田村憲一展

10月3日[土]―11日[日]

田村憲一(たむら けんいち)
1982年愛知県生まれ。新潟に移り住み、美術教育に携わりながら、日本画の画材を用いた絵で表現を模索。
今回は、シクラメンを描いた連作など、前回の個展以降の新作を発表。

PHOTO(上):「虚実」

田村憲一

PHOTO(上): 「混」

田村憲一

PHOTO(上): 「送り火」

田村憲一

PHOTO(上): 「いとおしい」

田村憲一

PHOTO(上): 「待ち」

田村憲一

PHOTO(上): 「はざま」


展示風景

会期中の会場の様子をご覧いただけます



前回の記事
▶ 田村憲一展

久保舎己 木版画展

9/17[木]―30[水]

vol.597

作家在廊日:9/19(14時〜)・20(終日)

 言葉がもどかしい。久保さんの作品をはじめて目にした際の衝撃を、いったい何と表現しよう。
 アートサロン環というギャラリーを運営されていた染色家の神田節子さん。彼女が「ずっと気になっている作家さんがいるの」と見せてくださった久保作品は、暗い、インクの黒以上に黒い画面。なぜ目が離せないのだろう。強い。人の弱さから、人類の弱さ、愚かさを、みつめ続ける強さ。いや、その愚かしさは、また自分の中にもあると認める強さ。そして赦す優しさ。それは「強い」「弱い」「優しい」などという言葉では包括出来ない世界。
 だから、久保さんの作品に会いに来て欲しい。夜空に光るどんな小さな恒星ですら、すべて灼熱に燃えている。そんな事をふと思い出す。(企画者:田代早苗)

久保舎己(くぼ すてみ)
1948年三重県津市生まれ。66年東京寛永寺美術研究所に学ぶ。75年木版画を独学ではじめる。三重を中心に、愛知、東京、新潟などで発表。2018年ドイツ・ブッフハイム美術館で企画展。刊行物に『久保舎己 版画集 1977-2012』(ドイツ語/英訳・日本語訳あり)、『ホシヒト ある“個”の軌跡―久保舎己木版画集』(言水制作室)がある。

PHOTO(上): 「横むきの顔」 2018年 木版画 32.5×25.0cm

久保舎己

PHOTO(下): 「手を上げる人 4」 2017年 木版画 26.5×17.0cm


会場のようす

1.facebook「久保舎己木版画展」
2.facebook「久保舎己木版画展」

漆山昌志 石彫展

9/2[水]―13[日]

vol.596

 雨の朝、久しぶりに安田(阿賀野市)の漆山昌志を訪ねた。仕事場の前の空き地にぎっしり石像がひしめき壮観。どんどん密になっている。新作数点を撮影したあと、ほど近いヤスダヨーグルトの工場前にできた売店「Y&Yガーデン」と禅寺の頼勝寺に行った。売店の前庭には彼が二科展に出品した大きな石像が方々に置かれ、禅寺には釈迦と十人の弟子や十一面観音の像、そして大きな涅槃のレリーフがある。どれも素晴らしかった。前者は彫刻家、後者は石工の仕事なのだろうが、どちらも同じ漆山の作。涅槃の釈迦の顔は、まるで気持ち良く昼寝しているようで、しみじみそれを見て、漆山の像の本質は幸福感なのだと思った。仏教は人生のはかなさを言い、災害や疫病の広がる現代は不安を呼び覚ますけれど、この世に、この体をもって生きていることは、幸せだと、彼の刻む人は言う。人生をはるかに凌駕する時間の中に存在してきた石に、鑿という耳をあてて、その一つの言葉を漆山は聞いている。(企画者:大倉 宏)

漆山昌志(うるしやま まさし)
1955年安田町(現阿賀野市)生まれ。愛知県岡崎市で石工修業。88年から県展、芸展に石彫を出品。2000年二科展特選受賞。04年十日町石彫シンポジウムに参加。二科会会友、新潟県美術家連盟理事。新潟絵屋では01・03・06・08年に個展、14年書家の故小山素雲との2人展を開催。阿賀野市在住。

PHOTO(上): 「お地蔵さん」 2020年 インド砂岩 H30.0cm

漆山昌志

PHOTO(下):「望」 2020年 安田石 H59.0cm


▶ Report 三つ編み観音の出張

DUO 熊谷宗一・八木なぎさ展

8/2[日]―10[祝・月]

