加藤啓 作品展 “人形—漂着物”

10/12[金]―15[月] 11:00—18:00

 『白茅』は、中田剛・坂内文應両氏が率いる白茅俳句会の季刊誌で、大倉宏(新潟絵屋代表)や蓮池ももさんのエッセイも連載中です。このたびは、その表紙に作品を連載中の加藤啓さんの個展です。最新号やバックナンバーの展示販売もあります。

加藤 啓 (かとう・けい)
1949年愛知県瀬戸市生まれ。大野一雄舞踏塾、美学立石鐵臣細密画教場に学ぶ。細密画描法による幻想絵画から出発し、インスタレーション、海辺で採集したモノたちで作られた人形オブジェへと変遷。91年よりオブジェ—人形を操る移動式劇場を始める。


関連イベント パフォーマンス&句会

人形操りパフォーマンス
‘シルクミニアチュール,ミームイルミネット’
10/14[日]14:00— ご自由に観劇いただけます
出演:加藤啓
●会場:信濃川左岸柳都大橋上手場の光、風、音のうつろいに遊ぶ操り人形劇場。
投銭歓迎・1,000円以上で手製オリジナルリーフレット進呈

特別俳句会
投句数両日各8句・兼題、席題は設けません
10/13[土]13:00— ・10/14[日]9:00—
●会場:砂丘館(中央区西大畑町5218-1)
●参加料:2,000円(両日参加の場合3,000円)
要予約・お申込:白茅俳句会 tel.0256-52-0637(定員になり次第締切)

主催・お問合せ:白茅俳句会 新潟県加茂市若宮町1-9-1 tel.0256-52-0637

フライヤーおもて
フライヤーうら

吉冨ひろみ展 ― 時の波打ちぎわで Ⅹ―

10/2[火]―10[水]

11:00―18:00(最終日―17:00)

Open Eya vol.5

出品作品
F100号 ~ 4号 約20点
綿布にソフトパステル他。

作家在廊予定日:10/2.5.6.10終日

吉冨ひろみ(よしとみ ひろみ)
新潟県生まれ。東京都府中市在住。
横浜で日本初の現代美術の学習システムとして発足したBゼミスクール修了。
1986年より個展などで作品を発表する。活動拠点である府中市がウィーン市と友好都市であることから、NPO法人アートプロジェクトTAMAが主催する展示やワークショップに参加。2014年ウイーン美術学校で石版画を学ぶ。
作家ホームページ
吉冨ひろみ
「季節は巡る 冬、春、夏、秋……夏」
2016年 パステル・鉛筆/綿布 162.1×130.3cm

吉冨ひろみ2012
「季節は巡る 冬、春、夏、秋……冬」
2012年 パステル・鉛筆/綿布 116.7×116.7cm

Open Eya vol.4「西橋八郎兵衛を撮る」

9/13[木]―15[土]11:00―18:00(最終日―17:00)

Open Eya vol.4

二科会写真部新潟支部有志メンバーによる、3日間限定の写真展。佐渡・文弥人形と人形遣いの西橋八郎兵衛(猿八座)氏を古いお屋敷で撮影した作品です。

会期中のイベント

絵のある空間で愉しむ3 「ちょいわるロック」

9/14[金]19:00―20:30(要申込)
●参加費:3,000円(先着10名限定)
●会場・申込:新潟絵屋 info@niigata-eya.jp

絵のある空間で日本酒とおつまみスイーツを楽しむ人気のシリーズ第3弾です。
今回は新潟絵屋で、9月13日から3日間の会期で開催される写真展「西橋八郎兵衛を撮る」(撮影:二科会写真部新潟支部有志)会場で行います。
佐渡の文弥人形と人形遣いの西橋八郎兵衛(猿八座)氏の、美しくも緊張感あふれる世界を撮影し、そのまま展示したライブ感あふれる作品を、日本酒とともにじっくり味わってください。
「日本酒シフォンケーキ」とシンプルな「塩むすび」を、オンザロックの日本酒でお愉しみいただきます。ぜひお気軽にご参加ください。

日本酒チョイス:吉川酒店(新潟市中央区西厩島2364)
おつまみスイーツ:Bake A.(新潟市中央区営所通2-692-21)
塩むすび:Yoshiko Cooking Salon(新潟市中央区西堀通)
器提供:花きりん(新潟市中央区西堀通5-838)

華雪公開制作と「場について」トークイベント

9/1[土]

◆16:30―17:30 公開制作 (参加料:1,500円・コーヒー付)
◆19:00―20:30 トークイベント「場について」(参加料:2,000円・コーヒー付)
◆公開制作+トーク通し参加料:3,000円・コーヒー付

