井田英夫遺作展 3

9/17[土]―10/2[日]
WEB個展同時開催

niigata eya exhibition 637

 井田英夫が亡くなって2年。制作進行中の遺作画集(井田英夫画集刊行委員会)に掲載予定の絵から、各時代の絵を選んで今回は並べる。
 彼を思うとなぜかゴッホを連想してしまうのは、専門学校を卒業するとき井田自身がゴッホのような絵が描きたいと言ったことを思い出すのと、2人の絵の色の明るさのせいかも知れない。ゴッホの画集を久しぶりに開いてみると、やはり、井田の絵とはずいぶん違う。伝道、恋、友情に挫折し絵に燃え尽きるように生きて自死した人生も違う。井田と直接ゴッホの話をしたこともなかったけれど、画集を閉じると、2人ががまた心の中で重なってくるのはなぜだろう。
 実際に絵を見つめ直し、彼の画集を開きながら考えたい。(企画者:大倉 宏)

井田英夫(いだ ひでお)
1975年旧新津市生まれ。97年新潟デザイン専門学校卒。99年モンセラート美術大学卒業(米国)。ミンゴーギャラリーで二人展。2002年より新潟絵屋、05年ギャラリーEMU-st(新潟)、11年久留米市一番街多目的ギャラリー、12年三方舎書斎ギャラリー(新潟)、15年天仁庵(広島)で個展開催。 15年8月~20年4月広島県呉市音戸町に滞在。17年は新潟絵屋とギャラリーみつけ(新潟)で新作展、砂丘館で回顧展を開催。18年4月、新潟市で有志の企画による「井田英夫支援展」が開催され、闘病しながら制作を続け、19年には再び個展を開催する。20年4月27日逝去。同年7月に新潟絵屋と砂丘館で遺作展を開催。

PHOTO(上):「自画像」2003年 油彩/キャンバス 60.5×45.5cm

井田英夫遺作展3
PHOTO:「久留米 津福本町付近 JR線路側金丸川」 2007年 色鉛筆・パステル/紙 42.0×31.6cm

井田英夫遺作展3
PHOTO:タイトル・制作年不詳 パステル・色鉛筆/紙 40.6×50.6cm

井田英夫遺作展3
PHOTO:「アイリス」2006年 コンテ・パステル/紙 36.8×44.8cm

井田英夫遺作展 3

井田英夫遺作展3

9/17からの「井田英夫遺作展3」はWEB個展を同時開催します。作品のご購入はお申込み制となります。

お申込み受付期間
新潟絵屋店頭:9/17(土)~10/2(日)
WEB:9/17(土)11:00~10/4(火)24:00
→終了しました

ご購入の確定
受付期間終了後、10/7 (金)までにご購入が確定した方へお知らせいたします。複数の方が同じ作品をご希望された場合は、厳正な抽選を行い、おひとりに確定します。各作品のお申込みの有無は、WEB上に公開します。

作品お引き渡し
10/8(土)以降、新潟絵屋でお渡し、または配送出荷となります(4万円以上送料無料)。

通信販売
10/10(月祝)11:00-
会期中にお申し込みがなかった作品は、終了後に通販サイト eyashop にてお取り扱いがはじまります。先着順にてお求めいただけます。

井田英夫 鏡の中の消臭スプレー


画集刊行計画のお知らせ
井田英夫
お申し込みは、新潟絵屋店頭とインターネットで受付中です。


井田さんのご友人が立ち上げた追悼ページです。多くの方からさまざまな思い出が寄せられ、あの大らかな井田さんのお人柄が偲ばれます。「井田さんに贈る言葉」投稿募集中。


関連記事
2021年:▶ 井田英夫 遺作展 2
2020年:▶ 井田英夫 遺作展——音戸の素描を中心に井田英夫遺作展@砂丘館
2019年:▶ 井田英夫展
2018年:▶ 井田英夫 巡回支援展
2017年:▶ 井田英夫展、砂丘館 ギャラリートークの動画
2016年:▶ 井田英夫展
2014年:▶ 井田英夫展
2012年:▶ 井田英夫展
2010年:▶ 井田英夫展
2009年:▶ 井田英夫展
2007年:▶ 井田英夫展
2006年:▶ 井田英夫展
2004年:▶ 井田英夫展
2002年:▶ 井田英夫展

