吉田淳治油彩展 生まれ出るもの

7/18[木]―31[水]

niigata eya exhibition 674

 吉田淳治と知り合ったのも洲之内徹との縁だった。洲之内の回想文集の編集に関わったとき、文章を寄せてくれた画家の一人だった。その後絵と本人に出会い、新潟でも何度も展示をさせていただくことになった。
 現代画廊での発表時期の初期の絵を改めて見ると、彼が形に対し繊細な嗜好と愛をいだく画家だったことがわかる。その形への愛と、強すぎる愛ゆえの葛藤のドラマをその後の絵に感じてきた。その「形」は消えたのだろうか、と思えるような最近作の画面に、新しい驚きを覚えつつ、形と形ならざるもの(図と地)の葛藤が、長いせめぎあいの過程で、いつしか強くもあり、やわらかくもあるつながりに、美しいゆらぎになってきたのを感じる。(企画者:大倉宏)

吉田淳治(よしだ じゅんじ)
1951年愛媛県宇和島市生まれ。1970~76年東京、以後は宇和島で制作。畦地梅太郎記念美術館、宇和島市立伊達博物館、べにばら画廊(宇和島)、松山三越、田都画廊(松山)、マエダ画廊、Gallery芽楽(名古屋)、現代画廊、紀伊國屋画廊、始弘画廊(東京)、ギャラリー小蕪亭(長野)、ギャラリー島田(神戸)、画廊Full Moon、新潟絵屋、砂丘館(新潟)、町立久万美術館(愛媛県久万高原町)などで個展を開催。他に佐々木美術館(仙台)などグループ展。画集3種、エッセイ集2種の刊行がある。
www.junji-yoshida.webhop.info/

PHOTO(上):「BG-34」2024年 油彩 キャンパス F20


ギャラリートーク
7/20[土]18:30 ― 19:30

吉田淳治 聞き手 大倉宏
参加料500円/申込不要/直接ご来場ください

吉田淳治油彩展
PHOTO:「BG」2023年 油彩 キャンパス F10

吉田淳治油彩展
PHOTO:「BG-10」023年 油彩/キャンバス M10(530×333mm)


関連グッズ

エッセイ集『ゆらぐハコ/Trembling Box』

2019年10月から2020年9月まで愛媛新聞文化欄に連載した52編のコラムを一部加筆修正し書籍化。宇和島を拠点に作家活動を続けてきたこれまでや暮らしの中で見えてきたものなど。散歩の道すがら撮影したというモノクロ写真22点が彩りを添える。

吉田淳治
2022年/Gmagazine出版社/196頁/1,650円〈税込〉

吉田淳治 水彩画ポストカード

水彩画ポストカード12枚セット
2018年/発行:JY絵club/1,200円〈税込〉

▶ 水彩4人展 信田俊郎・田村あや・中島世津子・吉田淳治 2019
▶ トレド+吉田淳治 2017
▶ 吉田淳治 水彩展 W II 2017

 

みよし展

7/2[火]―15[月・祝]

niigata eya exhibition 673

 みよしは、洲之内徹の現代画廊で発表していた素晴らしい画家で、洲之内の死後、私は彼女と知り合い、1991年にウィーンの彼女の住まいに10日間泊めていただき、たくさんの話を聞いた。それらの言葉の数々は、その後の私の人生の血肉となって、生きている。
 鉛筆画と水彩画を彼女は残して逝ったが、彼女の生前、現代画廊ほかの場を通じ、彼女のもとを一旦離れた絵の一部を、今回新潟で展示できることになった。みよしの絵の魅力は、美しさと厳しさにある。それは洲之内徹のエッセイがそうであるように、困難な時代の、生きにくい人生を、根本で妥協せずに歩き抜いたこととつながっている。苦しくてならないとき、真に美しいものが、生きる糧になることを彼女と彼女の絵から私は教えられたのだった。(企画者:大倉宏)

