内田美代子展

le respect OYAHIKO ~山を見つめて~

4/16[土]―29[金・祝]

niigata eya exhibition 628
作家在廊:会期中毎日午後(予定)

 17年前に初めて内田さんの個展を企画した時、内田さんが縁 もゆかりもない土地「弥彦」に移り住み、自然、食、命、そういったキーワードを通して作品が作られている事を紹介した。「弥彦」とそれらのキーワードは関係性を持っているといえば持っているが作品そのものから直接に「弥彦」が感じられた訳ではなかった。その後も創作を続け、6年前に移転したアトリエの窓からは「おやひこさま(弥彦山)」が、常に創作を見届けている。今回色々と拝見した中に、勢いのあるタッチの抽象画があった。弥彦山だという。弥彦山はいくつかの尾根から構成され、その尾根の勢いを表現しているのだと。山を知る地元の友人は一目見て弥彦山だと言ったと聞き、私も山を見ると、脳裏にその作品が浮き上がってきた。筆の勢いは弥彦山が持つ何らかのエネルギーそのものだったのだ。20年前に内田さんを引き寄せた「何か」が改めて見えた思いだ。抽象とも具象とも言いがたい作品は、同様に何かのエネルギーを表現しているのか。今回こういった抽象画と、新たな表現方法で描かれた「食もの」作品で絵屋を彩る。日々浴びる何かは内田さんの創作に何を与えているのか、作品から感じて欲しい。   (企画者:伊藤純一)

内田美代子(うちだ みよこ)
神戸市生まれ。武蔵野美術大学造形学部油絵科卒。在学中フランス、ブザンソンのエコール・デ・ボザールにて人体をテーマとして油彩を学ぶ。1991~93年TEAFOLLIES(パリ)・ギャラリー砂翁(東京)・CHRISTIAN ALEXANDRE(ターンレイ)・エスパスLE MANS ASSURANCE(ブリュッセル)他各地で個展。96~99年MUSEUMNATIONAL D’HISTOIRE NATURELLEに出展他、パリを中心に個展。2001年新潟県弥彦村に移り住み、自然の中で創作と発表を続ける。新潟絵屋では、05年 「パリ・新潟の朝市から」、11年「Viva Degustation!」、13年「Source de vie」、17年「Jouer au vent ~風遊ぶ丘~」個展開催。
www.miyoko-uchida.com


「稲/彼女のプロローグ」 2020年 81.0×55.0×3.0cm(パネル)

内田美代子
「弥彦山/そんなこと言ったって」 2020年 55.0×107.0×3.0cm(パネル)

内田美代子
「マルシェの顔/冬かぼちゃ」2021年 ミクストメディア 35.0×35.0×3.5cm(パネル)

内田美代子
「パンが歌う」2018年 33.0×89.0×3.0cm(パネル)


▶ 2017年 内田美代子展 Jouer au vent ~風遊ぶ丘~ ▶ 会場のようす
▶ 2013年 内田美代子展 Source de vie
▶ 2011年 内田美代子展 Viva Degustation!
▶ 2005年 内田美代子展 パリ・新潟の朝市から