田村あや展

9/2[金]―13[火]

niigata eya exhibition 636

 田村あやさんは、自然を愛で季節の花々と対話しながら描き続けている。これまで、長岡と新潟で絵画を教えながら自身の発表も精力的に行ってきた。3年間のコロナ禍ではなかなか描けなかったそうだが、そんな中で、偶然出会った白い彼岸花に魅せられ描いたという。どのように描かれたのだろうか。
 四季折々の花々を描いてきた。桜、紫陽花、どくだみ、バラ、露草、秋海棠などの作品を思い出す。心の奥底には常に自然に対する畏敬の念を抱きながら描いているのだろう。作品にはその作家の心が映し出される。描くことへの情熱はいつも年齢不詳である。秋の始まりに、どんな作品に出会えるか、期待感が募るばかりである。(企画者:横木裕子)

田村あや(たむら あや)
長岡市生まれ。文化服装学院デザイン科修了後、本や新聞広告等のイラストレーションの仕事を行う。94年から個展で発表する。画廊ランプ屋、銀座ギャラリー(東京)、ギャラリー沙衣、新潟三越、相澤美術館、新潟大和、長岡大和、画廊Full Moon、2004年新潟絵屋(新潟)などで個展。横浜市在住。
2004年の記事より
2005年関連記事より

PHOTO(上):「あじさい」2021年 水彩/紙 27.0×38.0cm

田村あや展
PHOTO:「クリスマスローズ」2022年 水彩/紙 38.0×27.0cm

田村あや展
PHOTO:「露草」2022年 水彩/紙 27.0×19.0cm

田村あや展


▶ 水彩4人展 信田俊郎・田村あや・ 中島世津子・吉田淳治
▶ 2004年個展

木下晋展 明日へ@ギャラリーみつけ

9/3[土]―10/2[日]

会場 ギャラリーみつけ
見附市昭和町2-4-1
tel.0258-84-7755
10:00-18:00(入場は17:30まで)
月曜日休館(祝日の場合翌日)
入場料:一般500円(高校生以下無料)

 細密な鉛筆画で知られる木下晋氏。20代を過ごした新潟や故郷富山で制作された初期の油彩画、作家の美術の原点とも言える彫刻作品、22段階の濃淡を駆使した家族の肖像画、肉眼では見えないしわまでもが魅力的に表現された大作の鉛筆画などを展示する。

木下晋

主催:見附市 
後援:新潟日報社 協力:BSN新潟放送・中之島美術館・池田記念美術館・NSG美術館・砂丘館・新潟絵屋 
協賛:新潟日報美術振興財団


▶ 木下 晋 展 2017

カテゴリー: art

ちいさくておだやかさ 迫 一成 展

8/18[木]―31[水]

niigata eya exhibition 635

 サコさんと会ったのはいつだったろう。
 今は「カミフル」として知られるようになった古町商店街の一角に、小さい店をサコさんたちが始めたころだ。来た人にはめてもらっているんですとピースを渡され、壁のへりのないジグソーパズル(?)にはめた。場所が変わり、空間も広がった今のヒッコリースリートラベラーズの店舗の階段近くにそれが今も飾ってある。
 サコさんの活動はそんなふうに、いろんな人を巻き込み、長い歴史を持つ白山神社門前の商店街を大きく変える役割を果たし、ひろがった。
 クリエーター。「創る人」と訳せば、このクリエイターは自ら創りながら町や人のあり方までもいつのまにか創ってきた。そのサコさんに私からピースを渡して、今度は新潟絵屋の壁にはめてもらうことにした。(企画者:大倉 宏)

