蓮池もも「山の奥 海の底」大地の芸術祭2022・D386

7/30[土]―9/4[日]
10:00-17:00(火水休み)
会場:新潟県十日町市蓬平829 やぶこざきキャンプ場

今回は、2016年に作家が移り住んだ越後妻有での日々の様子を、子の成長や地域の歳時を軸に10mの絵巻にされ、それを中心に構成した展示です。会場は、やぶこざきキャンプ場管理棟の2階です。山々の眺望がすばらしく、絵巻は風景へと連なっていくよう。

会期中の公開日は毎日作家が会場におられ、1階ではコーヒーとタープの自家焙煎珈琲をテイクアウトできます。

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蓮池もも
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蓮池もも


蓮池もも
蓮池もも
*会場写真は7/26に撮影したものです。完成形は会場でお楽しみください!


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中村文治 展 @ギャラリーみつけ

7/14[木]―31[日]

中村文治は大きな体の穏やかな人柄で、作るものも、繊細でやさしい。彼の作る木の造形のどこか砂のやわらかさを放つ空気感が好きだ。形はシンプルなのに。長く住んだ関西を離れ、故郷の新潟市西蒲区に帰って10年。新潟絵屋をはじめいくつかの画廊で発表してきたが、作り手の身体感覚が作品にも共通するのか、もっと大きい空間でのびのびしたいとつぶやいているようだった。ギャラリーみつけの大きな会場できっと、手足をのばし、かぐわしい風を放つだろう。(大倉 宏/新潟絵屋)

会場:みつけ市民ギャラリー ギャラリーみつけ・2Fフロア
10:00~22:00(入館受付21:30迄/最終日16:00迄)休館日:7/19、25
見附市昭和町2-4-1
tel.0258-84-7755
www.gallery-mitsuke.com
主催 みつけ市民ギャラリー・新潟絵屋


中村文治(なかむら ふみはる) 
1980年新潟県生まれ。2006年大阪芸術大学大学院芸術制作研究科彫刻修了。2008・2009年韓国にて滞在制作。個展は、2003年A・BOX (新潟)、2006年信濃橋画廊(大阪)、2008年信濃橋画廊(大阪)、2009年ブランズ放出アート&ガーデン(大阪)、2010年信濃橋画廊 (大阪)、 2010・11・14・16・18年arton art gallery (京都)、 2012年ギャラリー島田 deux (兵庫)、2015年山木美術(大阪)、 新潟絵屋、2018年Kaede Gallery + full moon(新潟)、2021年楓画廊 + 医学町画廊 (新潟)。グループ展多数。兵庫県立美術館に収蔵のほか、病院、ホテルなどにパブリックアートがある。

中村文治
「Kleshas horizon」2016 木に着彩、箔、磁石 H4.5×W4.5×D4.5cm

中村文治
「Silver horizon -bowl-」2016 木に着彩、銀箔 H41×W87.5×D82.5cm

中村文治
「Silver horizon -bowl-」2015 木に着彩、錫箔 H11×W35.5×D35cm

中村文治
「Silver horizon -round-」2014 木に着彩、錫箔 H13×W13×D13cm

中村文治
「Silver horizon -bowl-」2014 木に着彩、錫箔 H22×W46×D43cm

中村文治
「White horizon」2009 木に着彩、真鍮 H19×W28.5×D7cm


「White ridge line -3032-」2021 木に着彩、銀箔 H16×W30×D30cm


▶ 中村文治展 2015

いまきみち・西村繁男・ にしむらあつこ展

7/15[金]―28[木]

niigata eya exhibition 633

 きっかけは、いまきみち『さようなら こんにちは』。子が生まれ、八重洲の書店の甘すぎる味の絵本の洪水の中で見つけ、買って、何百回子と読んだ。色と形や「本」であることを生かした構成にその都度感嘆した。新潟絵屋を始めてすぐ藤野に作者を訪ね、パートナーの西村繁男に会った。まるで違う絵本を作る人で、いまき展(2001)、二人展と続いたころ、ホネホネさんシリーズ(にしむら あつこ)が出はじめたのだった。同じ家で暮らした3人の世界の違いと、どこか根っこでつながっている感じが実に面白い。14年ぶりの3人展。一緒に読んだ子の子が今は三人の絵本を楽しんでいる。(企画者:大倉宏)

いまきみち(今木 道)
絵本作家。絵本作家。1944年神戸市生まれ。主な絵本に『あがりめ さがりめ』、『なぞなぞなーに』シリーズ、『ヒコリふねにのる』(福音館書店)など。版画(石版、銅版)の作品も多く、グループ展を多数開催。 2001・02・06年新潟絵屋で個展、二人展。