Open eya

別々に活動してきた二人の画家のはじめての二人展。

 葉っぱにも、虫にも、人の中にもあって、それは歌のような、言葉のような、数字のような。カオスの中で見つけた地図のようで、でもパンドラの箱のような。
 平らな紙の上で、ちょっとしたボタンの掛け違いがもとで出会う不思議な真実がある。それもまた地図にもパンドラの箱にもなるのだけれど、自分にとっては唯一頼りになる羅針盤。 (熊谷宗一)

熊谷宗一

熊谷宗一「きのうときょうのあいだ」鉛筆・水性絵具/白亜地の板 91.0×60.0cm(未完)

熊谷宗一(くまがい むねかず)
1962年神奈川県生まれ。86年東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻卒業。88年東京芸術大学大学院修士課程修了。97年ウィーン応用美術大学ィーン卒業、Magister取得。個展は2007・09・11年GalleryARK、13年アトリエスズキ、18年光画廊などで発表。2000年以降、GalleryARKを中心に毎年企画展への参加多数。

作家在廊日 熊谷宗一:8/2・9・10(予定)

八木なぎさ「scene2019-4」2019年 リトグラフ 34.5×102.0cm

八木なぎさ(やぎ なぎさ)
1961年横浜市生まれ。個展は94年シロタ画廊(銀座)、97・99年三木ギャラリー(銀座)、2000年木の葉画廊(神田)、08・13・16・18年 NICHE GALLERY(銀座)、12・14年新潟絵屋など。97年トリエンナーレ97’(ポーランド)、04年 「日本の版画展」(グラバド国際美術館/アルゼンチン)、「現代版画 技術と表現」(黒部市美術館/富山)、06年 「ART Shanghai2006」(上海)、07年 「15th International Triennial of Graphic Arts, Sofia」(ブルガリア)、10年 「今日の版画・10」(南魚沼市立今泉博物館/新潟)などに出品。

作家在廊日 八木なぎさ:8/2・8・9(予定)

木なぎさ「scene」

「scene」2017年 リトグラフ 31.4×46.5cm

八木なぎさ

「scene 18-11」2019年 リトグラフ 14.5×20.4cm


熊谷宗一
熊谷宗一「子供のための社 I」鉛筆・水性絵具 44.0×33.3cm
熊谷宗一
熊谷宗一「子供のための社 II」鉛筆・水性絵具 44.0×33.3cm


関連記事
▶ 八木なぎさ展 2019
▶ 八木なぎさ展 2016

後藤裕子展

8/17[月]―30[日]

vol.595

作家在廊日:8/22・23(予定)

 長岡から長野に転居した後藤裕子の新作の風景が、すばらしい。この人の身体が、質の違う自然空間に移動したことが、はっきり絵に出ている。主観的に構成されたように見える画面だが、この主観は、現実という風にやわらかく揺れる敏感さをもっている。
 風景は何億年をかけて形成された地形に、何万何千年単位で変成してきた植物相、水の流れなどの自然、人間の営む町や構造物、空気や、そこに降り注ぐ地球外からの光などでできているが、この人の目はそんな多様な風景の時間軸の井戸へ、つるべを投げ、色や筆の顫動や呼吸を汲み取ってくる。
 人間の時間と自然の時間というふたつの身体が、絵の中でふれ、はなれ、旋回し、踊っている。(大倉 宏)

後藤裕子(ごとう ひろこ)
1951年東京都生まれ。父に画集を祖母に油絵具箱を贈られる環境で育つ。美大を経て油彩画を組成と技法から学び直そうと仏留学し、帰国後は子育てや介護等家庭の中で過ごす。夫の赴任地新潟県長岡市で病院や施設に風景画を飾る機会があり、スケッチと構成画制作を始めた。2019年~長野県に移り住む。

