清田悠紀子展

1月22日mon―30日tue

vol.546 作家在廊予定日: 1/26、27、28

 清田悠紀子の描く、人と人のいる光景は、若さにまつわる一途さと、危うさと背中合わせの光と、見えにくい闇を、ひとかたまりに掬いだしている。移植ごての上の一握の土のような新鮮な宇宙を感じる。
 ここに掲げた一枚の素描は、思いに耽るような、上目使いに何かを見据えるような、高ぶる感情につかれるような、目から口にかけての濃密な表情が強烈だが、しかしこの画面で同じくらい強く語りかけてくるのは、粗めになぞられた髪の線や、白を重ねた服の面、染みのにじむ紙のテクスチュアといったものなのだ。さまざまな異なるものが、土の粘度で密着し、一枚の絵にさらされている。
 ほかの作品に見られる写真のソラリゼーション(部分的にネガとポジを反転させる)的な描法や、水玉模様で描かれざる面を妖しく揺曳させる手法も、「法=技法」であることを踏み越えて、見る者の心情を動かす。
 清田が描く人は、女子の身体なのだが、絵の空間では主に見られるものとして存在してきたそれを、見えざる側から裏返そうとする、射程の長い覚悟が、この人の絵のあらゆる細部にひそんでいる気がする。
(企画 大倉 宏)

清田悠紀子展

清田悠紀子(せいた ゆきこ)
1977年新潟市生まれ。2002年岩手大学大学院農学研究科修士課程修了。06年武蔵野美術学園造形芸術科絵画専攻研究課程修了。06年より個展10回、グループ展多数。08年第10回雪梁舎フィレンツェ賞展 入選(雪梁舎美術館)。16年第51回昭和会展 ニューヨーク賞受賞(日動画廊)。現在、日本美術家連盟会員、武蔵野美術学園講師、新制作展出品。

PHOTO(上): 「蜉蝣」2017年 
PHOTO(下): 「死と少女のエチュード」2017年 アクリル・鉛筆・コンテ・油彩/キャンバス F3号


関連イベント

1.26[金] 18:30〜19:30 参加費500円 申込不要
◆清田悠紀子ギャラリートーク 「人物を描くこと」
聞き手: 大倉 宏

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三瓶初美展

1月12日fri―20日sat

vol.546 作家在廊予定日: 1/12~14、19、20

 東京に住む三瓶初美さんと、銀座で落ち合って、今度の個展に出品をしたいという絵を見せてもらった。
 ルノアールという喫茶店の一角で、絵を広げていたら注文したコーヒーが運ばれてきた。今回の三瓶さんの絵もコーヒーで描いたということで、コーヒーで描くということがどういうことか、詳しく聞きそびれてしまったが、それは私が絵には関心があるが、技法や描き方に、あまり興味がないせいかもしれない。インスタントコーヒーの粉を顔料にしたということだったような気がする。コーヒー色の絵は喫茶店のざわめきと、運ばれてきたコーヒーの香りと味に溶け込んで見えた。
 絵を預かり、新潟で撮影しようとしていたら、窓から朝日が差し、絵を照らした。一瞬、なめらかで艶のある絵肌が生き生きと輝き、コーヒーの香りが匂いたった。日の出とコーヒーの香りが運ぶ幸福の一瞬が、絵の姿でそこにあった。
 作者と絵を親子になぞらえる人があるが、むしろ姉妹や兄弟に近いのではないかという気がする。絵を描く時間の楽しさで、弾むように生きている、三瓶さんの双子の妹があらわれて、澄んだ笑い声をあげたようだった。(企画 大倉 宏)

三瓶初美展

三瓶初美(さんべ はつみ)
東京都生まれ。上野の森美術館大賞展、川の絵画大賞展(加古川)、風の芸術展(枕崎)、熊谷守一大賞展、上海アートフェアに出品。2013・15・17年ギャラリー島田deux(神戸)、2016年新潟絵屋で個展。

