美術講座「日本美術ぶらぶら歩き」2

7月11日wed/7月13日fri

EVENT

[参加募集]

 四つの道で日本美術を探訪。宗教、ひとの道に続き、後半は私たちの家のルーツ、日本人の生命や環境への視線を探ります。

第3回 7/11[水] 「住まいはたのし 家と庭のみち」
・・・昭和の日本の家「砂丘館」。その建物と庭に隠されたさまざまな歴史とは…

第4回 7/13[金] 「野道をゆけば 動物・植物・自然のみち」

・・・列島に生きる動植物、山川海などの自然を、われわれの祖先はどう見つめてきたのでしょうか。

  • 時間:各回とも19:00~20:30
  • 案内人:大倉 宏
  • 参加料:各回1000円
  • 会場:新潟絵屋
  • 初心者向け
  • 申込受付中:単発でのお申し込みも可能です。
  • 申込:新潟絵屋 025-222-6888またはinfo@niigata-eya.jp

イラスト: 養源院ひろし


カテゴリー: art

吉田 明 展「土と語る」

PHOTO:「焼締茶碗」 8×12.5×12.5cm

7月17日tue―30日mon

vol.557

 陶工吉田明の作品は多岐にわたる。
 三嶋・唐津といった技法による器は元より、透き通る肌の粉引や青磁、縄文に遡るような土器、彫塑のような造形作品、日用雑器まで様々だ。そのどれもが鍛えられた「手」に裏打ちされた芯の強い造形の上に、長年にわたる古陶・古窯の研究の末に辿り着いた豊かな「土」の表情を覘かせる。
 物言わぬ、それら土の成れの果てはその静謐な佇まいとは裏腹に、向き合う程に何かを雄弁に語りかけてくる。山に入り土を採り、手で捏ね、火に焚べるを繰り返し、無心となって土と火と対話した結果導かれたそれらは「人の手が産み出す以上の何者か」となって人と土の原初の関係を浮かび上がらせる。
 吉田明の遺した往年の土研究のテストピース資料と共に、土と人の関係を感じる機会となれば幸いである。(企画者:ブリコール 桾沢和典)

吉田 明 展
PHOTO:「焼締花生」 27×19×12cm

吉田 明(よしだ あきら)
1948年東京都青海市生まれ。14歳の時独学で窯をつくり、17歳で轆轤の基礎を江崎一生氏に学ぶ。72年八王子市美山町御屋敷に客窯を築き、以後地元の土に取り組み始める。傍ら磁器を学び、唐津、伊万里の古窯跡発掘。94年青梅市沢井に青梅窯を開窯。98年東京都西多摩郡日の出町大久野に日の出窯を開窯、翌年朝鮮式割竹登窯を築窯。04年ニューヨークで茶陶展。2005年新潟県十日町市「大地の芸術祭」招聘参加、妻有の土を調査し松代・海老集落に粘土層を発見。各所で原土を採取し「妻有焼」にむけ研究・焼成テストを重ねる。08年旧野中小学校に登窯と窖窯を設計、築窯。同年、60歳で急逝。

吉田 明 展
PHOTO:「粉引馬上杯」 7×9.5×9.5cm

吉田 明 展
PHOTO:「焼締徳利」 17.5×9×9cm

吉田 明 展
PHOTO:「裸婦像」 32×14×30cm


関連イベント

ギャラリートーク

7/21[土]14:00―15:30

●ゲスト:吉田文子・聞き手:桾沢和典
●参加費:500円 ●申込不要

西野一男 展

7月2日mon―10日tue

vol.556

作家在廊予定日:7/2.3

夜間営業お知らせ:7/2は夜9時まで開廊します!

 西野さんは口数の少ない人だが、人も絵も明るい。
 その明るさをうまく説明できずにきたが、最近送ってもらった「西野一男画文集 写生地 骨董蒐集とその周辺」で、こまかいことにこだわらないことと旺盛な好奇心に、それは由来するのだと悟った。
 モチーフにするため以上に、各地を旅し、見、会い、聞き、調べ、好奇心の赴くまま買った結果が、骨董蒐集になった。蒐集というコトバに付随しがちなねちっこいこだわりがない。絵も同じだ。
 タッチも色も、ますます大らかになってきた近作のガラス絵や油彩のほか、西野さんの絵で私が最初に惹かれた郷土人形の旧作木版画も、久々の個展になる今回、送ってもらうことにした。(文・企画者:大倉宏/共同企画者:伊藤純一)

西野一男 展

西野一男(にしの かずお)
1939年埼玉県入間市生まれ。66年高橋絵画研究所に入り油彩を学ぶ。78年アテネ画廊、80年現代画廊、83年ブロードウェイギャラリー、86・88・98・2000年画廊宮坂、96年ヤマハ家具吉祥寺ショップギャラリーで個展。新潟絵屋で00・01・08年個展、04年「花のイメージ」に出品。元日本板画院同人。入間市在住。

西野一男 展

西野一男 展

PHOTO(上から): 「椿」油彩
「霞ヶ浦・帆引船」ガラス絵
「茶畑から奥多摩富士を望む」木版画
「亀」木版画

吉田 明 展

7月17日tue―30日mon

vol.557

 「死後も愛され続け、一万年後に残るものを作りたい」。そう語った作家が生み出した、静寂と強靭さをあわせもち、観る者の時々の感情の変化を受け容れる、おおらかな「うつわ」の姿に触れる展覧会を行います。
(企画 ブリコール)

吉田 明(よしだ あきら)
1948-2008年


カテゴリー: art

西野一男 展

7月2日mon―10日tue

vol.556

 埼玉県の画家・西野一男さんの個展は10年ぶり。その大らかな味がますます大らかになって、ほんわりとした空気の漂う風景や人物に、南を感じます。(企画 伊藤純一・大倉宏)

西野一男(にしの かずお)
版画家。画家。1939年埼玉県入間市生まれ。高橋絵画研究所で油彩を学ぶ。現代画廊、画廊宮坂などで個展。

PHOTO: 「青花壺のダリア」ガラス絵 14.5×14.5cm


田村憲一展

6月2日sat―10日sun

Open eya vol.3

作家在廊予定日:6/2.3.5.6.9.10終日、6/4 13:00-、6/7 15:00-、6/8 14:00-

1982年愛知県生まれ。数年前から新潟に暮らし、美術教育に携わりながら、日本画の画材を用いた絵と七宝で表現を模索している。
田村憲一 新潟絵屋

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田村憲一七宝

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