MIYOSHI was a wonderful painter who had exhibited at Toru Sunouchi’s Gendai Gallery. After Sunouchi’s death, I became acquainted with her and stayed at her residence in Vienna for 10 days in 1991, where I heard her many stories. Many ofthose words have lived on in the flesh and blood of my life since then.
She passed away leaving behind pencil and watercolor paintings, and I am pleased to be able to exhibit some of the paintings she left behind in Niigata through the Gendai
Gallery and other venues during her lifetime. The charm of Miyoshi’s paintings lies in their beauty and severity. As Toru Sunouchi’s essay reveals, this is connected to the fact that Miyoshi walked through difficult times and a difficult life without compromising her fundamentals. She and her paintings taught me that in times of pain, what is truly beautiful becomes the sustenance of life. (Exhibition Planner: Hiroshi Okura)

みよし
1931年東京生まれ。1969年頃よりオーストリアのウィーンで暮らし、MIYOSHI名で初めはコラージュを制作。73年ウィーンのギャラリー・タオで初個展。74年アドリア海東岸を旅行しオリーブの木を素描したのをきっかけに鉛筆画を描きはじめる。ウィーンで『芸術新潮』を愛読していたことから洲之内徹に鉛筆画を見せるために78年に一時帰国。洲之内に高く評価され勇気を得て79年ウィーンのヴォルフルム画廊で鉛筆画の個展を開催し大きい反響を得た。その後水彩画の制作を始めエーゲ海を旅し海のシリーズを多数描いた。洲之内の現代画廊では86、87年に個展を開催。87年の洲之内没後、日本ではフォルム画廊などで発表。2001年ウィーンで没。

MIYOSHI
Born in Tokyo in 1931, Miyoshi lived in Vienna, Austria from around 1969, and initially produced collages under the name MIYOSHI. In 1973, she held first solo exhibition at Gallery Tao in Vienna. In 1974, began pencil drawings after traveling along the east coast of the Adriatic Sea and making drawings of olive trees. In 1978 she temporarily returned to Japan to show her pencil drawings to Toru Sunouchi, since she had read Geijutsu Shincho in Vienna and was a great admirer of his work. Her pencil drawings were highly praised by Sunouchi, who encouraged her to hold a solo exhibition of her pencil drawings at the Wolfrum Gallery in Vienna in 1979. It was a great success. After that, she began working in watercolor and traveled to the Aegean Sea, where she painted many series of sea paintings. She had solo exhibitions at Sunouchi’s Gendai Gallery in 1986 and 1987, and after Sunouchi’s death in 1987, she exhibited in Japan at Form Gallery (Tokyo) etc. She died in Vienna in 2001.

PHOTO(上):「ギリシャの海」 1982年 水彩、紙

みよし
PHOTO:「海」1986年水彩、紙

みよし展
PHOTO: 作品「光と影2」1986年 鉛筆/紙


関連イベント

ギャラリートーク 「みよしさんのこと」

7/5[金] 18:30
大倉宏(本展企画者)/参加費:500円/申込不要

T&Fギャラリー

T&F Gallery

所在地:新潟市中央区万代4-1-6 新潟あおばビル1F
10:00~13:00(最終入館12:30)
14:00~17:30(最終入館17:00)
※13:00~14:00は休憩時間のため入館できません。
休館日:月・火・祝日・年末年始・お盆 ※ほか不定休あり
TEL. 025-290-7011
WEBサイト tf-gallery.com
入館料:300円(税込)


新潟市万代のギャラリー

新潟駅より徒歩10分ほどの万代に、2023年4月テンプスタッフフォーラム㈱が創業35周年記念事業としてオープンいたしました。
所蔵する日本の洋画家 鴨居玲(かもい れい)の作品19点を常設している他、企画展を行っております。鴨居玲の作品を多数常設としておりますのは、全国的にも珍しく県内外のみなさまから熱い想いを寄せていただいております。
ギャラリー内ではコーヒーの販売(200円)も行っておりますので、BGMの中ゆったりとおくつろぎいただけます。