PHOTO(上):「風は回転扉」2017年 アクリル・コーヒー/キャンバス S10号
PHOTO(下): 「風は回転扉」2017年 アクリル・コーヒー/キャンバス S10号


関連イベント

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Erika’s Room yamatani hideaki

12月12日tue―20日wed

vol.545 作家在廊予定日:12/12.15〜17.20

 絵屋の一角に、銅製のシェードランプがある。ごつい金具の下に細いコイルが巻かれ、渦は部分的にハンダづけされ少々危うい感じでひと塊りを維持している。「処理をしない方針」と聞いた。溶接やハンダづけの工程で、肉が盛り上がったようになる溶加材が美しいのだと。日が暮れると、ささやき声のような明かりが灯る。2014年のheya展でBOTTEGA GIRASOLE_山谷秀昭が発表した作品のひとつだ。
 今回の個展では、山谷が同居している架空の女性Erikaのある日の部屋を形にし、そこへみなさまをお迎えする。Erikaは1960年代にヘルシンキに生まれたフィンランド系イタリア人。5歳から12歳まで祖母の郷里青森で育つ。両親離婚。母の故郷イタリア、ミラノに移住。19歳で結婚。女の子を出産。23歳で離婚。仕事はキャバレーダンサー、秘書、演劇役者、トラック運転手、ファッション誌エディター、ウエイトレス、レストラン経営、会計士などの経験がある。現在、パリ郊外に暮らしている。もっといろいろ聞きたい気はするが、作品を見て、Erika像をおもいたい。作品は明かりの形態が主。「FRAGILE」と書かれたテープも材料のひとつだ。
(企画 井上美雪)

山谷秀昭

山谷秀昭(やまたに ひであき)
1954年三条市(旧下田村)生まれ。東京デザインスクール卒業。95年「BOTTEGA GIRASOLE(ボッテーガ・ジラソーレ)」ブランド設立。鉄とガラスの可能性をコンセプトに照明を主体とするデザインアートの制作を始める。ミラノフォーリサローネ出展、東京国際家具見本市出展、ミラノと新潟を拠点に作品を発表。新潟での個展は2003・12年新潟絵屋、06・08年画廊Full Moonなど。新潟絵屋でのグループ展、02年「あかり展」、13年 「ナイトエヤ」、14年 「heya展」出品。新潟デザイン専門学校非常勤講師。プロダクトデザイナー。2016年3月には食のブランド 「轍」を立ち上げた。

PHOTO(上): Height: 385cm/B:94cm・W:63cm・H:120cm
PHOTO(下): 2014年 鉄・布帛・ボタン H87cm

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内田美代子展 Jouer au vent ~風遊ぶ丘~

12月2日sat―10日sun

vol.544 作家在廊予定日:12/2~10(毎日午後)

 新しい内田さんのアトリエの大きな窓からは弥彦山の昼夜、四季が飛び込んでくる。部屋の開口部は開放的で裏山とつながり、生活が自然と一体となっている。創作の場が替わったことで今回はどのような作品に巡り会えるのか楽しみに新作を見に伺った。
 一見抽象画に見える作品、でもそれは浜辺の砂の部分を一部切り取った面だと聞く。砂の上には何処からかたどり着いた流木や色ガラスの破片、打ち上げられた小魚や海草、そこに被る波と流れる風と日差し、それらが絡み合い空気感を作り出す。そんな空気を作り出すそれぞれの素材が、形を削ぎ落とされ、色や線を持ちキャンバスに一体となって現れる。
「これが小魚でね、これが流木でこれらが潮風なの」
 と聞くと確かに抽象画ではない事に納得。
 今までのテーマであった「食」からの変遷も垣間見る事ができる作品「鯖の日」は、作品をじっと見ていると伝わってくる空気感が以前同様私の胃袋を刺激する。同じ感覚に至るのに作品作風の違いがとても興味深い。今回はそんな新作も多数展示。内田さんが見、感じた空気感を、新たなアトリエで創作した作品とそこに至るプロセスともいえる作品の繋がりから感じるのもおもしろい。(企画 伊藤純一)