西村繁男(にしむら しげお)
絵本作家。1947年高知県生まれ。1947年高知県生まれ。自ら観察絵本と名付けた独特の作風をもつ。主な絵本に『おふろやさん』『やこうれっしゃ』『絵で読む広島の原爆』(福音館書店)、『おばけでんしゃ』(童心社)など。2006年新潟絵屋で二人展。

にしむらあつこ(西村 温子)
1972年東京都生まれ。文化服装学園卒業。絵本作品に『ゆうびんやさんのホネホネさん』『ゆきのひのホネホネさん』『コブタくんとコヤギさんのおはなし』『ぐぎがさんとふへほさん』(福音館書店)、『野をこえて』(ビリケン出版)など。

PHOTO(上左): いまきみち「軽石くんと宝貝さん」1993年 版画 全判サイズ
PHOTO(上右): にしむらあつこ「花のまわりで」2022年 インク・アクリル/紙 21.0×21.0cm


PHOTO: いまきみち「軽石くんと宝貝さん」1993年 版画 全判サイズ

西村繁男 「RAKUGAKI界b-3」
PHOTO: 西村繁男「RAKUGAKI界b-3」2022年 10.0×14.8cm

にしむらあつこ 「アクアリウム」
PHOTO: にしむらあつこ「アクアリウム」2022年 インク・アクリル/紙 32.0×32.0cm

3人の絵本や『わがやのホットちゃん』(にしむらあつこ)などの販売もございます。


2006年 いまきみち・西村繁男展
2008年 いまきみち・西村繁男・ にしむらあつこ展
2013年 いまきみち・西村繁男展

古田木綿子・山口達己展

6/30[木]―7/13[水]

niigata eya exhibition 632

 自然―雨、雲、雪、森や海には無数の絵が、立体・空間造形があふれ、生成・変化している。美術家はそれを描き、写すだけでなく、日本画のたらしこみや水彩画のにじみのように、表現にとりこんできた。紹介するふたりはそれと逆に、自分(人)が自然の側にとりこまれる、といいたくなる行為に夢中になってきた。それも尋常でない程度だ。表現に「主体」を見ようとする癖(へき)のある私は、困惑しながら、同じよう面白い、すごい、と心中叫んでもいる。表現とは、人とは、自然とは何かを感じ、考える企画がしたくなった。(企画者:大倉宏)

古田木綿子(こだ ゆうこ)
1971年秋田県湯沢市生まれ。97年新潟大学教育学部美術科彫塑専攻中退。96年アートギャラリーJOY-1、2022年ARTギャラリーHAFUで個展。海や川でアートワークス遊びをしたことが作品制作の土台。ジャンベや歌唱など主に即興での音楽の活動も行う。 YouTube「Koda Yuko」チャンネル

山口達己(やまぐち たつみ)
1969年愛知県岡崎市生まれ。96年東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。サロン・ド・プランタン賞受賞。98年同校修士課程終了。2012年新潟市を拠点に、作家活動を開始。雨、葉、波、雪、風など自然の中へ出かけ、それと関わり制作をする。 www.yamaguchitatsumi.com

PHOTO(上左): 古田木綿子「Anima」2021年 29.8×21.0cm
PHOTO(上右): 山口達己「波12」2018年 103×145cm

古田木綿子 いつくしみ
PHOTO: 古田木綿子「いつくしみ」2022年 顔料・樹脂/フォト光沢紙 12.7×17.8cm

山口達己 波
PHOTO: 山口達己「波12」2018年 アクリル・水彩/紙 103×145cm(制作場所:新潟西海岸公園)

古田木綿子 しばし、しばし
PHOTO: 古田木綿子「しばし、しばし」2022年 顔料・樹脂/わら半紙 25.7×36.4cm 

山口達己 雪の華271
PHOTO: 山口達己「雪の華271」2022年 アクリル/紙 81.2×92.0cm(制作場所:湯殿山)


関連イベント

新潟市こども創造センター ワークショップ

新潟市こども創造センター・光と音のホール(新潟市中央区清五郎375-2)
対象:5歳以上18歳以下の子(小学2年生以下は保護者同伴)
参加料:1,000円/定員:各回15名(要申込)
完成した絵は当日お持ち帰り
申込先:新潟市こども創造センター TEL.025-281-3715