T&FギャラリーT&FギャラリーT&Fギャラリー

展示作品(上): 鴨居 玲「道化師」 2023.05.28

新潟駅からバスで万代にて下車、徒歩すぐ。駐車場は付近の有料駐車場をご利用ください

〈バスについて〉新潟交通ホームページ またはお問合せ電話(バス路線・時刻)TEL.025-246-6333もご利用ください。


展示予定

①4/26〜…「鴨居玲と収蔵作品展ー日本画家の風景画」千住博ほか

ギャラリーマップ

巻菱湖記念時代館

Makiryoko Memorial Museum of calligraphy

所在地:新潟市東区河渡庚296-33
10:00~16:00(入館は15:30まで)
完全予約制 TEL.080-4159-2581(直通)
一般 500円/中学生300円/小学生200円
※当館は完全予約制となっております。
また、当面の間、研究者様のみご対応させていただいております。
WEBサイト www.maki-ryouko.jp


当館は、江戸時代後期に現在の巻地区に生まれ、江戸(東京)で書家・漢詩人として一家を構え、後に江戸時代後期を代表する書家・巻養湖の記念館になります。
また、奈良時代から江戸時代後期頃までの書作品もご覧いただける文字の博物館として2004年より開館しております。(巻装湖記念時代館)

巻菱湖記念時代館巻菱湖記念時代館巻菱湖記念時代館

写真(上):巻菱湖51歳書「適可・観」(左):巻菱湖合作「太公釣渭図」 2024.06.03

駐車場あり
■ 車 新潟バイパス 新潟市東区 一日市インターより 3.3km
■ バ  ス 新潟市中央区 古町みずほ信託銀行前 及び万代シテイ発
木工団地行き 河渡東下車 700m または 向陽三丁目行き 河渡下車 1km

〈バスについて〉新潟交通ホームページ またはお問合せ電話(バス路線・時刻)TEL.025-246-6333もご利用ください。



ギャラリーマップ

絵本『Ojizo-san of Aga』

2006年発行の絵本『阿賀のお地蔵さん』の英語版ができました!
絵と文・WAKKUN
発行:冥土のみやげ企画
A4変形/カラー/32頁/税込1,000円

WAKKUN(涌嶋克己)
1950年神戸市生まれ。86年TAO(神戸)、87年PICTURE(大阪)にて個展、以降毎年、神戸、大阪、京都、東京等で個展開催。95年阪神大震災で被災した障害者を援助するボランティアTシャツ・ガッツ君の絵を描く。主な著書に絵本『ほっ』(90年星雲社)、『いただきます!』(97年佼成出版社・共著)、『あっ』(2000年解放出版社)『阿賀のお地蔵さん』(06年考古堂書店)、『てがみ』(15年maillet books)、画集『友達がいてよかった』(98年遊タイム出版社)、イラストエッセイ集 『54才の絵日記』(05年友月書房)などがある。

通販サイトでお求めいただけます
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新潟日報デジタルプラス
2024/5/19
https://www.niigata-nippo.co.jp/articles/-/407825


▶ WAKKUN展「王様の舟出」2016

▶ 冥土のみやげ企画の書籍等を各種お取り扱いしております

しんぞうグッズ

6/1[土]―8/16[金]
〈期間限定販売〉

しんぞうさんによる近年の絵や陶芸作品をプリントした個性的なグッズをご紹介します。展示室に隣接したショップスペースにもぜひお立ち寄りください。

しんぞうさんのバッグとTシャツ
バッグ・Tシャツとも 各5,500円〈税込〉

しんぞうさんのバッグ
しんぞうさんのTシャツ

しんぞう 作品集
B5/カラー/32頁 各2,200円〈税込〉

しんぞう 作品集

プロフィール
しんぞう
1974年横浜市生まれ。武蔵野美術大学油絵科卒業。個展は、新宿眼科画廊(東京)、DAMギャラリー(韓国)、福住画廊(大阪)、ギャラリーsfera (京都)、2012年砂丘館 「あなたの心の裏の河」(新潟市)、13~16・18・21年新潟絵屋など。そのほか09年 「大地の芸術祭」に出品。芸術道場GP(グランプリ)銀賞、第29回損保ジャパン美術財団選抜奨励展入選、第44回神奈川美術展入選など受賞。装画に 「臨床の詩学」(春日武彦・著/医学書院)がある。新潟市在住。
www.sinzow.com


▶ しんぞう展 2023
▶ しんぞうの陶 2023
▶ しんぞう展 2021

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