内田美代子I

内田美代子(うちだ みよこ)
神戸市生まれ。武蔵野美術大学造形学部油絵科卒。在学中フランス、ブザンソンのエコール・デ・ボザールにて人体をテーマとして油彩を学ぶ。1991~93年TEAFOLLIES(パリ)・ギャラリー砂翁(東京)・CHRISTIAN ALEXANDRE(ターンレイ)・エスパスLE MANS ASSURANCE(ブリュッセル)他各地で個展。96~99年MUSEUMNATIONAL D’HISTOIRE NATURELLEに出展他、パリを中心に個展。2001年新潟県弥彦村に移り住み、自然の中で創作をしながら、ギャラリー砂翁等で個展を続ける。新潟絵屋では3回の個展05年 「パリ・新潟の朝市から」、11年「Viva Degustation!」、13年「Source de vie」を開催、そのほか食にまつわるグループ展 「ターフェルアート展」に出品。

PHOTO(上): 「鯖の日 Jour de maquereau」2014年 岩絵具・アクリル絵具・クレヨン・グワッシュ/キャンバス 60.6×102cm
PHOTO(下): 「金麦 〈初夏〉」2014年 岩絵具・アクリル絵具・グワッシュ/キャンバス 60.6×102cm


関連イベント

12.3[日] 18:30〜
◆内田美代子さんを囲むオープニングパーティ
参加費2,000円/定員12人 要申込(新潟絵屋へメールまたは電話にて)

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大関博史 展 「銀色の肖像」 ~Mirror Reflections~

11月22日wed―30日thu

vol.543 作家在廊日:会期中新潟滞在予定

 「モザイクの制作は、石やガラス、タイルなどの素材を一つ一つ様々な形に割るところからはじまる。それらを組み合わせ、並べ方を工夫しながらテクスチャーを生みだし、その表情の変化を利用しながらテーマやモチーフを描いていく技法です。
 大関さんは、割り出された一つ一つを 「粒々(ツブツブ)」と呼んでいる。粒々は、生命を生み出す細胞、宇宙を構成する物質の一つ一つと同等の意味があるらしいのです。一粒のミクロからはじまり、マクロへと向う、そんなイメージが思い浮かんだ。
 今回の作品は、タイトルにあるように鏡が多く使われていて、鏡とガラスの粒々が織り成すテクスチャーがキラキラと美しい。
 そして、粒と粒をつなぐ接着素材は、アクリル絵具を改良して作られた大関さんのオリジナルで、独特な発色が作品を引き立てている。カラフルなグラデーションが効果的だ。
 また、SHOPスペースでは、季節のものとしてクリスマスをイメージした小品の出展も予定しています。
(企画 伊藤 信行)

大関博史

大関博史 (おおぜき ひろし)
東京都生まれ。造形作家。公共建築の環境美術にモザイク、ステンドグラス等の制作で数多く携わる。2001年よりステンドグラスとモザイクの工房・教室「グラスワーク未来」主宰。1994年「第6回あかりのオブジェ展」(岐阜)、同年「第一回国際モザイク展」(鎌倉芸術館)、97年「第一回モザイク展 MOSAICO・ESPOSIZIONE」(東京芸術劇場)、2000年「未来工房ステンドグラス&モザイク展」(立川髙島屋)出品。新潟絵屋では、02年「あかり展」、03・07年「二人展」以来で、今回が初めての個展。東京都在住。

PHOTO(上): 「Heart Break Radio」82.3×67.2×4cm
PHOTO(下): 「銀色の肖像/花火とO氏の沈黙」2017年 ダイクロガラス・鏡・半田・ステンレス・アクリル絵具 82.3×67.2×4.0cm


