相田諒二写真展 ―コダクロームの時間―

12/16[水]―27[日]

niigata eya exhibition 601

 相田さんの写真はドラマティックだ。同じ風景を誰かが撮影したとしても、相田さんのようにはならない。実景では見落としてしまうほど目立たない石像の少年も生き生きと動き出しそうな、そんな印象的な作品もあった。その要因のひとつが相田さんの写真の持つ豊かな色彩なのではないか。特徴的な赤と青は美しい白日夢を見ているよう。
 コダクロームは2012年に製造中止になったコダック社のリバーサルフィルム。深い色合い、鮮やかな発色は今も多くのカメラマン、写真コレクターに愛されている。
 今回は、あえてのコダクロームで撮影された写真での作品展。デジタルが当たり前の時代のノスタルジーだけではない。写真から溢れてくる激しく熱い時代を体感して欲しい。(企画者 田代早苗)

相田諒二(あいだ りょうじ)
写真家。1947年新潟市生まれ。75年フリーで写真活動を始める。95年北陸ガス・ガスホールで「見慣れた街の光景より」、2006・09・13年新潟絵屋で個展「A SCENE OF NIIGATA」開催。03年新潟日報連載「街はうたう」、04年同連載「万代橋と私」、16年同連載「心の萬代橋」写真掲載。

相田諒二写真展コダクロームの時間
相田諒二


関連記事
過去の個展 
▶ 2006年
▶ 2009年
▶ 2013年


泉谷眞知子展

12/2[水]―13[日]

niigata eya exhibition 600
作家在廊日:会期中毎日(予定)

 スイスの画家クレーは、学生たちに絵について語るとき、画面が四角い形をしている話から始めたという。
 泉谷眞知子の絵が、どこか私に絵ばなれして映るのは、その四角が、ほとんど意識されていないせいかもしれない。
 紙の四角ばかりでなく、素早い円弧状の線を重ねて生まれる色面が、さまざまな形に近づこうとすると、現れようとするその形の枠や輪郭から、絶えず逃れようとする本能をこの人の筆記具は持っている。形が形未満でありつづける空間では、色が色そのものとして、色に響き、溶け、重なり、共振し、美しい干渉縞を織りなす。描くことは、そのような場に反響するうつろう自分の内面の音律を聞き取ろうとすることだと、この人は感じているようだ。
 ある朝、そんな絵から顔を上げると、夜明けの窓から窓枠が消え、光が色を、色が光を打ち返す、見えないさざなみに目を洗われる気がした。 (企画者 大倉宏)

泉谷眞知子 (いずみや まちこ)
1950年新潟市生まれ。制作と共に35年にわたり絵画教室を続け、絵を通して子供から大人までの教え子たちと向き合ってきた。1997・2001年アトリエ我廊(新潟市)、2005年たけうち画廊(新潟市)、2012・16年新潟絵屋で個展。

PHOTO(上): 「2019.2.21」 色鉛筆・紙 15.8×22.7cm

泉谷眞知子 「2020.2.21」
PHOTO: 「2020.2.21」

泉谷眞知子展
PHOTO: 「2018.19.1」 色鉛筆・紙 14.0×18.1cm


過去の個展

▶ 2013年
▶ 2016年

佐々木卓也の動物

11/21[土]発売開始

SHOP INFORMATION

 粘土と陶芸の動物をショップにご紹介します。

佐々木卓也(ささき たくや)
1975年生まれ。幼少期より、絵を描いたり粘土細工をすることを好み、動物や人物をモチーフに制作する。25歳のときに写真絵本佐々木卓也作品集『おかあさん』(文・岸田今日子 写真・堀口真澄/小学館)が刊行される。

佐々木卓也の動物

PHOTO(上): 「ホワイトタイガー」
PHOTO(下): 「鳥」
各税込 3,000円


足立茂久商店の曲物

openeya

フ ル イ 屋 ノ 
ア タ ラ シ イ  
  カ タ チ 展

11月12日[木]~15日[日]

