土沼隆雄 庭園スケッチ展

6月12日tue―15日fri

 「ハンドメードのスケッチは、より自分の感性やセンスが表現できて温かさや人間味もあるように感じます。私はこの点が好きなので、これからもこれで行こうと思っています」と語る造園家、土沼隆雄さん。新潟をこよなく愛し、“地下足袋を履いた博士”土沼さんの、深い造詣に裏付けられた庭園スケッチ展です。


関連イベント

土沼隆雄ギャラリートーク

6/14[木]18:30~〈参加無料・直接会場へ)

土沼隆雄 著書

土沼隆雄(どぬま たかお)
博士(工学)。株式会社要松園コーポレーション 代表取締役
1953年新潟市生まれ。
1978年東京庭苑株式会社 入社 小形研三に師事
1979年有限会社要松園(現株式会社要松園コーポレーション)入社
1985年Japanese Garden Society of Oregonに造園ディレクターとして渡米
1987年帰国
1988年有限会社要松園(現株式会社要松園コーポレーション)代表取締役に就任
1995年有限会社緑事務所T&Dを設立し顧問に就任
1998〜2003年 新潟大学教育人間科学部講師(環境デザイン形成論)
2001年有限会社緑事務所 取締役に就任
2003〜2007年 新潟工科専門学校講師(造園設計)
2003〜2011年 日本自然環境専門学校講師(ランドスケープデザイン)
日本大学農獣医学部(現生物資源科学部)卒業
東京農業大学大学院農学研究科修士課程修了
新潟大学大学院自然科学研究科環境科学専攻博士後期課程修了
在ポートランド日本国総領事表彰〈国際友好親善〉(2010.10)
米国ポートランド市表彰〈日本庭園築造における貢献〉(2010.10)
日本造園学会賞奨励賞(技術部門)(2011)
東京農業大学造園大賞(2015)、日本造園学会賞(研究論文部門)(2015)
『建築知識「住宅植栽マニュアル」』共著(1998)
『越後/新潟の庭園』東京農大出版会(2014)
『新潟の庭/スケッチ+実例紹介』株式会社博進堂(2018)
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伊津野雄二展

〈新潟絵屋 6月の企画展〉niigata eya exhibition 555
6/17[日]―30[土]

伊津野雄二展

愛知県岡崎市の山中で制作を続ける彫刻家・伊津野雄二の刻む女性像は、現代に神話をよみがえらせます。大地から、海原から、風や花から生まれてきた清冽な人間像を紹介します。小品も展示予定。ギャラリーみつけにも巡回します。

美術講座「日本美術ぶらぶら歩き」

6月13日wed/6月15日fri/7月11日wed/7月13日fri

EVENT

[参加募集]

 「宗教」「人」「家と庭」「動物・植物・自然」、四つの道で日本美術を探訪。精細な花咲く可憐な野原のようにイメージされがちな日本美術̶̶さにあらず、立ち入ってみれば山あり谷あり、野獣もうろつく世界です。

第1回 6/13[水] 「神と仏のあたり 宗教のみち」
第2回 6/15[金] 「カノジョとカレとわたしとあなた 人のみち」
第3回 7/11[水] 「住まいはたのし 家と庭のみち」
第4回 7/13[金] 「野道をゆけば 動物・植物・自然のみち」

  • 時間:各回とも19:00~20:30
  • 案内人:大倉 宏
  • 参加料:各回1000円
  • 会場:新潟絵屋
  • 初心者向け
  • 申込受付中:単発でのお申し込みも可能です。
  • 申込:新潟絵屋 025-222-6888またはinfo@niigata-eya.jp

PHOTO: 案内人:おおくら土偶


伊津野雄二 彫刻展

6月17日sun―30日sat

vol.555

  伊津野雄二の彫刻展は数えると6回目。

 伊津野の女性像は、私たちの時代の「母」の像ではないかと近年思い始めた。かつて、女が母になることは、少女であること、女であることを断念することを意味していた—少なくとも、そう要請する社会の無言の規範があった。伊津野の女性像は自らその枠を、殻を破り、少女であることと女であることを、そのたくましい腕で抱きしめながら母になった人という気がするのである。