Rain ―福井祐介 展

11月12日sun―20日mon

vol.542 作家在廊日:11/12~20

 「落雷は〈放電〉という現象で、放電は〈絶縁破壊〉によって生じる。福井祐介の線もまた、紙の峻拒を破壊し、貫通するすさまじいエネルギーの 疾走だ。つらぬくものと、つらぬかれるものがこすれ、しぶきを、噴煙を、発するように、集中豪雨の雨粒が空気に発熱し、水蒸気をまき散らすように、空間そのものが大きな帯電体となって私の目を襲い、撃つ。
 福井は富山に生まれ、二十歳からハンガリーに住み、生活を続けてきた。小さな素描にさえ壮大なスケールをひそませる、素晴らしい画家を、新潟で紹介できることを喜びたい。
初の試みとして、会期の始まる前日の夕べにオープニングを行い、福井の仕事を長く見続けてきた塩田純一氏(新潟市美術館館長)にお話をうかがう。会期中の16日の夜には福井氏から「ハンガリーの美術」の現況ついてもお話を聞かせていただく予定だ。
(企画 大倉 宏)

福井祐介

福井祐介 (ふくい ゆうすけ)
1971年富山市生まれ。91年よりハンガリー、ブダペストに滞在。98年ハンガリー国立ブダペスト美術大学絵画科修士課程修了。95~2006年ハンガリーヤングアーチスト協会会員。98年よりハンガリークリエイティブアーチスト協会会員。ハンガリー、オーストリア、日本などで個展、グループ展多数。パブリックコレクションーハンガリー国立ブダペスト美術大学、佐久市立近代美術館、Kiscell美術館(ハンガリー)など。
▶ホームページ

PHOTO(上): 「Rain. 2013-84」2013年 墨/紙 62.5×48cm
PHOTO(下): 「Rain. 2012-61」2012年 墨/紙 62.5×48cm


関連イベント

◆ 塩田純一 (新潟市美術館館長)のトークとオープニングパーティ 11.11[土] 17:00〜

◆「ハンガリーの美術のいま」 お話 福井祐介 11.16[木] 18:30〜

いずれも申し込み不要 参加費500円

渡辺隆次 展

11月2日Thu―10日fri

vol.541 作家在廊日:11/2~5(予定)

 「宮廷画家」という言葉が、渡辺隆次の新作を見て、浮かんで、びっくり。
 絵に漂う不思議なエレガンス(優雅さ)に反応してのことらしい。部分的には、おなじみの胞子紋(置かれたきのこが紙にこぼす胞子の紋様)や、数年前から登場したスパッタリング(霧吹き技法)によるクリップや鍵のシルエットに、木の葉や実や渡辺隆次風の有機的かつ無機的な文様が描き込まれた画面だが、それらが渾然と解け合い、なめらかで、優雅で、美味な空気がかもしだされている。
 渡辺が八ヶ岳の麓の山里に暮らして40年。豊かな自然環境に「開発」が進行し、心痛むことも多かったと聞く。けれどそこはやはり宮廷でもあった。美しさと豊かさに支えられた空間という意味である。山里宮廷のその濃厚な香りを見事に放って、絵がみやびに輝いている。
(企画 大倉 宏)

渡辺隆次

渡辺隆次(わたなべ りゅうじ)
1939年東京都八王子生まれ。武蔵野美術学校(現武蔵野美術大学)卒、東京学芸大養護科修了。77年から八ヶ岳麓のアトリエで制作を続ける。個展多数。92~99年武蔵野美大特別講師。99~2003年武田神社(甲府)菱和殿天井画、04~05年同神社能楽殿の鏡板絵を制作。著書に『きのこの絵本』『山のごちそう』『八ヶ岳 風のスケッチ』(筑摩書房)、『水彩素描集』(深夜叢書)、『花づくし 実づくし―天井画・画文集― 〈一〉〈二〉〈三〉』(木馬書館)、『山里に描き暮らす』(みすず書房)がある。新潟絵屋では06年12月・09年11月・13年10月に個展、2013年は角田山妙光寺と2会場にて同時期開催。近年は依頼を受けて制作した巨大なうなぎの絵馬を神社に奉納した。

PHOTO(上): 「胞子紋」2014〜16年 ミクストメディア/紙 34.8×23.8cm
PHOTO(下): 「胞子紋」2014~17年 ミクストメディア/紙 34.8×23.8cm