会場:ツバメコーヒー(燕市吉田2760-1 tel.0256-77-8781 tsubamecoffee.com

 写真が写実的絵画の意味を変え、電子メールが手紙の意味を変え、iPhoneが腕時計の意味を変えたように、オンラインショップがお店の意味を変えようとしています。現代において、わざわざ足を運ぶことでしか得られないもの、見ることができないものとは何なのでしょう?カフェもギャラリーも、商品を買うための場でありながら、そこで過ごすための「場」としても機能しています。店主と話すために、集う友と語らうために、あるいはそこにある作品と対話するために、またあるいは予期せぬ何かと巡り会うために、場に赴くとしたときに、これからの「場」とはどうあるべきでしょうか?書が生まれる光景は、その場の空気を変えてしまうでしょうし、その書が飾られた空間もまたなにかを変えてしまうものです。今回は華雪さんによって書が生まれる場に立ち会うことによって、私たちにとって必要な(ありうべき)「場」とはどうありうるのか?について、体験を通じて探っていこうとする試みです。ご都合がつけば、公開制作とトークイベントを合わせてご参加いただくことをおすすめいたします。

ゲスト:華雪
1975年京都府生まれ。立命館大学文学部哲学科心理学専攻修了、東京都在住。幼い頃に漢文学者・白川静の漢字字典に触れたことで漢字のなりたちや意味に興味を持ち、以来、文字の表現の可能性を探求することを主題に、国内外で展示やワークショップを行っている。刊行物に『石の遊び』(平凡社、2003)、『書の棲処』(赤々舎、2006)、『ATO 跡』(between the books、2009)など。作家活動の他に、『コレクション 戦争×文学』(集英社)など書籍の題字なども手がける。kasetsuws.exblog.jp
facebook

ナビゲーター:阿部ふく子
新潟大学人文学部准教授。専門は近代ドイツ哲学、哲学教育。哲学プラクティスの活動に関心があり、地域のさまざまな人々や小学校と連携して哲学対話を推進している。

主催:つばめの学校+新潟絵屋
「つばめの学校」は、燕市の若者が運営する「つばめ若者会議」のプロジェクトのひとつです。自ら学ぶと共に「学びの場」を提供し、講師・メンバー・参加者のみんなで一緒に「学び」を体験し、交流を深めるため、さまざまなイベントを企画しています。

PHOTO: 花坊

→新潟絵屋「華雪展 文学」2018.9.1-11

華雪展 「文学」

PHOTO: 「花」 2018年 (岑参『山房春事』より)

9/1[土]―11[火]

新潟絵屋 企画展 vol.560

 文学は、美術と同じように、明治に作られたか、当てられた翻訳語だと思うが、美術がやがて自画像の流行から、自己や真実、リアリティを探し、写す道具や、鏡になっていったように、文学もそうなった。書は、そのような文学と美術の合流点であって、分岐点でもある。と、いうことに、近代の文学のコトバを書く華雪の書を見て、はっと気づいた。何を探し、それは映しているのか。あるいは何から、離れていくのか。
 山之口貘「ねずみ」。その、一枚の「ねずみ」を、華雪はJR佐々木駅から二宮家の米蔵に向かう途中の小さい橋から実際に見た、という。そのことが、一枚の書としてある。ここに。(企画 大倉 宏)

華雪(かせつ)
1975年京都府生まれ。立命館大学文学部哲学科心理学専攻修了、東京都在住。幼い頃に漢文学者・白川静の漢字字典に触れたことで漢字のなりたちや意味に興味を持ち、以来、文字の表現の可能性を探求することを主題に、国内外で展示やワークショップを行っている。刊行物に『石の遊び』(平凡社、2003)、『書の棲処』(赤々舎、2006)、『ATO 跡』(between the books、2009)など。作家活動の他に、『コレクション 戦争×文学』(集英社)など書籍の題字なども手がける。

kasetsuws.exblog.jp
facebook

華雪 ねずみ

生死の生をほっぽり出して
ねずみが一匹浮彫みたいに
往来のまんなかにもりあがっていた
まもなくねずみはひらたくなった
いろんな
車輪が
すべって来ては
あいろんみたいにねずみをのした
ねずみはだんだんひらくたくなった
ひらたくなるにしたがって
ねずみは
ねずみ一匹の
ねずみでもなければ一匹でもなくなって
その死の影すら消え果てた
ある日 往来に出てみると
ひらたい物が一枚
陽にたたかれて反っていた

山之口貘「ねずみ」より
PHOTO:「ねずみ」 2013年 (山之口貘『鮪に鰯』より)

華雪「家」

PHOTO: 「家」2017年(長谷川四郎『老家抄』より)


関連イベント

ギャラリートーク

9/7[金]19:00―20:30 (参加料:1,000円)
聞き手:桾沢和典(Bricole) 会場:新潟絵屋
華雪展「文学」の作品には、さまざまな詩や小説などの引用があります。幅広い分野の本を読んで来られた桾沢和典さんを聞き手に迎え、華雪さんのお話を伺い、作品に歩み寄ってみるひとときです。事前申込は不要です。お気軽にご参加ください。


