]

vol.572

作家在廊予定日:4/17~22

 歌う 唄う 謳う 詠う——。喉から声を発することのみならず、詩歌をつくることもまた日本の言葉では「うたう」と表現されてきた。原初の表現はみな「うたう」。ならば沢村澄子の書作品もまた、墨をもって“うたって”いるのではないか。心体のうちから湧き起こる力をそのまま紙に焼きつけたような墨。ある人はそれを観て優しいと言い、また別な人は
激しいと言う。彼女の書は観る者の精神を写す鏡でもあるのだ。
 昨年、彼女は急な病に倒れた。しかし何とかそこから立ち上がった。病を得たことで、そこから蘇ったことで、書は、どう変わったのだろう。何を失い、何を得たのだろう。沢村澄子が絵屋でうたう。(企画 田代早苗)

沢村澄子(さらむら すみこ)
1962年大阪市生まれ。新潟大学書道科卒業。新潟大学教育学部特別教員養成課程書道科在学中から個展を中心とした作品発表を開始。浅草・柳嶋妙見山法性寺の襖28面を3年がかりで2016年に完成させるなど、建築に関わる制作、野外展などにも書の可能性を追求している。国内外でのワークショップやパフォーマンス、他ジャンルとのコラボレーションなど、書家としては型破りな活動を評価され、2001年度には岩手県美術選奨を書の分野から初めて受賞する。書を「書くこと(Writing)」と定義。「描かないこと(Not drawing)」で自作と絵画を分別する。

PHOTO(上): 「尋花」2019年 33.5×24.5㎝

沢村澄子—うたう—

「いろはうた」 2019年

沢村澄子_春

「春」2019年 24.0×33.5㎝

沢村澄子_花無心

「花無心」2019年 28.0×23.4㎝

沢村澄子_あさきゆめみし

「あさきゆめみし」2019年 33.5×24.0㎝


関連イベント

パフォーマンス+ギャラリートーク

21[日]18:00〜
展示室にて/トーク聞き手・田代早苗/1,000円/要予約(新潟絵屋へ)
沢村澄子さんの書はどのように生まれるのか、制作の場にお立ち合いいただき、終了後は展覧会企画者を聞き手に作家のお話を伺います。