伝統を守りながら、新たな分野での作品作りに挑戦する曲物の展覧会です。

 日本海に面した新潟県寺泊の山田は古くから篩(ふるい)作りが盛んで、その歴史は少なくとも江戸後期(天保時代)までさかのぼります。
 足立茂久商店は現在もこの地で操業を続けるただ一軒の「篩屋(ふるいや)」です。
 主な製品は篩(ふるい)・裏漉し(うらごし)・蒸籠(せいろ)。その製作技術は「寺泊山田の曲物」として長岡市の無形文化財(工芸技術)に指定されています。
 11代目の足立照久は受け継がれてきた伝統を守りつつ、新たな分野での作品作りに挑戦しています。
 細く割った曲輪を組んで作る「曲輪の球体」、小国和紙を使った照明器具「ゆきほのか」、スツールに曲輪を取り入れた「曲輪スツール」、「曲輪の球体」と花びんを組んだ「花結び」、ウルトラセブンをモチーフとした「ウルトラセブン スツール」「ウルトラセブン小物入れ」「ウルトラ警備隊エンブレム オブジェ」など、これまでの曲物には無い新しい形を作り出してきました。
 今回の展示では「篩屋(ふるいや)」として培われた技術で作り出される「新しい形」の作品と、その作品で彩られる大正時代の町屋を再生した空間「新潟絵屋」をお楽しみください。

足立 照久(あだち てるひさ)
1974年 6月 旧三島郡寺泊町生まれ
1997年 3月 新潟大学理学部地質鉱物学科卒業。卒業と同時に家業の篩製造業に従事。 足立茂久商店11代目
2015年 2月 新潟ふるさと村アピール館にて「足立茂久商店と新潟伝統の技 展」開催
2015年11月 北方文化博物館にて「伊藤家の台所と灯り展」開催
2016年 2月 「ゆきほのか」で第56回(平成27年度)全国推奨観光土産品審査会 日本商工会議所会頭努力賞受賞
2016年 3月 新潟ふるさと村庭園内ふるさとの家にて「寺泊山田の曲げ輪の灯り展」開催
2019年11月 北方文化博物館藤棚にて「曲輪の球体 展 大藤の息吹」開催
2020年 2月 「リメイク曲輪スツール」でニイガタIDSデザインコンペティション2020 IDS審査委員賞受賞


9/5[土]から発売開始

 新潟絵屋では、この秋、江戸時代に創業した足立茂久商店11代目・足立照久氏による伝統技術を生かした新しい曲物をご紹介します。通販サイト eyashopでは、その一部を先駆けてお取り扱いいたします。

足立茂久商店

スツール:税込40,590円

足立茂久商店

花結び:税込13,750円~

足立照久「球体オブジェ・一重 」
球体オブジェ・一重 [1尺2寸]:税込19,800円/[1尺]:税込17,600円

足立照久「ゆきほのか[テーブルライト]」
ゆきほのか[テーブルライト]:税込33,000円

足立茂久商店

わっぱ 5寸:税込9,350円/6寸:税込14,300円(電子レンジで使えます)


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facebookにて「フルイ屋ノアタラシイカタチ展」の情報を発信していきます

 

ささめやゆき展

11/17[火]― 30[月]

niigata eya exhibition 599

作家在廊日:11/20・21(予定)

 写真家の白石ちえこさんのご紹介で、ささめやゆきさんからお手紙が届いた。横に細長ーい紙に、金平糖のような字で。展覧会をいつか開催しましょう、とやりとりがはじまった。リノニューム版画集や新刊の絵本、演劇のチラシ、鎌倉の絵本作家さんが合同でつくっている冊子など、手がけた仕事を、折々に手紙を添えて送ってくださった。
 展覧会が近づいて、こんどは額装された絵がひとつ届いた。箱を開けると、ボクサーがひとり、リングに立っていた。今回は絵で勝負する、ささめやゆきさんの個展。この案内状をつくる間にも、大きくゆれているささめやさんへ、新潟からエールを送っている。 (企画者:井上美雪)


