菅野くに子展

5/2[火]― 15[月]

niigata eya exhibition 650

作家在廊日:5/2・4・6・8・13・15(予定)

 久しぶりに菅野くに子の家を訪ねた。いつもの洋間でなく2階の和室に絵が並んでいた。書の屏風や床のあるおちついた部屋だった。
 最近新潟絵屋が企画協力した「土から絵具を作る」という子ども向け講座で、講師のYさんが日本画の絵具(顔料)を紹介し、日本画の色は原材料である物質の質感と一つなんですと語っていた。菅野の絵でも、和紙や旧作の絵を溶かし、どろどろの状態をつなげ、描き足し、はり付けたりして生まれる色と物質感は切り離せない。
 外国の町や暮らしを連想させる「洋」風の絵の底にも、日本間のような長い歴史に育まれた「和」が息づいている。と、さわりたくなるような青や赤や黄色に見ほれながら思った。(企画者:大倉宏)

菅野くに子(かんの くにこ)
東京都生まれ。武蔵野美術大学油画科卒業後、リトグラフ、エッチングの制作を続け、98年より手漉き和紙による制作を始める。2001年ガレリアグラフィカ(東京)、05・07年ギャラリー舫(東京)、09年アートスペースエリコーナ(いわき)、11年新発田市市民ギャラリー(第1回アート・ナウしばた)、mu-an(長岡)、12年ギャラリーゴトウ(銀座)、15・17・19・21年ギャラリーアビアント、02・04・06・08・10・13・16・21年新潟絵屋で個展。

PHOTO(上):「楽園」2022年 ミクストメディア 28×20cm


「青い風」2022年 ミクストメディア 40.8×31.7cm


「ゆっくりゆっくり」2023年 ミクストメディア 24.0×18.0cm


「黄色い部屋」2023年 ミクストメディア 34.4×27.3cm


▶ 菅野くに子展 2021
▶ 菅野くに子展 2020