「ころがしアート」

講師:山口達己

8/11[木・祝]13:30-15:00 〈申込期間7/3~13〉
空きがあれば 7/17~先着受付

ころがしアート 山口達己

身近なものに絵の具をつけてパネルの上をころがし、その軌跡で絵を描く。

「墨絵をえがこう ―墨と水と?―」

講師:古田木綿子

9/11[日]13:30-15:00 〈申込期間8/7~17〉
空きがあれば8/21~先着受付

墨絵をえがこう 古田木綿子

「アワの現象」を取り入れ、刻々と変化する絵を観察し、描く。

斎藤應志展4

6/2[木]― 13[月]

niigata eya exhibition 630

 第45回全国町並みゼミ新潟市大会 が予定されており(6/11・12)、砂丘館では斎藤應志の昭和30年代の新潟の町(町並み)を描いた約400点の油絵を展示し(6/2―7/3)、新潟絵屋ではキャンバスの作品を紹介する。
 斎藤應志の自宅兼アトリエは、海辺の高台(砂丘上)の、松林のそばにあり、市営住宅の一部を改装した家で、今も建設当初の名残をとどめている。大正期に建てられたその市営住宅は、洋風瓦の乗るモダンなデザインで、旧市街の市民の目には立地とあいまってまぶしく映ったに違いない。「洋画(油絵)」そのものも、まだ日本人にはまばゆかった時代である。
 斎藤應志の絵の、ことに色の明るさは、そんな時代の「洋」の輝きを宿しているようだ。洋服も洋食も洋楽も、あまりにふつうとなりくすんでしまった今、一時代の前のその光が、逆に新鮮に、なぜか若々しく私たちの目に映じてくるのがおもしろい。(企画者:大倉 宏)

斎藤応志(さいとう おうし)
1903年中条町(現胎内市)生まれ。24年新潟師範学校卒業。戦前の民間主催の洋画公募展「新潟県展」(旧県展)の企画・運営に参画し、自らも同展に出品した。旧県展第1回で3点の作品が入選し、「選外特選」の「船」は市長賞を受賞。第4回で特選。白日会(大正13年創立)へ出品していた時代がある。戦後は中学校美術教師をしながら、新潟の風景や静物画を描き、数多くの個展を開催した。81年没。2019年新潟絵屋で弟との二人展「斎藤應志・鉄臣展」を、2020・21年個展開催。2021年に胎内市美術館で開催された「斎藤應志・鐡臣二人展」の圖録がこのほど刊行された。


斎藤應志展
PHOTO:「さざん花」制作年不明 油彩、キャンバス 27.3×22.0cm

 斎藤應志展
PHOTO:「アマリリス」 制作年不明 油彩、キャンバス 22.0×27.3cm


PHOTO:「たそがれの西堀」 制作年不明 油彩、キャンバス 41.0×31.8cm

斎藤應志展「造船」
PHOTO:「造船」制作年不明 油彩、キャンバス 31.8×41.0cm


同時期開催

6/2[木]― 7/3[日]
「新潟の肖像 1955―70 斎藤應志展」

昭和30年代の新潟市を描いた作品群を一挙に展示します。

9:00―21:00/月曜休館/観覧無料
会場:砂丘館 新潟市中央区西大畑町5218-1 
tel.025-222-2676

斎藤應志展
斎藤應志展
斎藤應志展
斎藤應志展
PHOTO(上から):「市役所の見える西堀」、「街の花賣り」、「紅い雲」、「焼け土蔵」


▶ 2021年 斎藤応志展 3
▶ 2020年 斎藤応志展 2
▶ 2019年 新潟の画家たち[前期] 斎藤応志・鉄臣展

▶ まちの日々180 vol.9『特集 新潟島』
斎藤應志さんの新潟の風景画をめぐる特集記事のほか、多彩な執筆陣が描き出す「新潟島」の記事が満載です。

中村 脩 写真展「レトロパースペクティブ」

6/15[水]― 28[火]

niigata eya exhibition 631

 角田浜の岩壁に、七面大天女岩屋と呼ばれる修験道の聖地がある。そこを撮した中村さんの写真に驚かされた。岩屋には独特の湿度と暗さがあるのだが、人の思念や思い込みなど安々と剥ぎ取った原初の自然。オーストラリアかアフリカの野生の大地を感じさせる明るさと力強さ。時間の尺度も空間の尺度も無辺際なはずだったこの天地はいつしか新潟とか越後とか名付けられてしまった。しかし写真は語る。時に荒々しく激しく、豊かなエネルギー溢れる世界。こんな表情の新潟もあったんだ、と新たな視点を投げ与えてくれる写真展だ。(企画者:田代早苗)

中村 脩(なかむら おさむ)
魚沼市出身。広告写真撮影のかたわらライフワークとして30年以上にわたり新潟県内の風景撮影。「水と土の芸術祭2009・15・18」「瀬戸内国際芸術祭2010」「大地の芸術祭2012・15・18・22」「房総里山芸術祭 いちはらアート×ミックス2014・21」など公式記録担当。 新潟市景観審議委員・新潟広告賞審査員を歴任。日本広告写真家協会正会員。近年の個展は2014年「新潟原風景」(旧齋藤家別邸)、16年「プランツワークス」、20年「祈りの形あるいは形象」(SHIRONE PRESSO)ほか個展多数。他に地域イベントやコンサート企画、公募展主催など種々企画開催。
https://jphoto.jp

中村脩 写真展「レトロパースペクティブ」

中村脩 写真展「レトロパースペクティブ」