PHOTO(上): 「尼飾」 2020年 油彩/紙 17.0×50.0cm

後藤裕子_遊水池3

PHOTO: 「遊水池」 2020年 油彩/紙 29.0×29.0cm

後藤裕子_月夜

PHOTO: 「月夜」 2020年 油彩/紙 28.5×28.5cm

後藤裕子_凍湖

PHOTO: 「凍湖」 2020年 油彩/紙 38.0×27.0cm


▶ 後藤裕子展

井田英夫 遺作展——音戸の素描を中心に

7/1[水]―20[月]

vol.593

 1年前の最後の個展では、画家の希望で会場に簡易なベッドをつくった。14日で500人もの人が来て、ほとんどの人が彼と話していった。井田さんは絵を描くのが好きだったが、絵を見る人と会うのも好きだった。生まれて初めて絵を買ったのが井田さんの絵だったという人も多い。画廊が描く人と見る人がこんなに対等で親密に関わる場所になったこと、これこそ新潟絵屋の無意識に求めてきたことだったと今にして気づく。
 井田さんがいない初めての個展では、彼が最後の5年を過ごした音戸の素描を紹介する。井田さんの絵の魅力は色彩だが、その色彩を輝かせる線の力を、彼はたくさんの素描で磨いていた。早すぎた晩年のこれらの素描には美しく、不器用ながら繊細だった彼の絵の底力が宿っている。(企画者:大倉 宏)

井田英夫遺作展
「2019.1/3」2020年 鉛筆/紙

井田英夫(いだ ひでお)
1975年旧新津市生まれ。97年新潟デザイン専門学校卒。99年モンセラート美術大学(アメリカ)卒業。ミンゴーギャラリー(マサチューセッツ州)で二人展。2002年より新潟絵屋、05年ギャラリーEMU-st(新潟)、11年久留米市一番街多目的ギャラリー、12年三方舎書斎ギャラリー(新潟)、15年天仁庵(広島)で個展開催。15年8月以降、広島県呉市音戸町に滞在。2017年は新潟絵屋で新作展を、砂丘館でこれまでを振り返る「ふだんを見つめる 井田英夫展」を開催。その後、新作はギャラリーみつけ(新潟)に巡回。2018年4月、三方舎書斎ギャラリーと新潟絵屋で有志の企画による「井田英夫支援展」が開催された。2020年4月27日逝去。facebook

井田英夫

上: 題不詳(滞在先の家にあった洗濯機)制作年明 木炭、コンテ、パステル/紙

上: 「2015-2016」2016年 木炭、コンテ/紙

井田英夫

上:「音戸の夜」2016年 木炭、コンテ/紙

井田英夫

上:「土間の上の窓から」2016年 コンテ/紙


本展はインターネットでも同時開催いたします。

井田英夫
作品のお求めは、お申込み制とさせていただきます。

〈受付期間〉*終了しました
新潟絵屋店頭・・7/1[水]—20[月]
インターネット・7/1[水]11:00—31[金]24:00

〈受付方法〉
1.新潟絵屋店頭にて
2.インターネット専用フォーム

〈販売〉
お申込み制とさせていただき、受付期間終了後に、ご購入者が決定します。ひとつの作品に対し、複数の方が同じ作品をご希望された場合は、厳正な抽選によりおひとりの方を決めさせていただきます。

〈抽選について〉
インターネット受付期間終了後に行います。結果のお問い合わせはご遠慮ください。
ご購入が確定した方には、8/11までにご連絡いたします。(残念ながらご購入いただけなかった場合はご連絡いたしません。ご了承ください。)

〈作品のお引き渡し〉
すべて9/1〜とさせていただきます。
新潟絵屋でお渡し、または発送となります。

〈通信販売〉
会期中にお申し込みがなかった作品は、8/15[土]から新潟絵屋の通信販売サイト「eyashop」にてお取り扱いがはじまり、先着順でお求めいただけます。(お渡しは9/1〜)

 


同時期開催 井田英夫遺作展
井田英夫遺作展 砂丘館

7/15[水]―8/23 8/30[日]→会期を延長しました
開館時間:9:00-21:00

会場:砂丘館
新潟市中央区西大畑町5218-1 tel.025-222-2676
休館日:月曜日(ただし8/10開館)、7/28、8/11
新潟の個人蔵作品を中心に代表作「音戸の夜」「布団」など約50点を展示。

■トークイベント
「井田英夫の思い出と絵を語る」
8/8[土]18:30-20:00
今井正人(井田英夫友人)・大倉宏(砂丘館館長)
会場:砂丘館 座敷・居間・茶の間 
定員:15名→10名に変更しました/参加料:500円
参加方法:砂丘館へ電話・ファックス・Eメールでお申し込みください。

*トークは動画配信しました。
井田英夫の貴重な生前の様子を撮った映像も紹介しました。引き続きご覧いただけます。

動画配信アドレス
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画集刊行計画のお知らせ

井田英夫
7/1~新潟絵屋にて受付中
7/9〜インターネットにて受付開始


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2019年:井田英夫展