迫 一成(さこ かずなり)
1978年福岡県生まれ、97年から新潟暮らし。2001年クリエイト集団hickory03travelers結成。「日常を楽しもう」をコンセプトに新潟市上古町に店を構え、イラストを軸にしたデザインで老舗や地域の技術と穏やかに交わっている。発信。継続。上古町商店街でもイラスト・デザインをいかした活動を展開し、県内外からも注目されている。新潟絵屋での個展は、2006年「Do 迫一成展」、08年「カウントten」、10年「are-colle」以来。arekore000.com

PHOTO(上):「me」砂時計

迫一成_
PHOTO:「うみたろう」砂時計


▶2006年 Do 迫一成展
▶2008年「カウント ten」迫一成展
▶2010年 迫一成展[are colle]

野中光正 展

7/30[土]―8/12[金]

作家在廊日:7/30.31
niigata eya exhibition 634

 52年前の夏、二十一歳の野中光正が東京の墨田区、江東区を歩き描いた素描を紹介したのが2005年。展示は評判が高かった。「その直後から、野中さんの絵は見えるもののなかに揺曳する気分の光と影を追って線へ、陰影へと抽象化され」と当時の紹介文に書いた。その抽象化の始まった時期の素描と、近作の抽象を今回は合わせて展示する。二人の野中光正が半世紀を隔てて向かい合う。
 抽象を抽象的に考えても答えは見つからない。絵画の抽象は個人の体験の中に生まれるのだということを、向かい合った絵の間で私も追体験したい。 (企画者:大倉 宏)

野中光正(のなか みつまさ)
1949年東京都生まれ。67年に絵画を、73年に木版画を始める。89年新潟県高柳町に移住し、紙漉を学ぶ。91年かやぶきの家(高柳)で個展、同年東京に戻る。以後、ゆーじん画廊、ギャラリーアビアント、ギャラリー枝香庵(東京)、高志の生紙工房ギャラリー、画廊Full Moon、砂丘館、新潟絵屋などで個展。2017年画集『昭和四十五年の夏・野中光正』、19年その続編『昭和四十五・六年』刊行。

PHOTO(上):「71.6.1」1971年 コンテ/紙 9.0×23.0cm

野中光正
PHOTO:「71.2.5」1971年 コンテ/紙 37.0×23.0cm

野中光正
PHOTO:「220629」2022年 混合技法/門出和紙 60.8×45.6cm


▶ 絵に会いに 野中光正・藤原祥・森敬子展 2019
▶ 野中光正・村山耕二 展 2017
▶ 野中光正・村山耕二 展 2015

ワークショップ 「やまちゃんところがしアートをつくってみよう」

身近なものに絵の具をつけてパネルの上をころがし、その軌跡で絵を描く。

講師:山口達己

8/11[木・祝]13:30-15:00

自然との関わりを大切に、独自の技法で自然現象をキャッチして表現に変えるおふたりに、8月はワークショップをお願いしました。→「墨絵をえがこう ―墨と水と?―」

新潟市こども創造センター・光と音のホール(新潟市中央区清五郎375-2)
■ 対象:5歳以上18歳以下の子(小学2年生以下は保護者同伴)
■ 参加料:1,000円/定員:各回15名(要申込)
■ 汚れてもよい服装で
■ 完成した絵は当日お持ち帰り
■ 申込先:新潟市こども創造センター TEL.025-281-3715(9:00~17:00)

企画:新潟絵屋

山口達己(やまぐち たつみ)
1969年愛知県岡崎市生まれ。96年東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。サロン・ド・プランタン賞受賞。98年同校修士課程終了。2012年新潟市を拠点に、作家活動を開始。自然の中へ出かけ、雨、葉、波、雪、風などと関わり制作をする。 www.yamaguchitatsumi.com


関連記事

古田木綿子・山口達己展

6/30[木]―7/13[水]

「自然」に魅せられた二人の新潟のアーティスト。彼らがその自然(水、雨、雪、風など)とともに制作した作品群を紹介する。

山口達己 波
PHOTO: 山口達己「波12」2018年 アクリル・水彩/紙 103×145cm(制作場所:新潟西海岸公園)

山口達己 雪の華271
PHOTO: 山口達己「雪の華271」2022年 アクリル/紙 81.2×92.0cm(制作場所:湯殿山)

カテゴリー: art