西村陽一郎写真展「光の詩(うた)」

8月22日sat―30日sun

vol.470

フォトグラフ(Photograph)には、「光の描くもの」という意味がある。この原初的な意味合いに最も近い技法がフォトグラムであろう。写真機を使わないで、印画紙上に直接ものを置き、光を当てて画像を得る。簡単に単純な解説はできるが、実は作家自身、最後まで画像がどう浮かび上がるのか、わからない。試行錯誤を楽しみながら西村陽一郎は光の芸術の気まぐれを、そこに流れる詩(うた)を、叙事詩のようにつむぎあげて作品化してきた。月日をかけて工夫を凝らして織り上げられた極上のタピストリーのように、彼の芸術は壁面から光彩を放ち、妖しい魅力のとりことする。ターゲットはあなただ。「単純なものほど偉大である。」という芸術に関する格言をまつまでもなく、この作家の世界は写真芸術の異彩な宝なのだ。未見の美を創造し、すくいあげて、われわれの眼前に定着した。今、その空間から、滲み出すユートピアへの情熱を手にしてみる愉悦……。(企画 石井仁志)

PROFILE
西村陽一郎(にしむら よういちろう)
1967年東京都生まれ。美学校で写真を学び、撮影助手を経て1990年に独立。モノクロのフォトグラムを中心に、植物や水、昆虫、ヌードなどをモチーフとした作品を発表している。個展、グループ展多数。美学校、東京造形大学非常勤講師。「期待される若手写真家20人展」「ヤング・ポートフォリオ展」「’99 EPSON Color Imaging CONTEST」「PHILIP MORRIS ART AWARD 2000」「TPCCチャレンジ」「2003京展」などに入選。神奈川県逗子市在住。

PHOTO:「ホタルイカ」2008年 デジタルプリント 10.2×12.7cm


関連イベント

ギャラリートーク
8月22日 sat 18:30〜
西村陽一郎×石井仁志×大倉 宏
会場:新潟絵屋展示室 500円/申込不要

西村陽一郎WS「サイアノタイプワークショップ」
8月23日 sun 10:00〜11:45
会場:新潟市美術館/2F実習室
(新潟市中央区西大畑町5191-9)

西村陽一郎さんを講師に、古典的な印画法で表現される写真制作を体験します。このワークショップでは、紫外線で露光するため、暗室は使いません。印画紙に直接ものを置き、光と影を焼き付け、ブルー(シアン)一色で表現します。
2,500円(材料費込み)/定員20名(要申込。新潟絵屋へメールまたは電話で)/小学生以上
・新潟市こども創造センターでの、こどもだけを対象としたワークショップもございます ▶ 8月27日 thu

PDFはこちら


Information
8月27日thu 10:00〜12:00

新潟市こども創造センター 光で描こう! 日光写真

西村陽一郎さんを講師に、光が当たると色が変わる紙に、お日さまの光を当てて作品を作ります。新潟市こども創造センターでの、こどもだけを対象としたワークショップです。

  • 対象:小学生以上(2年生以下保護者同伴)/15人
  • 参加料:500円
  • 申込先:新潟市こども創造センター tel. 025-281-3715
  • 協力:新潟絵屋

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