井田英夫 遺作展——音戸の素描を中心に

7/1[水]―20[月]

vol.593

 1年前の最後の個展では、画家の希望で会場に簡易なベッドをつくった。14日で500人もの人が来て、ほとんどの人が彼と話していった。井田さんは絵を描くのが好きだったが、絵を見る人と会うのも好きだった。生まれて初めて絵を買ったのが井田さんの絵だったという人も多い。画廊が描く人と見る人がこんなに対等で親密に関わる場所になったこと、これこそ新潟絵屋の無意識に求めてきたことだったと今にして気づく。
 井田さんがいない初めての個展では、彼が最後の5年を過ごした音戸の素描を紹介する。井田さんの絵の魅力は色彩だが、その色彩を輝かせる線の力を、彼はたくさんの素描で磨いていた。早すぎた晩年のこれらの素描には美しく、不器用ながら繊細だった彼の絵の底力が宿っている。(企画者:大倉 宏)

井田英夫遺作展
「2019.1/3」2020年 鉛筆/紙

井田英夫(いだ ひでお)
1975年旧新津市生まれ。97年新潟デザイン専門学校卒。99年モンセラート美術大学(アメリカ)卒業。ミンゴーギャラリー(マサチューセッツ州)で二人展。2002年より新潟絵屋、05年ギャラリーEMU-st(新潟)、11年久留米市一番街多目的ギャラリー、12年三方舎書斎ギャラリー(新潟)、15年天仁庵(広島)で個展開催。15年8月以降、広島県呉市音戸町に滞在。2017年は新潟絵屋で新作展を、砂丘館でこれまでを振り返る「ふだんを見つめる 井田英夫展」を開催。その後、新作はギャラリーみつけ(新潟)に巡回。2018年4月、三方舎書斎ギャラリーと新潟絵屋で有志の企画による「井田英夫支援展」が開催された。2020年4月27日逝去。facebook

井田英夫

上: 題不詳(滞在先の家にあった洗濯機)制作年明 木炭、コンテ、パステル/紙

上: 「2015-2016」2016年 木炭、コンテ/紙

井田英夫

上:「音戸の夜」2016年 木炭、コンテ/紙

井田英夫

上:「土間の上の窓から」2016年 コンテ/紙


本展はインターネットでも同時開催いたします。

井田英夫
作品のお求めは、お申込み制とさせていただきます。

〈受付期間〉*終了しました
新潟絵屋店頭・・7/1[水]—20[月]
インターネット・7/1[水]11:00—31[金]24:00

〈受付方法〉
1.新潟絵屋店頭にて
2.インターネット専用フォーム

〈販売〉
お申込み制とさせていただき、受付期間終了後に、ご購入者が決定します。ひとつの作品に対し、複数の方が同じ作品をご希望された場合は、厳正な抽選によりおひとりの方を決めさせていただきます。

〈抽選について〉
インターネット受付期間終了後に行います。結果のお問い合わせはご遠慮ください。
ご購入が確定した方には、8/11までにご連絡いたします。(残念ながらご購入いただけなかった場合はご連絡いたしません。ご了承ください。)

〈作品のお引き渡し〉
すべて9/1〜とさせていただきます。
新潟絵屋でお渡し、または発送となります。

〈通信販売〉
会期中にお申し込みがなかった作品は、8/15[土]から新潟絵屋の通信販売サイト「eyashop」にてお取り扱いがはじまり、先着順でお求めいただけます。(お渡しは9/1〜)

 


同時期開催 井田英夫遺作展
井田英夫遺作展 砂丘館

7/15[水]―8/23 8/30[日]→会期を延長しました
開館時間:9:00-21:00

会場:砂丘館
新潟市中央区西大畑町5218-1 tel.025-222-2676
休館日:月曜日(ただし8/10開館)、7/28、8/11
新潟の個人蔵作品を中心に代表作「音戸の夜」「布団」など約50点を展示。

■トークイベント
「井田英夫の思い出と絵を語る」
8/8[土]18:30-20:00
今井正人(井田英夫友人)・大倉宏(砂丘館館長)
会場:砂丘館 座敷・居間・茶の間 
定員:15名→10名に変更しました/参加料:500円
参加方法:砂丘館へ電話・ファックス・Eメールでお申し込みください。

*トークは動画配信しました。
井田英夫の貴重な生前の様子を撮った映像も紹介しました。引き続きご覧いただけます。

動画配信アドレス



画集刊行計画のお知らせ

井田英夫
7/1~新潟絵屋にて受付中
7/9〜インターネットにて受付開始


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