ButとOrのくりかえし/決めるでもなく/決めないでもない/文の頭につくbut/フレーズの後ろにおくor/ゆれるロープの上のよう/曖昧模糊のボクのこと/自分で決めなくてもいいんだよ/なにかがあとで教えてくれる

(著書『ButとOr』より)


ささめやゆき
1943年東京・蒲田うまれ。45年空襲にて家消失。以後68年までボーッとしてくらす。その年にはじめて絵を描く。70年フランスへ。71年ニューヨークへ。72年フランス・シェルブールへ。一年間ただ絵を描きつづける。73年帰国するも仕事なし収入なし。77年油絵のほか銅版画を制作する。絵本や挿絵の仕事多数。『ブリキの音符』(文・片山令子、白泉社)『ガドルフの百合』(文・宮沢賢治、偕成社)、『マルスさんとマダムマルス』(原生林)、『幻燈サーカス』(文・中澤晶子、BL 出版)、『あしたうちにねこがくるの』(文・石津ちひろ、講談社)、『ねこのチャッピー』(小峰書店)、『くうき』(文・まどみちお、理論社)、『椅子』『Butとor』(BL出版)、『あるひ あるとき』(文・あまんきみこ、のら書店)、『ワタシゴト』(文・中澤晶子、汐文社)など。

PHOTO(上):「ボクサー」 版画 20.5×14.2cm

ささめやゆき
「デニス・スウィンナートン」

ささめやゆき

「マヤコフスキーノート」

ささめやゆき

「恐るべき子供たち」


小林春規 木版画展

10/17[土]―30[金]

niigata eya exhibition 598

 小林春規の「打水」は2000年の個展「新潟下町界隈」後、絵屋に寄贈していただいた版画で、夏になると掛けている。格子の大輪の朝顔が往時の並木町を思い出させる。
 絵屋での個展は3年ぶり6回目。版画家の命の右手首を最近痛めた姿に、今回ばかりは新作は難しいかも知れないと、久々に家を訪ねて思った。それではと、この30年に制作された版画から新潟を描いたものを紹介しようと提案し、選ばせてもらった。
北蒲原に生まれ、京都で表具の技を学んだ小林が、古都から持ち帰ったのは、季節の変化を細やかに愛でる美意識だった。その目が見続けた新潟の幾十の四季は、私たちの目をも染めてきた。
 夕暮れ時、小林の家を辞し蒲原平野に走り出ると、まるで小林の版画に入り込んだような錯覚に襲われる。フェーン現象の酷暑の翌日。風に掃かれた雲には秋の気配があった。移動し、時間がうつろうごとに、これもあれもと記憶の絵があらわれ、日没までそれが続いた。下町シリーズからは「打水」と同時期の小品「茂作小路」を並べる。この界隈が新しい変化を見せ始めた今、新潟の路地にしみじみした風情をいち早く感受した目をもう一度、思い出したい。(企画者:大倉宏)

小林春規(こばやし はるき)
1953年新潟県水原町生まれ。幼年時より木版画を始める。18才で初の個展後、京都の表具師の内弟子となり、表具の仕事を続けながら版画制作を続ける。90年新潟県笹神村(現阿賀野市)に転居。70年より日本アンデパンダン展、平和美術展に出品。個展多数。挿絵は、残熊てるよの詩集 『不安と未来と』、個人伝記 『暗闇の燈火』など。

小林春規「秋空」
「秋空」 2006年 26.5×36.0cm

小林春規「麦秋」
「麦秋」 1993年 20.5×27.2cm


「余寒」 2001年 26.5×36.0cm

小林春規「地蔵様まつり」
「地蔵様まつり」 1999年 20.5×27.2cm


▶ 小林春規展ー京都散見ー
▶ 小林春規展