黄金の山の日記から アンティエ・グメルス展

ギャラリ―みつけ 12月22日fri―2018.1月22日sun

新潟絵屋 10月22日sun―30日mon

vol.540

 6年前、長年暮らした新潟から、生まれ故郷の南ドイツに戻ったアンティエ・グメルスは、森の中で暮らしはじめた。ドイツの田舎では、今もいろいろ不思議なことが起こるらしい。あるいはアンティエ・グメルスが住むところにそれが起こるのかもしれない。ともかく、その不思議な出来事のあれこれを、長くご無沙汰した新潟の私たちに知らせたいと、墨絵の絵日記のような絵をこの夏、描きだし、現在も進行中である。
 野うさぎ、ニワトリ、象(!)、シカ、フクロウ、妖精たちの勇躍する世界は、まさしくメルヘンだけれど、どれも実際にあったことで「証拠」もあるとのこと。墨絵だけでの展示は2001年の新潟絵屋での初個展以来になる。妖精画家の健在を、なにより喜びたい。
 絵屋から巡回するギャラリーみつけ*の会場では、同時に制作された抽象の近作もあわせて展示する予定。
(企画 大倉 宏)

Antje-Gummels2017

「これは、ヘンリーです。
庭に住んでいらっしゃる、巨大野ウサギです。
私と同じように、タンポポの葉っぱが、大好物です。
いっしょに仲良く分けています。
タンポポは十分、ありますから。」

アンティエ 黄金の山の日記から

「今年の春、急に庭にあらわれて、私の一番珍しいチューリップを、遠慮なく食べてしまった豪華な金色のキジです。
私も、ネズミさんも、ナメクジさんも、岩ガエル王子様も、言葉がでなくなるほど、びっくりしている間に、金色のキジは「ありがとう」とも言わずに、去っていってしまいました。
それにしても、私たちは、キジが遊びにいらっしゃって下さって、光栄だし、感謝もしております。」

Antje Gummels(アンティエ・グメルス)
 
1962年旧西ドイツ・レーゲンスブルグ生まれ。78年イタリア・サンレモへ移住。87年に来日し新潟県巻町(現新潟市西蒲区)に住む。92年麻布工芸美術館(東京)、92・94年創庫美術館(新潟)、96年北方文化博物館(新潟)、98年ストライプハウス美術館(東京)、2001・05・07・09・11・14年新潟絵屋、07年砂丘館(新潟)、05年アートフロントギャラリー(東京)、画廊Full Moon(新潟)、07年ギャラリーARKA(ウラジオストック)、07・09・17年ギャラリー128(ニューヨーク)、08年中之沢美術館(前橋)、ギャラリーアートコンポジション(東京)、10年游文舎(柏崎)、11年ギャラリーゆうむ(新潟)で個展。09年大地の芸術祭、11~16年観○光ART EXPO(京都、鎌倉)、会津漆の芸術祭に出品。現在ドイツ在住。

関連情報

アンティエ・グメルス展「黄金の山の日記から/Dance of the Elements」

2017年12.22[金] ~2018年1.21[日]

会場: ギャラリーみつけ1F 展示室1・2
見附市昭和町2-4-1 TEL.0258-84-7755 ▶ホームページ
10:00〜22:00(最終入館21:30)
休館日:月曜日(ただし1/8開館)、12/28〜1/4休、1/9休

■イベント 1.13[土] 14:00〜15:00 
「アンティエ・グメルスの絵を語る」(話し手:大倉宏/無料/会場:ギャラリ―みつけ)
アンティエ・グメルス Dance of the Elements
抽象の新作「Dance of the Elements」シリーズは、ギャラリ―みつけのみでの展示となります。