関連企画

華雪公開制作と「場について」トークイベント

9/1[土]
16:30―17:30 ◆公開制作 (参加料:1,500円・コーヒー付)
19:00―20:30 ◆トークイベント「場について」(参加料:2,000円・コーヒー付)

(ゲスト:華雪/ナビゲーター:阿部ふく子)
阿部 ふく子:新潟大学人文学部准教授。専門は近代ドイツ哲学、哲学教育。哲学プラクティスの活動に関心があり、地域のさまざまな人々や小学校と連携して哲学対話を推進している。
公開制作+トーク◆通し参加料:3,000円・コーヒー付

会場:ツバメコーヒー(燕市吉田2760-1 tel.0256-77-8781 tsubamecoffee.com
主催:つばめの学校+新潟絵屋
「つばめの学校」は、燕市の若者が運営する「つばめ若者会議」のプロジェクトのひとつです。自ら学ぶと共に「学びの場」を提供し、講師・メンバー・参加者のみんなで一緒に「学び」を体験し、交流を深めるため、さまざまなイベントを企画しています。

写真が写実的絵画の意味を変え、電子メールが手紙の意味を変え、 iPhoneが腕時計の意味を変えたように、オンラインショップがお店の意味を変えようとしています。現代において、わざわざ足を運ぶことでしか得られないもの、見ることができないものとは何なのでしょう?カフェもギャラリーも、商品を買うための場でありながら、そこで過ごすための 「場」としても機能しています。店主と話すために、集う友と語らうために、あるいはそこにある作品と対話するために、またあるいは予期せぬ何かと巡り会うために、場に赴くとしたときに、 これからの「場」とはどうあるべきでしょうか?書が生まれる光景は、その場の空気を変えてしまうでしょうし、その書が飾られた空間もまた、なにかを変えてしまうものです。
今回は華雪さんによって書が生まれる場に立ち会うことによって、私たちにとって必要な(ありうべき)「場」とはどうありうるのか?について、体験を通じて探っていこうとする試みです。ご都合がつけば、公開制作とトークイベントを合わせてご参加いただくことをおすすめいたします。

華雪

PHOTO: 花坊


巡回展 ~ほんといっしょにたのしめる~

9/13[木]―30[日]華雪展 「文学」 ◆ 巡回展
会場:北書店(新潟市中央区医学町通2番町10-1-101 tel.025-201-7466)
営業:10:00~20:00 (土日祝 12:00~20:00)
定休日:第1・第3日曜日
書店を会場とした巡回展では、作品と連動する書籍とともに展示を行います。書籍からどのような共鳴を持って作品がうまれたのか、ぜひじっくりとご鑑賞ください。書籍は購入も可能です。

華雪篆刻感時花涙

篆刻「感時花濺涙」2018年 12.0×12.0cm(edition30)

時世の悲しみを感じては、花を見ても涙がこぼれおち
(杜甫『春望』より)

後藤裕子展 

PHOTO:「綿雲」2018年 20.0×48.3cm

9/17[月・祝]―30[日]
9/21[金]18:30―ギャラリートーク
(トーク開催日は、21:00まで夜間営業)

新潟絵屋 企画展 vol.561

 今年3月、ギャラリーみつけでの後藤裕子展に私は感動した。そこには新潟・中越の自然を、鏡のように映しながら、その自然が、個人という、屈曲する川を下って、矩形に構成される絵という名の海へ注ぐ——そのプロセスが、ドラマが、キラキラした、透明な美しい色彩の結晶になって並んでいた。
 鏡のように、と書いたのは、山や空や風や光の繊細な表情が、草の葉のような筆先のこまやかな仕草に、あざやかに映しとられていたからだ。若いころ、パリのボザールで絵をコンポジション(構成)する面白さを学んだ彼女が、山と海と平野が隣接する長岡に暮らして20数年。
 この人生と、この場所が、時の濾過をへて、化学反応を生じて現れた、素晴らしいヴィジョン(視覚)の世界を紹介したい。(企画 大倉 宏)

後藤裕子(ごとう ひろこ)
1951年東京都生まれ。父に画集を祖母に油絵具箱を贈られる環境で育つ。美大を経て油彩画を組成と技法から学び直そうと仏留学し、帰国後は子育てや介護等家庭の中で過ごす。夫の赴任地新潟県長岡市で病院や施設に風景画を飾る機会があり、スケッチと構成画制作を始めた。

関連イベント
ギャラリートーク 9/21[金]18:30―(1時間予定)

後藤裕子
聞き手:大倉宏
500円/予約不要。お気軽にご来場ください。

後藤裕子「養鯉池」

PHOTO:「養鯉池」2018年 30.0×18.6cm

後藤裕子「信濃川蛇行」

PHOTO:「信濃川蛇行」 2018年 29.6×29.8cm

後藤裕子展