eya selection 絵屋セレクション

2020年6月16日新潟絵屋は20周年を迎えます

6/1[月]―21[日]

vol.592

 迷走を続けた春だった。
 4月5月に計画していた展示は全て延期。代わって絵屋のメンバーが愛蔵の絵を持ち寄って販売する「絵屋セレクション」も初日を開いただけで、緊急事態宣言の拡大を受け翌日から休廊に。休みは5月末まで延長となり、そして6月、新潟絵屋は20周年を迎えて、引き続き(と書くべきか…)20日間「絵屋セレクション」展を開く(予定…とただし書きの必要な時代となった)。
 この間の4月27日、2002年から絵屋で個展を続けてきた新潟生まれの画家井田英夫が44歳の若さで病で亡くなった。「見る人」が主体となって運営する画廊として誕生した新潟絵屋に、命を吹き込んでくれたのは、美術家たちだった。ことに年々新しくなっていく現在進行形の制作で、人々を引き寄せ、絵を見る経験の豊かさを教えてくれた井田さんのような存在あっての、この20年という時間だった。絵屋に関わってくれた全ての美術家に、あらためて、心からの感謝を伝えたい。7月には、遺作展となってしまったが、井田さんの未発表作を中心とした展示を開く(予定)。        (大倉宏)

出品作品:打木、相田諒二、浅野弥衛、小川俊充、隠岐安弘、華雪、佐藤哲三しんぞう、津田真帆、中尾昌吾、蓮池もも、松本健宏、緑川俊一、三芳悌吉、八木なぎさ、涌井欽也 ほか


会期中は、ショップコーナーもおたのしみに。齋藤伸絵さんの染織り作品と阿部信子さんの彫金・ジュエリー作品を特集する「NOBINOVI SELECT」や、ノート「momonote」(絵・蓮池もも)、里村洋子・著『柳水園ものがたり』など入荷しました。
緊張が続く日々の中で、ひととき、心休まる時間をお過ごしいただければ幸いです。

photo(上): Murai Isamu
右の写真は、「日暦」に寄り添うコジマトリョーシカ(阿部信子作品)


会場の様子

eya selection
eya selection
須永祥雍

上・須永祥雍「静かな音II」

打木
左・SHARAREH KHOSRAVANI(untitled)
右・打木「お供」

森敬子
上・森敬子「天使さん」売約済み

隠岐安弘
上・隠岐安弘「太陽と月と」

八木なぎさ
上・八木なぎさ「empty room」

蓮池もも
蓮池もも 上「文様57」・下「まどろみ眠り夢見目覚める」

蓮池もも

佐藤哲三
上・佐藤哲三「氷雨」

華雪
上・華雪「手」


上・松本健宏「白山の朝市で」

峰村リツ子
上・峰村リツ子「裸婦」売約済み

しんぞう
上・しんぞう「神の犬」

浅野弥衛
上・浅野弥衛「ブルーチェス」

相田諒二
上・相田諒二「message -A SCENE OF NIIGATA」

eya selection
小川俊充
上・小川俊充「再び海へ」

涌井欽也
上・涌井欽也

七里知子
上・七里知子「六つの霞、六つの雲、六つの星」売約済み

中尾昌吾
上・中尾昌吾「存在する」

良寛道人扇面
上・良寛道人扇面(印刷)

西村満
上・西村満「北の浜」

三芳悌吉

三芳悌吉

上・三芳悌吉「寄居浜あたり」

松本健宏

上・緑川俊一「かお」

eya selection
絵屋便 履歴
出品作品の多くは過去に新潟絵屋でご紹介した作品でした。
2000年開設時からの案内状「絵屋便」を見ながら、休廊明けを待ち遠しく思っています。
(4.19 井上美雪・記)