ギャラリー&ミュージアムマップ 4/20~5/25 2017

私たちは、画廊や美術館を巡るひとが増えるにはどんな環境が必要か、考えています。
2008年創刊、毎月無料配布の情報冊子です。

新潟島とその周辺のギャラリー&ミュージアムマップ | gallery & Museum Schedule 2017.4-5

2017年4月20日(木)- 5月25日(木)

野中光正・村山耕二 展

4月22日sat―30日sun

vol.523 作家在廊予定日: 4/29、30(時間未定)

 3年前、仙台の杜の未来舎ぎゃらりぃの斎藤久夫さんの企画でのこの2人展は、私が展示をさせてもらったけれど、愉しかった。絵画とガラス、平面と立体という違うものが、同じ場所で、いい感じで共鳴する、その響きから発想がわいた。
 ふたりの共通の魅力は色だろう。砂は、高温で融かすと必ずガラス化するそうで、いろいろな土地の砂のガラス器が並んだが、微妙な色合いの差が面白かった。作家の感性が色に繊細に反応していた。
 野中の近作は、ことに色の渋さの底の華やかさが深まってきた。村山の器も飄逸(ひょういつ)さと、やわらかさと、華やぎがある。
絵とガラスの響き合いが、今回はどんな変化を見せるのか、楽しみだ。
(企画 大倉 宏)

野中光正「170120」野中光正 (のなか みつまさ)
1949年東京都生まれ。67年に絵画を、73年に木版画を始める。89年新潟県高柳町に移住、紙漉を学ぶ。91年かやぶきの家 (高柳)で個展、同年東京に戻る。以後、ゆーじん画廊、ギャラリーアビアント、ギャラリー枝香庵(東京)、高志の生紙工房ギャラリー、画廊Full Moon、砂丘館、新潟絵屋などで個展。2017年2月画集 『昭和四十五年の夏・野中光正』刊行。

PHOTO: 「170120」混合技法/和紙 60.8×45.6cm

村山耕二村山耕二 (むらやま こうじ)
1967年山形市生まれ。96年仙台に工房「海馬」設立。2001年モロッコへ渡航。サハラ砂漠の砂を融かして作り出す「サハラ」シリーズの考案と研究開始。07年モロッコ王国・王室へ作品献上品となる。11年宮城県芸術祭 (財)宮城県文化振興財団賞、13年 「仙台ガラス」グッドデザイン賞など受賞。 http://www.kaiba.org

中島佳秀 展

4月2日sun―10日mon

vol.521 作家在廊予定日: 4/2、8、9

 去年、中島佳秀の動物の絵の、毛だけが絵になったような、魅力的な抽象を紹介した。一点購入して、家のよく目につく壁に掛けている。媚びないが、冷たくもなく、適度な距離感でこちらを見つめ返してくる絵だ。
 今年は再び動物の絵を中心に展示する。動物が抽象になったのではなく、両者は平行して描かれているらしい。
 数年前の展示で、中島を動物画家と思った人がイルカの絵を注文した。中島は応えようとしてできなかった。中島の動物は、動物ではなく、中島から絵を引き出す爪のようなものなのだが、イルカにはきっと、爪がなかったのだ。
 近作で見る限り、その爪はごわごわした毛であったり、しわのよった肌だったり、主に触覚的なものとして作用している。きわめて部分的な動物なのだが、その部分の力で、全体が動く不思議なモノがここにある。
(企画 大倉 宏)

中島佳秀「いばらと、おどろ 7」

中島佳秀 (なかじま よしひで)
1975年京都市生まれ。都市計画・建築を学んだ後、独学で平面の制作を始める。2008年より個展を中心に平面作品の発表を行う。2010・11・16年新潟絵屋で個展開催。 http://www.yshdnkjm.com

PHOTO(上): 「いばらと、おどろ 10」
PHOTO(下): 「いばらと、おどろ 7」2017年 ミクストメディア/紙 21.0×29.7cm

津田 真帆 展

4月12日wed―20日thu

vol.522 作家在廊予定日: 4/12

 津田真帆の絵を支える二本の柱は、元気と繊細だ。そう感じ続けてきた。
津田はすばらしい絵本の絵の作者で、挿画もすてきだ。絵本の絵も、挿画も、イメージにつながっていて、イメージは個展で発表する絵にもつながっている。家で言うならイメージは壁であり、屋根かも知れない。
 いつからか、壁と屋根のない、柱だけの津田の絵を見てみたいと感じるようになったのは、構造だけに還元された家は、どんなだろうと思ったからだ。見る側の身勝手で、そう、津田に伝えたりもした。
 今回の新作では、その、むき出しの柱が覗いていて、ドキッとした。風が吹きよせ、雨も落ちてくるであろう柱の間に広がる空間の光景に、居心地に、そそられる。
(企画 大倉 宏)

津田真帆「新しい陽」

津田真帆(つだ まほ)
1966年東京都生まれ。東京芸術大学卒業。子どもの絵画・造形教室に携わる。装丁・挿絵の作品に 『デ・ラ・メア物語集』(全3巻)、絵本に 『巨男/おおおとこの話』『うずまき・うずまき・かたつむり』『あかちゃんがいるの!』(大日本図書)、『わたしのあかちゃん』(福音館書店)、『あきですよ』(金の星社)がある。檜画廊 (東京)にて個展多数。2006・08・10・12・14年新潟絵屋で個展開催。東京都在住。

PHOTO(上): 「飛びだす」
PHOTO(下): 「新しい陽」2017年 ミクストメディア/紙 37.5×51.0cm