▶みるものとよいところ 会場のようす その1

▶みるものとよいところ 会場のようす その2

小林久子展

10月12日thu―20日fri

vol.539 作家在廊日:10/12~14

 小林久子の画面は大きな「動」感に満ちているが、あたかも潮の変わり目の海のように、そのなかで、すべてが一瞬、静止したような作品がある。動が動へ変化する転換点の「静」。「動」の渦中では見えなかった淵が見え、聞こえなかった音が聞こえる。その刹那の淵は、深く、音は重く、心にしみる。しみる。
 小林のこれまでの実人生を、新潟で聞かせていただいたことがあった。キャビンアテンダントの時代。幾度かの結婚と離婚。相手のひとりが、あるときから、背に翼をつけて生きはじめたこと。アメリカでの画家としての出発。自活のために始めた宿泊業……。
 小林の絵にそのような実人生のドラマは描かれていない。描こうともしていない。けれど実人生を生きるように、「絵を生き」てきた人の絵の前で、私の実人生が、絵を見る時間を踏み抜け、吸い寄せられていく。
(企画 大倉 宏)

小林久子展

小林久子 (こばやし ひさこ)
東京都生まれ。プラット大学院を卒業。N.Y.Greenwich Villageのロフトに住み、創作活動を開始。その後マンハッタン・南ソーホーを拠点に制作活動を続け、世界各地で展覧会を開催。近年は、パリ日動画廊、モスクワ美術館で作品を発表。ジョージス・バーゲスギャラリー(Soho・New York)では毎年個展開催。ロシア国立オリエンタル美術館などに作品収蔵。ニューヨーク在住。 www.hisakokobayashi.com

PHOTO上:「I want to be in the same space with you(あなたといつも一緒にいたい)」2017年 油彩/紙 46.0×61.0cm
PHOTO下: 「Maitri, Generous Compassion(限りなく優しく)」2017年 油彩/紙 61.0×76.0cm

作家の声を聞くギャラリートーク
10.12[木] 19:00〜20:00
聞き手:大倉 宏/参加料:500円/申込不要

…描くことは自分の感情の素直な表現であり、心の中にあるいろいろな感情を形作っていくプロセスでもあります。自然界あるいは自身の中にある混乱を秩序だててもくれます。この小さな絵画から大きな世界、宇宙の探求、それが私の求めるものです。私の絵は抽象画ではありますが、心の中を形に現したものなのです。 
(小林久子)

小林久子

松川孝子展

10月2日mon―10日tue

vol.538 作家在廊日:会期中毎日15時~

 松川孝子の新潟絵屋での個展は5回目になる。
 松川の絵は抽象であり、同時に風景である。森(=垂直)と海(=水平)のイメージを、その絵はくりかえし語り、奏でてきた。以前の森は、奥が暗く深いヨーロッパの森だったが、垂直の形が振り子のように揺れ出した近作のそれは、どこか新潟の町のへりに、壁のようにそびえる防砂林を思わせる。すぐ先に揺れさわぐ海があることを告げるような、風と光の気配が魅力的だ。
 もうひとつの、不定形の形が水平に積層するシリーズは、たしかに〈砂丘〉を連想させる。まったく違う構成なのに、ひとつながりの絵に、見えてくるのは、どちらの絵の底にも、きっとひとつの、あるいはひとつに融けた、内なる画家の原風景があるからだろう。その「原」石のきらめきが私の目を、体を、いつもゆさぶる。
(企画 大倉 宏)

松川孝子展

松川孝子 (まつかわ たかこ)
1945年新潟市生まれ。日本女子大国文科卒。国立ウィーン応用美術大学卒。73年渡仏。75年よりウィーン在住。ヨーロッパ各地の展覧会に出品。アルベルティーナ美術館(オーストリア)、グラフィック美術館(ノルウェー)、Petit Format 美術館(ベルギー)等に作品収蔵。新潟では95・2001年大和アートサロン、04・06・12・14年新潟絵屋、06年砂丘館で個展開催。オーストリア芸術家協会会員。 www.takako-matsukawa.at/home

PHOTO上: 「海に臨む」2017年 ミクストメディア/キャンバス 50.0×60.0cm
PHOTO下: 「森にて」2017年 ミクストメディア/和紙 31.0×58.0cm

作家の声を聞くギャラリートーク
10.7[土] 18:00〜19:00
聞き手:大倉 宏/参加料:500円/申込不要