 昨年の梅野記念絵画館(長野県)での回顧的展示では、そのイメージが早くから完成形に近い姿で彫刻家の鑿(のみ)の下に現れていたこと、それでも時代を追って微妙な変化を見せてきたことを教えてくれた。ことに2010年代以降になると、その母の表情、肢体に、えも言えぬ苦悩の影のようなものが掠めだす。時代の規範を脱ぎ捨てた人が、けれど時代の苦悩を、自らの感情の底で受け止め揺れているのだった。

 この母の像の美しさは、そんな感受性の深みから湧いてくるのだ。 (企画 大倉 宏)

伊津野雄二

伊津野雄二(いづの ゆうじ)
1948年兵庫県生まれ。69年愛知県立芸術大学美術学部彫刻科中退。75年知多工房設立。木彫、家具木工芸を手がける。名古屋画廊(名古屋)、ギャラリー椿(京橋)、ギャラリー島田(神戸)、新潟絵屋で個展開催。作品集に『伊津野雄二作品集 光の井戸』(2013年 芸術新聞社)がある。

伊津野雄二

伊津野雄二

PHOTO(上から):「風の砦 2017」 2016-17年 松 107×28×24cm
「春の書物」2017年 楠 50×12×15cm
「風の音に<オリーブ>」 2017年 ヒメコマツ 27×14×14cm
「木陰の人々 2」2017-18年 楠 24×15×14cm


関連イベント

伊津野雄二 彫刻展 巡回展

7/20[金]―8/12[日]
10:00―22:00(入館受付21:30まで)
ギャラリーみつけ 展示室1・2(1階)
見附市昭和町2-4-1 TEL.0258-84-7755
www.gallery-mitsuke.com

周豪展

展示 5/17thu-30wed

vol.554 

 周豪の新潟での個展は、今回が2回目。前回は油絵の新作を展示したのだが、反響があった。初めて見て、惹かれ、購入し、大きい影響も受けた画家もいた。感覚の精度ということを私は感じる。抽象絵画は「名付けられるイメージ」という足場の取り払われた世界だから、一種の無重力空間だ。そこでは筆が、線が、どちらの方向に動く自由も許されている。
 しかし真空の宇宙空間が、ダークマターやダークエネルギーなどで満たされているのが明らかになってきたように、白い絵画空間も、見えないなにかに満たされているのだ。筆や線が動くと、その見えないものに複雑な波紋が生じる。その波紋をまったく感知しない画家もあれば、敏感に感じとる表現者もいる。
 周豪は後者だ。しかも極めて敏感、精妙にキャッチし、感応する稀有な感覚を持っている。その線は筆は、まるで見えない波動と組み合い、ダンスするかのように画面を敏捷に立ち回り、跳ね、動く。ことに今回紹介する版画の作品に溢れる、ほがらかで、溌剌とした、ほのかなユーモアさえふりまく生気と躍動感は、そのような感受性の精度を見事にあかしている。(企画者:大倉 宏)

周豪(Thou HAO/つぉうはう)
1960年中国上海市生まれ。’90年武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻版画コース修了。ポーランド、スロベニア、ノルウェーなどでの国際版画展、2001年CWAJ現代版画展(東京アメリカンクラブ/神保町)出品。’04年早稲田大学芸術学校非常勤講師、’05 ワークショップ特別講師(宇都宮美術館)、2008・’10年Atelier Remy Bucciali(フランス)にて銅版画制作。町田市立国際版画美術館、武蔵野美術大学美術資料図書館、神州版画美術館(中国)、多摩美術大学美術館、フランスポスター美術館、アメリカボストン美術館、アメリカスミス大学美術館、ポーランド国立美術館などに作品収蔵。横浜市在住。http://zh1920.com

周豪展 新潟絵屋

周豪 新潟絵屋
No.180-f(76x57cm)

No.183-f(76x57cm)

No.184-f(76x57cm)